懐疑論者の祈り

177-参-予算委員会-11号 平成23年04月18日

○脇雅史君 自由民主党の脇雅史でございます。
 初めに、今回大変な災害に遭われた多くの皆様方に心からお見舞いを申し上げますとともに、私どもも復旧復興に向けて最大限の努力をしていかなければならない、改めて決意を新たにしているところでございます。
 幸い、日本全体が力を合わせて、心を合わせてこの困難に向かおうという気持ちが本当に高まっておりますこと、私は大変心強く思っておりますし、日本は大したものだな、ある意味ではそういう思いも持っているわけであります。
 今後、単なる復旧ではなくて、総理も言われていましたが、生活再生、あるいは社会再生、産業復興、地域再建、本当にもう根っこからやり直すという意味での政策が必要になるんだと思っています。多くの方々が様々な御意見を述べられていますし、既に総理の方でも会議をおつくりになっておられます。いろんなやり方あると思うんですが、総理、先ほど述べられておりましたが、地元の意見を大事にしたいと。私も、テレビで見ていまして、本当に全てを失ったけれども、何としてもこの地は再興する、再建するぞと多くの方々が述べられています。その思いを本当に大事にしたいと思うんです。
 どうしたらいいか。東京で会議をつくるのもいいでしょう。しかし、私は、現地で、現地何か所かに本当に国の出先、県の出先、あるいは市町村、そして有識者、地元の方が入った、地元に事務所をつくっていただきたい。再建事務所、復興事務所です。今そこに事務所をつくっていただいて、地元の方がそこに行けば意見を言う場所がある、そして地元の意見を中心にして意見をつくっていく。東京から出た意見でつくるのではなくて、地元の声を大事にしてつくるためにはその意見を集約する場が地元になければ駄目なんです。
 ですから、私は地元に幾つか、十になるか十五になるか分かりません、災害復興事務所というのを是非つくっていただくように御検討を賜りたいと思うんですが、総理の見解をお願いしたいと思います。

○内閣総理大臣(菅直人君) 現在、御承知のように、緊急災害対策本部、これは法律に基づいてこの官邸、東京にありますけれども、現地においても三か所についてこの災害対策本部の現地事務所をつくっているところであります。
 今御指摘は、今後の復旧から復興に向けての体制づくりの中でもそういったものが必要ではないかという御指摘だと思います。どのような形で復興の実践体制をつくっていくか。その中では、今御指摘のような在り方もしっかりと検討させていただいて、地元県民の皆さんの声が十分に反映されるような執行体制もつくり上げていきたいと、こう考えております。

○脇雅史君 災害復旧ということではなくて、本当に現場の復興という意味でそういうものの工夫を是非していただきたいと思っています。
 私たち自民党は、既にこの災害復旧復興に対しまして緊急提言というのを一次、二次と出して、まさに政府の方に御提案申し上げて、一緒にやっていこうということで努力をさせていただいております。さらに、大きな復興計画についても我々も検討しておりますが、この件については、今後とも政府と一緒になって、是非とも国民の皆様のために頑張らせていただくということをここでお約束をしたいと思っています。
 次に移りますが、菅総理が一生懸命やっておられると私は思います。大変御苦労もされていると思う。しかし、多くの国民が菅総理に対して、そのリーダーシップに疑問符を付けていらっしゃる。多分、菅総理は、御自身はリーダーシップがおありになると思っていらっしゃると思うんです。しかし、残念ながら、国民の皆様方は、今いろんな調査がありますが、七割、八割は菅総理にはリーダーシップがないと言っているんですね。何でそういうことになるんだと思っていらっしゃいますか。どうぞ。

○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、三月十一日、ちょうど発災の瞬間、ここで、この場で参議院の決算委員会に席を置いておりました。休憩が宣せられて官邸に戻って以来、本当に、まあ一秒のと言えば言い過ぎかもしれませんが、全力を挙げてこの問題に取り組んでまいりました。
 私は、いろいろな事実というものを是非御覧を国民の皆さんにもいただきたい。十分に、私からの伝達が悪かったかもしれません。
 私は、先ほどの議員の方にも申し上げましたが、二つの本部をつくりました。これはつくらざるを得なかったという意味で、わざわざたくさんの本部をつくるためにつくったんじゃありません。片方は、まさに地震、津波に対する救済から復旧であります。(発言する者あり)もうちょっと待ってください。
 そういう中で何をやったのか。私がまずやったことは、防衛大臣と相談をして、まず救命に対しては自衛隊に緊急に出動してもらいたい、それを私から指示をしたのは発災から四十分後であります。そして、警察や消防などを含めて多くの皆さんが現地に入っていただきました。そういったことをよく見ていただければ、私がどういう行動を取ったか、あるいは内閣全体として何が進んでいるかということを見ていただければ、決して今回のこの問題で、よく言われるように初動があるいは不十分であったとかという、私はその御指摘は当たっていない、他の場合に比べても十分な対応ができていると、このように認識をいたしております。

○脇雅史君 私が申し上げている意味と全然違う答弁だったんですが、私は、リーダーシップとは自分で一生懸命頑張って自分であれやったこれやったということではないと思うんです。人を動かす力、組織を動かす力、菅さんのためなら命を捨ててもいいと思う人がたくさんいること、そういう思いをつくることがリーダーシップの原点なんですよ。そのことについて国民が不安に思っているんです。もう結構です。
 総理のリーダーシップが一番問われる場面というのは何かといえば、まさに危機のときですよね。危機管理のときにリーダーシップが問われます。総理の役割、これは日本のトップリーダーなんですから、一たび事が起こったら全ての組織を動員してしっかりと対応していく、そういうことが大事なわけですね。そのためには日ごろから準備や検討や確認作業が要ると思うんです。そういうことをちゃんとこれまでやられてきたんでしょうか、三月十日までに。
 大きな危機管理というのは、武力攻撃事態、他国から武力攻撃があったと、そういうときですね。そしてもう一つは原子力災害。私はこの二つが最大の危機ではないかと思うんです。こういうことについてあらかじめ勉強されていましたか。どうぞ。

○内閣総理大臣(菅直人君) 武力攻撃に関しては、これは安全保障の議論の中で私もそういった議論にいろいろな場面で加わったこともありまして、私なりの意識を持っております。
 原子力災害については、この原子力災害特別措置法という法律は、平成十一年にできて、ある意味で今回初めてのいわゆる原子力緊急事態宣言を行い、災害本部を立ち上げたわけであります。そういう中で私も、事前にどこまで勉強していたかというふうに言われますと、一般的な意味での原子力のことは私なりの知識を持っておりますけれども、どういう法律、制度になっているかということは、まさにこの事故が起きた直後からそれに沿って動いて今日まで来ております。
 先ほど私のリーダーシップについていろいろお話をされましたけれども、私は内閣の総理大臣でありますから、私個人が何をやったというよりは、内閣全体としてしっかりしたことができていると、この原子力災害特別措置法についてもそれに基づいて全力を挙げて行動していると、このことを申し上げておきたいと思います。

○脇雅史君 これは驚きですね。総理になられたら、危機管理に自分はどう処したらいいのか最大の関心事なはずですよ。せめてこの法律に何が書いてあるか、原子力災害対策特別措置法というのは、菅総理がやるべきことが書いてあるんです、総理大臣がやるべきことが書いてあるんです。そのことを事前に勉強しておかなくて、どうしてちゃんと対処できるんですか。私は少しあきれています。
 そこで、東電の方にもちょっと、東電じゃない、班目さんにお聞きしたいんですが、今回、計画規模をはるかに超えるような津波災害ということもあって全電源がダウンしたわけでありますが、このような事態は考えていなかったというようなお話を私はお聞きしたことがあるんですが、過去にそういうことを言われていて、今どう思っていらっしゃるか、お聞きしたいと思います。

○政府参考人(班目春樹君) このような事態を考えてなかったわけではございません。平成四年に原子力安全委員会としてこのようなシビアアクシデントに対するアクシデントマネジメント対策についてという文書を発出してございまして、その場合にはどういうふうな手続を取るべきかということについてきちんと事業者は決め、それを規制当局に報告するようにというように指示してございます。

○脇雅史君 総理は、原子力災害をあらかじめお考えになっていなかったということですが、今度のような全電力がダウンして冷却機能が失われるようなことは当然、そのこと自体も想定しているわけないですよね、原子力そのものを考えていなかったんだから。それとも、こんなことは起こり得ると思っていらっしゃいましたか。

○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、野党の時代でありますけれども、東海の臨界事故などのときに、なぜこういうことが起きたのかということで当時いろんな関係者から話を聞いております。そういう意味で、原子力事故について何も考えていなかったということではありません。チェルノブイリについても関心を持っておりましたし、スリーマイルについても関心を持っておりました。チェルノブイリは黒鉛炉で今回とはかなり違うわけですけれども、そういうことについては私は比較的、私個人としては関心を持ってきたつもりであります。
 そういう中で、今、班目原子力安全委員長の答弁もありましたけれども、基本的には、本来の電源がダウンしたときには緊急の電源、つまりはディーゼルエンジンが発動して、それによって冷却機能が維持されると、基本的にはそういう形になっていると認識しておりました。

脇雅史君 去年の十月二十日でございますが、二十二年の十月二十日、二十一、非常に大事な催しがあったわけですが、このことは御記憶ですか、総理。

○内閣総理大臣(菅直人君) 突然の御質問ですので、何を指されているか分かりません。

○脇雅史君 実は、この日は原子力総合防災訓練というのをやっていらっしゃるんですね。これは本部長として菅内閣総理大臣、私がいただいたこの紙には書いてあります。二十日、二十一と総合防災訓練をされていた。そのときに、どういうテーマで訓練されたか覚えていらっしゃいますか。

○内閣総理大臣(菅直人君) 詳しい内容については記憶しておりませんが、やはりこうしたいろいろな地震等を想定したことではなかったかと思っております。

○脇雅史君 またあきれちゃうんですけど、これ大変なことですよ。
 私、やっぱり日本の国、大したものだと思うんですが、ちゃんと訓練しているんですね。その訓練に事故の想定という項目があるんですが、原子炉給水系の故障により原子炉水位が低下し原子炉が自動停止、その後の非常用炉心冷却装置等複数の設備故障により万一放射性物質が放出された場合、その影響が発電所周辺地域に及ぶおそれがあるとの想定と、まさに今回と同じことを想定しているんじゃないですか。そのことについて何の記憶もないんですか。何のための訓練だったんですか。あなたが本部長として参加されているんですよ。本当に覚えてない。どうぞ。

○内閣総理大臣(菅直人君) 少なくとも私にとって、そうした原子力のいろいろな事故は、過去においても海外においても多くありましたし、日本では臨界事故というものが最も大きかったわけでありますから、そういった意味で一般的な認識は持っておりましたし、そういう想定に立ってのそうした訓練が行われたということは御指摘のとおりだと思っております。

○脇雅史君 政府が総理までお入りになった訓練をやるということの意味が全くないですね。せっかくこういうことを想定してやっているのに、何も動いてないじゃないですか。
 経産大臣、覚えていらっしゃいますか。そのときは大畠さんだけど。

○国務大臣(海江田万里君) 脇委員にお答えをいたします。
 昨年の十月でございますね。私は経産大臣ではございませんでしたので、申し訳ございませんが、覚えておりません。

○脇雅史君 大畠さんにお願いします。

○国務大臣(大畠章宏君) お答えを申し上げます。
 この浜岡での原子力事故の対策については覚えております。

脇雅史君 あったことだけ覚えていたって意味がないので。
 またまた驚くべきことがあるんですが、さっき総理は余り法律とか計画、目を通されていないというお話でしたが、防災基本計画というのは国家として持っているんですね、きちんと。マニュアルです。いろんなときにどうしたらいいかと決める。その防災基本計画の中にも、原子力の訓練はしっかりやらねばならぬと書いてあるんですね。その中に何と書いてあるかと。訓練をしたら、その訓練の結果、様々な検討をして、専門家の意見も聞いて、変えるべきことがあったら変えなさい、きっちりやりなさいと書いてあるんですよ。
 その報告どうなっていますか、海江田さん。これは今の大臣の責任だよ。

○国務大臣(海江田万里君) その昨年の十月のことについて、それがどういう報告がなされたかということは、申し訳ございませんが、私は承知しておりません。

○脇雅史君 実はまとまっていないんですよ、驚くべきことに。取りまとめ中と書いてあるんだけれども、私は本当にあきれているんですよ。今度の様々な行動も、こういう基本的な対応があるからこれだけ膨らんでしまったんですよ。必ずしも、初めてのことだし、大変なことが起こったと思う、全部が皆さん方、今の政府が悪いとまでは言わないけれども、しかし少なくとも、この訓練の結果を見る限り、全くやる気がない。政権交代、政権交代と叫ばれていましたけれども、政権交代をするというのはそういうことを全て引き受けるんです、そういう責任をね。その努力が何にもなされていないということに、私は本当にあきれています。
 深刻に反省すべきですよ。どうですか、総理。

○内閣総理大臣(菅直人君) 率直に申し上げて、そういう御指摘そのものには十分反省をしなければならないと思っております。と同時に、総理という役割はまさに森羅万象のことに対して対応しなければなりませんので、それぞれの役割が内閣全体としてはあるわけでありますから、私が細かいところまで全てを知っているかと言われれば、率直に申し上げて、そこまでは承知をしていない。
 ただ、先ほど来申し上げておりますように、この原子力災害特別措置法ができたベースになったあの臨界事故の問題とかチェルノブイリとか、そういった問題については私なりに知見を持っている、このように考えております。

○脇雅史君 さっき私申し上げましたが、国家の一大事、総理が一番果たさなければいけない危機管理対応、まさに武力行使やこういう原子力事故というのは想定しておかなくちゃいけないし、原点になる国の防災基本計画の中にもそういうことのために訓練をやりましょうと、毎年やりましょうとずっとやっているんですよ。毎年やってきて、その都度、問題があったら直しましょうと、そういう努力を積み重ねて初めて危機管理なんかできるのであって、そのときになって考えて泥縄なんかやったって駄目なんですよ。しかも、それを聞いても真摯に反省しないでまだ言い逃れしている。
 もうこれは明らかに政府の間違いですよ。申し訳なかったと国民に頭を下げるべきであって、言い訳なんかしている場合ではないんです。その真摯な対応が見られないからあなたという人間がリーダーシップがないと見られるんですよ。きちんと国民にこの件について謝ったらどうですか。

○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、この問題について、こういう事故になってしまって多くの皆さんに大変な御不便、御迷惑を掛けていることについては本当に心から行政の責任者として謝らなければならない、謝ってきているところであります。
 そのことと、今回の事故に対してどのような対応が必要であったかということでこの間やってきたことについて、私は、やらなければならないことについて、考えられることについては、私なりに考えられること、あるいは私の内閣なりにやれることについては全力を尽くしてやってきたということも併せて申し上げたいと思います。

○脇雅史君 余り言い訳はしない方がいいので、やっぱりそういうことを想定をしてきちんと訓練をしておけば、もう少しましな対応ができたかもしれないと。そのことには真摯に反省を促しておきます。
 それでは、少し振り返ってみたいんです。
 やはり今、原子力のこの災害の初動態勢について私が細かく触れるというのは、何も重箱の隅をつつくためではなくて、日本の国のリーダーシップのありようというのはどうあるべきなのか、そしてこれからも大事なことだから、もう一月ほどたったので、私は細かく聞くんです。御理解いただきたいと思います。
 まず三月十一日から十二日にかけてのこの原子力災害対策本部の危機意識というか問題意識についてお尋ねしたいんですが、十四時四十六分に地震があったわけですね、我々もここにいたわけです、決算委員会。そして、その地震の結果、外部電源がダウンした。非常用ディーゼルはこのとき起動したんですね、起動していたんです。そして、十五時四十一分、これ津波があって、津波が起こってここで全ての電源がダウンするんです。そして、十五時四十二分に十条通報というのがあったわけですね。大変なことが起きましたよということで経産大臣のところへ通知がある。大変なことが起きたということなんです。そして、十六時三十六分に冷却機能が喪失したということで、そして十五条事態になったと。ここでいよいよ本当に大変だということになったわけですよ。
 このときの、これからこの後、夜にかけて原子力事業者、つまり東京電力の皆さん方がどんな危機意識、問題意識を持っていたのか。今日は社長さんおいでになっているようですが、社長さんは本来おられなかったんで、このときの東京電力としての問題意識、危機意識ということについて私はお尋ねしたかったんで、お聞きになっていらっしゃるかもしれませんから、分かる範囲でお答えください。

○参考人(清水正孝君) 東京電力の社長の清水でございます。
 冒頭、私から、この度の大震災により被災された方々に改めて心からお見舞いを申し上げたいと存じます。また、この度の福島第一原子力発電所における放射性物質を外部に放出させるという大変重大な事故によりまして、発電所の周辺の皆様、福島県民の皆様、さらに広く社会の皆様に大変な御迷惑と御心配をお掛けしていることを改めて心からおわび申し上げたいと思います。
 ただいまの御質問でございます。お話ございましたように、まず当初の初動態勢でございます。
 まず、直ちに会社としての非常体制を発令いたしまして、当日の十五時六分には非常災害対策本部を設置して、被害状況の把握あるいは停電等の復旧に当たってきております。また、今お話がありましたような原子力災害対策特別措置法十条に基づく特定事象という事象が発生いたしましたので、私どもは、原子力問題に特化する体制として原子力緊急対策本部を設置いたしました。その間、福島第一原子力等々との連携を密にしながら復旧に全力を挙げてきたということでございます。
 緊張感というお話がございました。
 まさに発災直後から極度の緊張を伴う事象の連続でございました。高い……

○委員長(前田武志君) ちょっと、参考人におかれましては、今質疑をされているのは危機意識のことでございます。

○参考人(清水正孝君) はい。
 大変緊張を伴う事象が連続しておったということで、高い緊張感を持って対処しておりました。例えば、電源あるいは冷却機能が喪失したというようなことも含めまして、今後の対処方針を緊張感を持って取り組んできたということでございます。
 以上でございます。

○脇雅史君 緊張感なんか持つのは当たり前ですよ、誰でも。そんなことを聞いているんじゃないんです。
 今、レベル7になりました。当時、どこまでこの事故が行くんだと、大変なことが本当に起こったぞと、そういう問題意識を持っていたのか。一刻一秒を争う大問題が起こっている、多分、現場の方は思っていらっしゃったと思う。だから社長は来なくていいと私は言ったんです。現場の人は、これはもう大変なことが起こったぞと、何が何でも頑張らねばならぬという思いに駆られていたに違いない。大変な問題意識があったはずなんです。
 それに対して政府は、この十五条事態が出た十六時三十六分から、これ、法律御存じだと思うけれども、この緊急事態宣言が出たら即座に対策本部をつくらねばならないんです。「直ちに」と書いてある、法律には。現実には二時間半遅れているんです。普通の問題だったら二時間半、大したことないように思うかもしれませんが、この原子力というのは一刻一秒を争うんですよ。この二時間半、何で遅れたのかと、このことについてお聞きしたいんですが、あと一分ぐらいしかないから、どうぞ。

○国務大臣(海江田万里君) まず、東京電力から、これは十六時四十五分でございますけれども、原災法の第十五条事案発生の連絡が参りました。ですから、すぐ、私はそのとき経産省の中におりましたので、第一回経産省の中の緊急災害対策本部、開催をいたしまして、これが五時十二分まで行っておりました。そのとき総理は、ちょうど総理大臣の記者会見がございましたので、私は直ちに官邸に向かいました。十七時三十五分でございます。このときは保安庁の次長も一緒でございました。そして、原子力緊急事態宣言の案文を説明をしたところでございます。
 よろしゅうございますか。

○脇雅史君 要するに、遅いんですよ。記者会見なんかしている場合じゃないんです。あらゆることに先んじて本部を立ち上げるべきだったんです。
 この続きは、また午後やらせていただきます。

○委員長(前田武志君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。
 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十四分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会

○委員長(前田武志君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 予算の執行状況に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。脇雅史君。

○脇雅史君 途中でちょっと休憩が入ったものですから思い出していただきたいんですが、三月十一日の災害が起きてから、その後どんな危機意識を持っていたかというところまで行きまして、そして緊急事態宣言が出るのが遅かったという話を私させてもらいました。
 そこで、また一つ、総理、お尋ねしたいんですが、これは総理は知らない、御存じなかったかもしれませんが、読売新聞で報道されました。平成二十二年の十月に原子力安全基盤機構から報告書が出ています。この報告書、すごいこと書いてあるんですね。電源喪失して炉心の冷却手段が確保できなくなったらどうなるか、福島のような原発であれば、約二・四時間後に燃料落下開始、そして約三・三時間、三時間二十分ぐらいでしょうかね、そうすると原子炉圧力容器の破損、約十五、六時間たつと格納容器の過温破損となる結果が得られたという報告書が去年の十月に出ているんです。それは御存じないですよね。

○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど申し上げましたように、チェルノブイリとかあるいはスリーマイルとかそういう報告書は一部読んでおりますけれども、今、脇委員から御指摘のそういったものを直接読んでいるかと言われれば、直接は読んでおりません。

○脇雅史君 総理は御存じなくてもこれやむを得ないと思うんですが、しかし、こういう報告がなされていたということは、今回のような事故が起こったらいかに大変なことが惹起されるのかということは、当然専門家集団としては知っていたはずなんですね。
 だからこそ、緊急事態ができたらすぐに本部をつくって、そして本部に専門家も集めて、総理、大変なことなんですよという本部を立ち上げなくちゃいけない。だから「直ちに」なんですね。ほんの僅か二時間半と思われるかもしれませんが、私はこの初動の遅れというのはやっぱり大変な問題があったと思うんです。
 そして、十九時三分になって緊急事態宣言、原子力災害対策本部が設置されました。その対策本部というのは法律にしっかり書いてありますけれども、どんな役割をするところだと思っていらっしゃいますか、総理。簡単に答えてください、聞かれたことだけ。

○内閣総理大臣(菅直人君) 一言だけ申し上げますが、最初に十条の、いわゆる電源が喪失した、交流電源が喪失したという知らせを受けたときに、私は本当にこれは大変なことになると、なりかねない、このように極めて強い危機感を持ちました。そういう中で、いわゆる官邸内に十六時三十六分に福島第一原発における事故に関する官邸対策室をもう既にその段階で設置をいたしました。もちろん、地震、津波については更にそれより前の十五時十四分に緊急災害対策本部を設置をしておりましたので、そういう体制でここに臨んだところであります。
 そこで、今御指摘のありました原子力災害対策特別措置法において、私もこの法律は、やはり普通であれば一企業が起こした事故について政府が、まあ担当の消防庁とか何とかは別として、直接に何かその企業に対して命令をする、指示をするということは普通はあり得ないわけですけれども、この法律では、その災害の規模の大きさを考えて、政府つまりは責任者である総理大臣に、事業者に対して一つの指示をすることができる、最終的な事故に対する対応を、責任を持つ立場を規定した法律だと、このように認識をいたしております。

○脇雅史君 全然答えになっていないんですが。
 なぜ対策本部をつくるか。確かに、本部というのはあらゆる権能を総理大臣に与えるんですね。そして、それは臨時閣議でしょうけれども、閣議の決定を経て本部ができて、本部長たる総理大臣がそういうことができるようになっているんですね。
 そして、それだけではありませんよ。その本部というのは、私が思うところ、情報を一元化する、そして判断の的確性、迅速性を担保する。つまり、そこに日本全国のありとあらゆる専門家、あらかじめ決めておいた、そういう人を一気に集めて、そして現地から上がってきた情報に基づいてそこで一気に判断し、決める。うろうろしている暇ないんですから。まさに、その迅速性が大問題なんです。そして、そこで総理が、集まった皆さん、いろんな閣僚もおられるでしょう、その中でこう決めるということを言った途端に皆さんがその情報を共有できる、それが本部をつくる意味なんです。
 そのことがどうも理解が薄いのではないか。何か本部は、ずっと、ですから詰めていなくちゃいけないんです。現地で何が起こるか分からない。あらゆる担当者がそこに詰めていなくちゃいけない。何が起こってもすぐ対応しなくちゃいけないんです。会議をする場所じゃないんですよ、対策本部というのは。第何回やったなんて、そんなことじゃない。特に最初の初動態勢は何が起こっても即対応できるような、そのための規則なんです。
 そこで、お尋ねするんですが、この本部に当初つくったときに専門家は何人おられましたか、原子力の専門家。

○国務大臣(海江田万里君) 私どもの原子力安全・保安院からの人間が常時詰めておったのは二名か三名だと思いますが、まずこの保安院の専門家がいました。それから、原子力安全委員会からの専門家も来ておりました。班目委員長もここに来ておりました。それから、東京電力から原子力の分かる役員の方たちが二名以上詰めておりました。

○脇雅史君 本来の事故が起こったときのこういうときの計画として、指定公共機関、放射線医学総合研究所、日本原子力研究開発機構、これが国に対して緊急事態対策への技術的支援をすることになっているんです。この指定公共機関の方は詰めておられましたか。

○国務大臣(海江田万里君) 詰めてはおりませんでした。

○脇雅史君 もうそれ大問題なんですよ。そのためにわざわざ防災基本計画できているんです。何で呼ばないんですか。この中にはきちっと、あらかじめそういうことは派遣するように決めておけと言っているんですよ。
 ですから、この政府は何か起こったときに、そういう規則がきちっとある、そのことをしっかりやるんだという意識が物すごく薄いと思いますね。大問題だと私は指摘しておきます。
 それから次に、これは総理にお聞きをしますが、現地本部はどうなっていたんでしょうか。どうぞ。

○委員長(前田武志君) 海江田……

○脇雅史君 いや、総理に、総理にお聞きするんです。委員長。

○委員長(前田武志君) どうぞ。

○脇雅史君 なぜ総理にお聞きするかといえば、現地本部の本部長というのは、総理が、本部長として総理が指名するんです。総理が指名しなくちゃいけないんですから、総理に聞く以外ないでしょう。どうぞ。

○内閣総理大臣(菅直人君) 官邸に原子力災害対策本部を立ち上げ、同時に現地にも本部を立ち上げました。私から池田経産副大臣にその現地の対策本部の責任者をお願いいたしました。

○脇雅史君 何か私が聞いているところによりますと、本部長がくるくるくるくる替わっているようですが、最初から本部長は何人替わって誰がやったんですか、教えてください。

○国務大臣(海江田万里君) 今総理からも答弁がありましたけれども、十一日に現地の対策本部をつくりまして、そこに経済産業副大臣たる池田議員が常駐ということになりました。ところが、私どもへの報告でありますとか、種々の事情がございまして、代行と申しますか、一度、二度、池田副大臣が現地を離れたことがございます。しかし、そういう、現地に二十四時間やはり詰めていなければいけないということがございましたので、先々週でございますけれども、とにかくずっと詰めていてくれということで、今はそういう体制を取っております。その間、経産省の政務官とそれからもう一人の副大臣が代理を務めたことはございます。

○脇雅史君 今の話ではよく分からないんですが、本部長が現地本部長を指名したのは一人だけなんですか、そして、いないときに代理を指名したんですか。

○国務大臣(海江田万里君) お答え申し上げます。
 本部長は一人でございまして、そして、代理でもう一人の副大臣、それから政務官が行っております。

○脇雅史君 あのね、全くここのところは分からないので、まあ聞いても時間がたつばかりだから。
 あと、委員長、現地本部長をどういう人間がずっとやっていたのか、時系列として報告していただくようにお願いします。

○委員長(前田武志君) 理事会において協議いたします。

○脇雅史君 あのね、私は基本的に間違っていると思うんです、法律の体系からいっても社会的常識からいっても。
 こういう一朝事あったときに何をやるかといったら、やっぱり現地が一番大事なんです。そして、この法律を、その対策措置法をきちっと読むと、本部長に大変強い権限を与えているんです。現地本部が判断するんです。戦争をやっているときといったらちょっと例えが悪いですけれども、現地の司令部が判断しなかったら、東京の司令部じゃ駄目なんですよ。現地に全てを委任するようなことができるようになっている。さっき申し上げた、総理大臣が持っている権限という、その本部長としてお持ちになる権限を全て現地本部長に委任することができるんです。そういう規定があるということ自体、いかに現地本部にやらせるかということなんです。
 皆さん方、現地本部と官邸本部と、一体、関係をどう考えているんですか。物すごく現地本部に軽い扱いをしているように見えます。現地が全てをやって、そして東京の官邸本部がそれをバックアップしてやる。今、情報化時代ですからいろんな情報が入ります、現地に様々なアドバイスをしたり。しかし、決めるのは現地なんですよ。そういう思いはなかったんでしょうか、総理。

○内閣総理大臣(菅直人君) 現地本部には現地本部としてのそういう重要な役割があると、そう認識しておりました。

○脇雅史君 もう全く不満なんですが、現地でしか分からないことってたくさんあるんです。ですから、いろんなことが起こったら全て現地でやるというのが私は原則だと思っています。そのことを申し上げた上で次に移りますが。
 三月十一日の二十一時二十三分、夜の九時ですね、最初の避難指示が出されています。三キロメートルの避難と三―十キロの屋内退避。このときは、ですから当然、放射能が外部へ、放射性物質が外へ出るということを想定していたからこそ避難命令を出したと思うんですが、それは何で出るんだと。
 枝野官房長官なんかはずっと密閉性は保たれているというふうな言い方をしていましたが、この時点で既に外部に放射能が漏れてしまうという、放射性物質が出てしまうということがあったわけですよね。そのときに、じゃ、それはベントによって起こるのか、あるいはもう既に密閉性を格納容器が失っていたのか。そのときの、この九時ごろの対策本部の思いといいましょうか、随分緊迫していろいろあったでしょうから一言では言えないでしょうが、どういう意識があったのでしょうか。

○国務大臣(海江田万里君) あの夜のことでありますが、先ほど脇委員がお示しをいただきました、電源が落ちてから何時間ぐらいで容器が露出をして、そして格納容器内の圧力が高まって、そして炉の、これは格納容器ですけれども、爆発の可能性があるというようなことも、これは時間を追ってと申しますか、班目委員長も何時ごろにこういう状況になるという、そういうお話がありました。保安院からも、少し時間に差がありましたけれども、そういうお話がありました。
 そういうお話を受けて、じゃ今何ができるのかということで、やっぱりベントでございましたから、ベントをすることによって、これは、当初はウエットという水をくぐらせる方でできるだけ少なくすると、飛散物を。しかし、これはいずれにしましても、水をくぐらせてもこれはやはり放射性物質が環境中に飛散をするわけですから、これはやはり退避を急がせなければいけないということでそうした措置をとったわけでございます。

○脇雅史君 そのときに、この対策本部の中でベントしようということを決定されたと思うんですが、先ほど申し上げたような専門家とかいろんな方が集まって、どうすべきかと現地の情報に基づいて決定されたはずですよね。そのときの意思決定の仕方はどうだったんですか。最終的にいろいろ聞いて総理大臣、本部長がこれでいこうと、いろんな皆さん方の意見を聞いてそういう決断をされたんですか。

○国務大臣(海江田万里君) これは私もはっきり記憶をしておりますけれども、十二日、日付が変わりまして深夜の一時半近くであったと思いますが、これは私と総理が専門家、とりわけ原子力委員会の班目委員長、それから先ほどお話をしました東京電力から来ております原子力の専門の方、その方々のお話を聞いて、そしてベントの必要性があると、ベントをやるべきだと、そういう認識に至ったわけでございます。

○脇雅史君 そのときにおられた本部員はほかにどなたがおられたんでしょうか。

○国務大臣(海江田万里君) 総理と私と、それから保安院の人間もいたかと思います。あと、今お話をしました安全委員会の委員長あるいは東電から連絡で来ておりました原子力の分かる方、その方々がいたことは確かでございます。

○脇雅史君 とんでもない話ですよね。この緊急時にほかの大臣いなかったんですか、本部員。まして、ベントすれば各地域に様々な影響が出るわけですよ。本当にいろんな大臣が同時にここにいなくてどうするんですか。何の本部なんですか。この夜は何をおいてもそこに詰めていなくちゃ駄目ですよ。総理と経産大臣だけじゃおかしいじゃないですか。

○国務大臣(海江田万里君) ここは本当に是非御理解をいただきたいわけでございますが、先ほどから総理もお話をしておりますように、大地震あるいは大きな津波による被害も、その時点ではまだどのくらいのものかということが分からずに、下の危機管理センターがございました。この危機管理センターには多くの大臣も詰めておりましたので、私どもはその、ただ、危機管理センターは残念ながら携帯電話等が一切これは通じません、これは。ですから、私どもは、総理の執務室の近くに小さな部屋を借り受けまして、そこで連絡をしていた。ただ、必要な事象につきましては、例えば今のようなベントにつきましても危機管理監などにはきちっと連絡をしておりました。

○脇雅史君 せっかく本部をつくりながら全く機能していないとしか言いようがないですね。もう、さっき総理は大変な事態が起こると覚悟していたとおっしゃったわけですよ。だとすれば、ましてベントを決めるなんということがあったらこれは大変なことなんですから、そこに皆さん、大臣いなくてどうするんですか。私は大変な問題だということを指摘しておきます。
 その次にお尋ねをしたいんですが、現地を大事にするという意味で原子力災害合同対策協議会というのがありますね。これはどうなっていますか。

○国務大臣(海江田万里君) ベントを決める際には、さっき言ったような形で決めさせていただいたということでございます。

○脇雅史君 ふざけた答弁しないでください。私は、原子力災害合同対策協議会なるものはどうなっていたんだとお聞きしているんですよ。分からないなら分からないと言ってくださいよ。

○国務大臣(海江田万里君) 済みませんでした。
 それは開催しておりません。

脇雅史君 これもまた大問題なんですよ。
 この防災基本計画の中で、これ二百七十三ページと書いていますが、原子力災害合同対策協議会は、現地対策本部長、都道府県及び市町村のそれぞれの災害対策本部の代表者、指定公共機関の代表者及び原子力事業者の代表者、これは東電の代表者ですね、から権限を委任された者等により構成されるものとすると。原子力災害合同対策協議会なるものがメーンになって働かなくちゃいけない組織なんです。ここで決めれば、県の方も全て入っているから、ベントすると分かっていればきちんとつながるわけですよ。
 官邸だけで、一部の人だけ勝手に先走って決めるから現地は全然知らないということが起こったわけです。実は、このマニュアルを大事にして動かしていれば、この協議会をきちっとかけていれば、そして現地の意識を大事にしていれば、現地からベントするということが上がってくるはずですよ。現地が頭脳であれば、これで全てうまくいっているんです。
 さらに、この災害合同対策協議会の会合においては、原子力安全委員会、放射線医学総合研究所、日本原子力研究開発機構等の専門家を出席させ、その知見を十分に活用すると。つまり、この災害対策の基本計画は、現地を大事にしてそこで決めろという仕掛けなんですよ。それを全く無視して、しかも開いていないなんと言っているんだから、言語道断なんですよ。とんでもない災害対策をやっているとしか言いようがない。

○国務大臣(海江田万里君) 今委員御指摘のありました、とりわけこの地元の意見というものは大変大切でございますので、その点は先ほど総理からもお話がありましたけれども、現地の対策本部、これは当初オフサイトという、原子力発電所に近いところにございました。しかしこれも、ベント等を通じた環境中の汚染もございますので、これが県庁の方に引っ越しをしたということもございますが、その今お話のありました、御指摘のありましたこの現地の意見、あるいは現地に対する指示がしっかり徹底するようにということでは、この現地の対策本部が機能をしておると思います。

○脇雅史君 もう話にならないですね。事前に勉強もしていないし、マニュアルがあるのにそのとおりにも動いていない。こんなことやっていたらうまくいくわけがないですよ。
 それから、もう一つ申し上げておきますが、情報を一元化するという意味でも、この協議会を通して全ての情報は出せと言っているんですよ、現地で。そのことも守られていない。もう本当にとんでもないその政府の対応だと思います。
 それからさらに、時間がないから次行きますが、総理が現地視察、六時から十時五十分ぐらい、十二日の日に出られたわけですよね。これ、もう最悪のタイミングですね。
 まず、第二原発の一号機で、十二日の五時二十二分、十五条事象が発生しています。また緊急事態ですよ。十五条事態ですよ。十五条事態が出たら、緊急宣言をしてそして本部をつくるという、もう既に本部ができているから、これ名前はたしか変えたと思いますが、そういうことが発生している。五時三十二分、十分したら、また今度は二号機の十五条事象が発生したと。そして、六時七分、今度は四号機も十五条事象が発生した。で、避難指示がまた七時四十五分に出されていると。つまり、総理が出られるときには、こんな大変なことが次から次に起こっている。そして、六時ごろには敷地内の放射線量が上昇した。中央制御室は一千倍の放射線量があったと。
 そういう大変な事態に本部長が何で抜けることができるんですか。どんな責任感をお持ちなんですか、一体、あなたは。総理、御答弁ください。

○内閣総理大臣(菅直人君) 三月の十一日十四時四十六分に大震災が発生し、そしてその後、津波によって、先ほど来御指摘のありますように、十条、十五条の通知がありました。
 先ほども委員も言われましたように、物事を東京で、いわゆる本部で判断すべきことと、やはり現地の状況を把握することと、私は常にそれは両面が必要だと考えております。そこで、私としては、地震、津波の被害の問題もありましたので、宮城県については沿岸部を上空から視察をしたいと同時に、先ほど来ありますように、私はこの原子力事故は大変重大な問題だと認識しておりましたので、そういった中で現地の関係者ときちっと意思統一や意見交換をした方がいいだろう、こういうことで出かけたところであります。(発言する者あり)私はそのところで、東電の現場の責任者、たしか武藤さんでありましたが、それと現地の所長ともお話をして……

○委員長(前田武志君) 総理、御答弁を簡潔にお願いします。
 また、質疑が聞こえませんので、お静かに。

○内閣総理大臣(菅直人君) そういう方と話をして、その後の対策にとっては大変私は有効であったと、このように考えております。

○脇雅史君 大体そもそも、さっき申し上げた事象なんて、一つ出てきただけでも大変な事象で、そのときにすぐに閣議決定をして、そして緊急事態宣言をしなくちゃいけないんですね。本部をまたつくらなくちゃいけないという、そういう大事なことが三つも四つも重なっている中で、平気で本部を離れて現地へヘリコプターに乗っていったことが良かったんだと今でも強弁なさるということは私は信じられません。これが、このことすら反省できないような、そういう総理を持ったことを私はこの危機に対して非常に悲しく思います。情けない話です。
 それから、お帰りになられてからベント開始なんですが、もうベントの指令は出ていたんですから、もしかしたら総理が行っている間にベントされていたかもしれない。そうしたら防護服を着ていかなくちゃいけないんですよ。そういうところへ行かれていた。私はとても信じられません。
 それから、お帰りになられて十四時過ぎに、これセシウムと沃素が検出されて、一号機の炉心溶融としか考えられないことが起きているという情報がありました。大変なことが帰られてからまたあったんですね、十四時、総理が帰られてから。その後、何をやったかというと、与野党党首会談なんですよ。いや、与野党党首会談をやると言われれば、ああ、そうかと、そんな事態は大したことないんだなと私は思っていましたよ。国会対策でしょう。本当に緊急のことが起きている。総理もさっきから何度も言われていた。そんなときに何で党首会談なんかやっているんですか。もう全く、これはもう指導者としては全く不適ですよ。とんでもない話だ。総理、どうですか。

○内閣総理大臣(菅直人君) 今御指摘をされたのは、十一日のことでしょうか、十二日のことでしょうか。十一日に党首会談をやり……(発言する者あり)それ、何か誤解されているんじゃないでしょうか。私の記録では十一日の十八時十二分に与野党党首会談を官邸で行いました。

○脇雅史君 十二日の日はやられていないんですか。(発言する者あり)

○委員長(前田武志君) ちょっと速記を止めてください。
   〔速記中止〕

○委員長(前田武志君) それでは、速記を起こしてください。
 菅総理大臣、その旨言ってください。その旨御答弁ください。

○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど申し上げたように、十一日は党首会談をやりましたが、十二日についてもう一度きちんと調べてお答えします。

○脇雅史君 総理も大変激務をやられているんだから、それはまあ頭で覚えていること、勘違いされることもあるかもしれません。しかし、この日やったんですね。そして、爆発したんです、三号機爆発したんです。そういうことがあったんです。ですから、いずれにしても、これだけの緊急時に国会対応としての与野党党首会談なんかやっている場合じゃないんですよ。あらゆる力を動員して原子炉対策、そういうところに向かわなくちゃいけないときに、何が党首会談なんですか。これまた私もあきれてしまいます。
 余り時間がないんで、ちょっと駆け足であとは言いますが、統合本部というものを三月十五日になって朝五時半におつくりになった。これも、これは法律に基づかない、これをつくったことによって東電との連絡は良くなったということはあるかもしれませんが、元々それは本部でやるべきことなんです。現地本部でもきちっとやるべきこと、さっき言った協議会ができていれば、きちんと動いているはずなんです。それをわざわざ二つつくって、しかも総理は両方の本部長。総理はその統合本部ができてからその統合本部の会議に出られたことあるんですか、本部長として。どうですか、端的に答えてください。

○内閣総理大臣(菅直人君) ここはしっかり国民の皆さんにもお伝えしなきゃいけないので、経緯を申し上げますと、十五日の……(発言する者あり)

○委員長(前田武志君) お静かに願います。お静かに願います。

○内閣総理大臣(菅直人君) 早い時間に東電の関係者から、私には大臣からですが、現地から退避をするといったようなことが伝わってきまして、そこで清水社長に来ていただいて、そのことについて、これは大変重大なことですので、社長にお出ましをいただいて話を聞きました。そしたら社長は、いやいや、別に撤退という意味ではないんだということを言われました。(発言する者あり)

○委員長(前田武志君) 総理、簡潔にお願いいたします。

○内閣総理大臣(菅直人君) お答えしますからちゃんと聞いてください。
 そこで、これまでの段階で、やはり本部が官邸にあって、本部と東電本店、そして本店と現地のいわゆる福島の第一原発の事務所、この間接的な情報の中で、なかなか状況が、例えば水素爆発が起きてもすぐには伝わってこないといったことがありましたので、そうしたことを解消するためにも政府と東電との間で合同の対策本部を設けることが私は大変重要だと考え、清水社長にもそのことを申し上げ、清水社長も……(発言する者あり)

○委員長(前田武志君) 総理、おまとめをください。

○内閣総理大臣(菅直人君) 了解をいただいて、そしてそれを設置したわけです。そして、私が出席をしたのは、その最初の会議を東電本店でやることにいたしまして、そこに出かけたのが最初であります。
 そして、現実に、本店には全ての情報がちゃんと現場とつながるような、そういうテレビ通信もありましたので、それからずっと情報が瞬時に的確に今日まで入るようになって対策がしっかり打てるようになったと。このことは国民の皆さんに私からもしっかりと申し上げたいと思います。
 以上です。

○脇雅史君 全然聞いてないことばかり長々と時間稼ぎするのはやめてください。そもそも本部が二つできてしまっては意味がないんです。さっき申し上げたように一元化が一番大事なんです。しかも、法的な根拠もないものをにわかづくりでできて、周りの人がみんなうまくいくわけない。これは、しかも、本部をつくるときには閣議決定なんですよ。これは恐らく何にもしていないでしょう。ほかの本部長と相談したんですか、多分していないはずですよ。勝手に一人で決めて、そんなこと法律では許されていないんです。確かに、緊急事態ですから法だけによらない、それは超法規的なことも要ることはあるでしょう。しかし、これはそんなことではない。大間違いだということを申し上げておきます。
 それからさらに、民主党の国会議員が勝手に、どういうあれか知りませんが、この東電の本社に入り込んでいる。国会議員が何の資格もなしにそんな私企業に入ってうろうろしていいはずがないんです。これはまた民主党の大問題なところで、法律を無視して勝手につくって、勝手なことをすぐやっちゃうんですね。これはもう根本的な欠陥であるということを指摘しておきます。
 それから、もう時間がなくなっちゃったんで私からの一方的な話になりますけれども、広報担当の考え方というのは、これは基本的に一元化しろときちっと書いてあるんです。原子力対策本部を通じてやれと、これもこの基本計画の中に書いてある。枝野さんは随分頑張られたとは思うけれども、官房長官は広報よりも行政判断をすべきですよ。いろんな場面でもっと大事なことはたくさんある。広報官というのもいるわけでしょう。そして、東電が報告をする、保安院が報告をする、こんなのこの基本計画では駄目だと言っているんですよ。そのことも守っていない。もうあらゆる意味で、せっかくあるマニュアルもあらかじめやった訓練も全部無視してむちゃくちゃなことをやっているのが今のあなた方なんです。それを強く指摘しておきます。
 それから、最後もうちょっとお時間下さい。
 総理は、歴史が私のことを判断してくれるというようなことをよく言われるんで、ちょっと歴史的なことをお話をさせていただきたいんですが、薬害エイズ事件でこういう本が出ています。これは御覧になったでしょうか。

○内閣総理大臣(菅直人君) 私はその本は読んでおりません。

○脇雅史君 これ、是非御覧いただきたい。
 私、これ読みまして、全く村木厚子さんと重なるんです、この安部英さんという方が。現実に二〇〇一年の三月で東京地裁は無罪判決になっているんですね。そして、五年の四月にお亡くなりになっちゃって、この人は本当の意味での自分の無実を晴らす機会がなくなっちゃったんですね、安部英さん。
 私もこれ、テレビ見ている限り、悪者に見えました。日本中が悪者にしたんです。しかし、冷静に考えると、これ是非見てください、枝野さんも。そして、本当にやってきたことが正しかったのかどうか、正しい評価をしなければいけない。それが歴史的な判断だと思います。あのときはみんな熱に浮かされていた。村木さんと一緒なんですよ、と私には見えます。是非御覧いただきたい。
 そして、枝野さん、申し訳ないけれども、平成八年七月二十三日の厚生委員会、衆議院で、あなたはとんでもないことをおっしゃっているんです。この証人尋問のときに、最後にですよ、全部尋問終わられてから、今度、東京地裁の刑事部でお会いするのを楽しみにしていますので、それまでお元気でいてくださいなんていうことを言っているんですよ。そんなことを言っていいのかと。枝野さんも是非これをお読みになって、そしてしっかりともう一回判断をしていただきたいことをお願いしておきます。
 それから、もう一つ、カイワレ事件でございますが、これも菅総理が有名になったカイワレ事件ですが、これもとんでもない判決になっているわけですよ。三千万ぐらいの賠償金を払っているわけですが、このときの最後の判決では、記者会見を通じ中間報告の曖昧な内容をそのまま公表し、かえってカイワレダイコンが原因食材と疑われているとの誤解を広く生じさせ、これにより、カイワレダイコンのO157による汚染という食品にとって致命的な市場における評価の毀損を招いたもので、違法な公権力の行使に当たるとされたと。
 厚生大臣がそういう判決を受けて、そして国は賠償金を払っているんですよ。あなたはそのことについて国民に謝罪したことがありますか。

○委員長(前田武志君) 往復の質疑ですから、簡潔にお答えを願います。

○内閣総理大臣(菅直人君) まず、カイワレについての判決について申し上げますと、私がカイワレが食材として原因であるということを申し上げたのは、疫学の専門家の皆さんにきちっと調査をしてもらった上でそういった結論になったので、専門家の皆さんと共にそういう記者会見を行ったことはそのとおりであります。
 しかし、私が厚生大臣を辞めた後にその裁判が続きまして、そして、判決はいろんなことが書いてありますけれども、公表したこと自体は間違っていなかったけれども公表の仕方が問題があったといったような判決になっております、私全部読んでおりますから。
 そして、私が別の知見を持っているのは、カイワレの種からそのいわゆるO157のウイルスが残ってきたということを当時のアメリカの文献が当時明らかにしております。私には裁判で発言をする機会は一切ありませんでしたので、そういうことについてもきちんとこの場で申し上げておきます。

○脇雅史君 判決が出て国が賠償金払っているんですよ。悪くなかったら賠償金なんか払うわけないんですよ。とんでもないことである。もうこの期に及んで、いつでも常に言い訳しかできないあなた、悲しく思います。
 私は、今日の質疑を通じて、本当に菅さんという方、あなたは日本国の総理大臣としてふさわしくないと思います。一刻も早くお辞めになることをお願いして、私の質問を終わります。

○委員長(前田武志君) 関連質疑を許します。岩城光英君。

○岩城光英君 岩城光英です。
 この度被災されました皆様方に心からお見舞いを申し上げます。また、不幸にして命を亡くされました皆様方の御冥福をお祈り申し上げます。
 そして、身の危険を顧みず立ち向かっている東京電力の社員、関連企業の皆様、自衛隊、警察、消防の、そして外国からの支援部隊の皆様の献身的な努力に敬意を表したいと存じます。
 全国各地からボランティアの皆様方に活躍をいただいております。また、支援物資を始め、各地から御支援をいただいております。被災地に住む者の一人として、心から御礼、感謝を申し上げます。
 私どもの福島では、地震、津波、原発の事故、そして風評被害と、四重苦にまさにあえいでおります。今なお余震が続く中、とりわけ避難所におきまして御不自由な日々を送られている皆様方、本当に大変な思いをなさっていらっしゃいます。お話をお伺いしますと、とにかく一日でも早く家に戻りたい、ふるさとに帰りたい、そして家と地域を再興したい、そういう思いであります。昨日工程表が発表されましたけれども、原発事故の早期収束を皆さん願っております。私たちはその思いにこたえていかなければいけないと思います。
 それでは、今日は原発関連の問題を主に質問をいたします。
 ただいま脇委員の質疑を通して、内閣の危機管理意識のなさ、これが明らかになっておると思っております。
 さて、総理の発言でありますけれども、四月十三日、松本内閣官房参与が、菅総理は十年住めないのか二十年住めないのかということになってくると、こう話をされ、後ほど訂正はされました。この事実関係について、まず伺います。

○内閣総理大臣(菅直人君) まず、私がそういう発言をしたということは全くありません。事実無根です。そして、今御指摘がありましたように、昨日東電が見通しを発表しておりますけれども、それにのっとって私がこの委員会でも今日も申し上げましたが、三か月後のステップワン、そして更に三か月から六か月後のステップツーがその工程表どおりに進んだ場合には、その時点で、それまでに除染等のいろんな努力も含めて、どういう範囲でどういう形で戻れるかどうか、それはその段階では判断ができるようになると、こう考えております。

○岩城光英君 総理はお話しされなかったということであります。
 さて、震災直後の三月十六日、笹森内閣特別顧問、総理と面会後、最悪の事態になったときは東日本が潰れることも想定しなければならない、こう総理がおっしゃったと明かされました。こういった特別顧問や参与といった方々の間接的な伝わり方、これまさに危機管理の欠如だと思いますけれども、いかがでしょうか。

○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、この福島原子力発電所の事故というものの重大性ということについては私なりに十分感じておりました。そういう立場ではありましたけれども、決して、そういった言葉として云々ということでいえば、そういう表現をした覚えはありません。

岩城光英君 この問題で時間を割くわけにいきませんので次に移りますけど、とにかく、震災直後から国民の皆様方が、被災された方々が望んでいたことは、菅総理、あなたは、国が責任を持つから、国が責任を持って対応するから皆さん安心してくださいと、この一言でよかったんですよ。軽はずみな話、発言は是非ともこれから慎んでいただきたいと思っております。
 さて、県内の首長さんの話を伺いますと、政府から正確な情報が迅速に伝わってこない、だから住民に的確な指示を出すことができない、こういった声が聞かれておりました。これは、避難指示、屋内退避、こういったものが関係自治体に遅れた、あるいは連絡がなかったということも明らかになっておりますし、低レベルの汚染水の放水、これも地元の自治体あるいは漁業関係団体、そして外国への通知も遅れている。そういったことは、これは震災直後の混乱時であればともかく、一月たってから今なおこういったことが続いている、このことについてどうお思いなのか。

○国務大臣(海江田万里君) 今の件、先ほどの脇委員からの質問にも関係しますので、私から改めてお答えをさせていただきますが、原子力災害合同対策協議会、まさにここに地元の市町村長、そういう方々も入るわけ、あるいは県も入るわけでございますから、ここが実は十一日に現地の対策本部をつくったということでございますので、そしてこの現地のオフサイトでこれが組織をされております。こちらではありません。私、東京だと思っておりましたのでああいうお答えをいたしましたが、ここで、現地において、特に十一日のオフサイトにおいて組織をされているということでございます。
 ですから、その意味では、この現地の対策本部を通じてしっかりと自治体に通知をしなければいけないわけでございますが、これまでの反省点も多々ありまして、特に今、新しく計画的な避難地域の考え方があるところでございますから、官房長官を始め官房副長官、私どもの副大臣、政務官、こういった者が手分けをしてしっかりと説明をしているところでございます。

○岩城光英君 地元の首長は、マスコミ、特にテレビから情報を得ることがほとんどで、国からの連絡や具体的な指示は皆無に等しかったと、こう言っているんですよ。ある町長はこうも話していました。町長、あなたは事前に知っていたのに我々住民に知らせなかったんだろうと、本当に切ない思いで私に訴えていらっしゃいました。これは本当に大事なことだと思っております。
 さて、チェルノブイリと同じレベル7の可能性があるということを官邸は三月二十三日にも報告を受けていたということでありますけれども、なぜ四月十二日まで公表しなかったのか、総理に伺います。総理に伺います。

○委員長(前田武志君) まず枝野官房長官、次いで総理。

○国務大臣(枝野幸男君) その三月の話については、私が記者会見でレベル7に相当するということについては、発表の前日に私は報告を受けたと。その後につながってお答えをしていますので、誤解をされて報道されておりますが、レベル7に相当するということについて三月に報告を受けていたものではございません。
 今回、レベル7に該当するということになったのは、原子炉から放出された放射性物質の量が十万単位の京ベクレルという単位であったと。それが機械的に基準に基づくとレベル7に該当するということで、そのことを発表したということでございますが、京ベクレル単位の放射性物質が出ていた可能性について三月の段階では報告を受けた、これは例のSPEEDIによるシミュレーション、これはまさに放射性物質がどの程度出ているのかというある程度の仮定を置いて、それでシミュレーションするものでございますが、その仮定を導き出した三か所のモニタリングに基づく放射性物質の推定値が京ベクレル単位であると、このことは報告を受けておりましたが、その時点では、ではこれがどの程度の確からしさなのかといったら、上下百倍ぐらいの差のあるものであると、こういう報告を受けていたものでございます。

○岩城光英君 言い訳ばかりなんですね。
 実は、四月十三日、福山官房副長官がテレビの中で、遅れたことは本当に反省しなければならない、もう少し早く発表するべきでなかったかという批判は受け止めなければならない、こう発言をされております。今の官房長官と副長官の行き違いがあるじゃないですか。

○国務大臣(枝野幸男君) 今、最初の方のお尋ねがございましたのは、三月の時点でレベル7と知っていたのではないかというお尋ねだったので、そうお答え申し上げました。
 結果的に、様々なモニタリングのデータに基づいて、ある程度の確からしさを持って、どの程度の放射性物質が放出されていたのかということについての知見が整理され、それに基づいてレベル7ということになって、それを発表したわけでありますが、そこに至る様々な、例えばモニタリングであるとか、そのモニタリングの分析についてもっとスピードアップをすることによってより早い段階でそうしたことが可能ではなかったかということについて尋ねられれば、それはより改善をすべき余地があったのではないかということは真摯に受け止めて、そういった意味では、より早くそういったことについてある程度の確からしさを持って確定をし、それができればより早くレベル7に該当するということを申し上げることができた。それが、残念ながら結果的にそういったことを確からしさを持って確定をするタイミングが遅くなったことについては大変恐縮に存じております。

○岩城光英君 いずれにしましても、福山官房副長官がおっしゃった、もう少し早く発表すべきであったということだろうと思います。──求めていません。
 質問移ります。
 福島県の学校では、新学期が始まりましても、放射性物質による影響を懸念して屋外での授業や活動を控えております。とにかく早く国の判断基準を欲しいと言って待っているわけでありますが、これも例えば原子力安全委員会の代谷委員が、この検討状況について、子供は成人の半分の十ミリシーベルト程度に、目安に抑えるべきだと発言されましたが、大臣は十四日の参議院文教科学委員会で二十ミリシーベルトと、こう答弁されておりますね。それを受けて代谷委員も同日の会見で、できるだけ子供の被曝を少なくするのは通常のことであり、安全委員会の決定ではないと修正しておりますが、一体地元の教育関係者はどちらを信じたらいいんですか。とにかく早く明確な判断基準を示してほしいと思います。いかがでしょうか。

○国務大臣(高木義明君) 岩城議員にお答えをいたします。
 委員も地方自治には誠に詳しい立場でございまして、今回の災害については本当に深刻な心情だと察しをいたします。
 今の件でございますが、私どもとしましては、子供たちが一日も早く元気で正常な学校活動が行えるようにこれまでも全国の都道府県の教育委員会にも支援をお願いをし、そしてもちろん地元の皆さん方の、首長さんを中心とした皆さん方の、学校設置者の判断において、我々最大の支援をしてきたところでございます。
 今、しっかりした情報を速やかに出せということでございます。全くそのとおりでございまして、私どもとしましては先日、四月の五日から七日まで福島県内の主要な学校施設でモニタリング調査をしております。その県の調査から見て高めのところについて、我々は改めて、全校で五十二校・園になりますけれども、調査をしたところでございます。そして、さきの週末にその分析を、土壌も含めて分析をいたしまして、これについて、原子力安全委員会に今その成果あるいはまたその内容についてこれを委ねてまいりたいと思っておりまして、早々にもそれを決めまして発表をしたいと。
 いずれにいたしましても、学校、地元に混乱が起こらないようにしっかり取り組んでまいりたいと思っております。

○委員長(前田武志君) 答弁側に御注意申し上げますが、今日は限られた時間、往復の質疑でございますので、なるべく簡潔におまとめください。

○岩城光英君 子供たちのためにも一刻も早くお示しを願いたいと思います。
 さて、原発事故の発生後、避難指示区域、さらに屋内退避区域が発表されました。次いで、四月十一日には計画的避難区域、緊急時避難準備区域というものが示され、その対象、名称と、非常に住民は困惑をしております。同時に、三月二十五日に自主避難ということが指示出されましたけれども、これも自分で判断しなさいと、国は責任を負いませんよという勝手な指示ではないかと、こんなふうに思っております。
 何点か質問いたします。
 まず、一時帰宅の問題であります。
 避難された方々、着のみ着のままで、まさに本当に僅かなお金しか持たないで避難された方もたくさんいらっしゃいます。そして、とにかく家の様子を見たい、あるいは必要なものを持ってきたいと、そういう気持ちからもって、とにかく一時帰宅がいつできるのか、そういうふうなことで我々も質問を受けますけれども、この辺の見通しはいかがでしょうか。(発言する者あり)

○委員長(前田武志君) お静かに。お静かに。

○国務大臣(海江田万里君) 岩城委員にお答えをいたします。
 岩城委員御指摘の点は、まさに避難をされる皆様方が着のみ着のまま、取るものも取りあえず自宅を出たわけでございますから、これは一日も早く一時帰宅、私どもは、今、帰宅と申し上げますと例えば一日家で過ごせるんじゃないだろうかと、こういうお気持ちを持ってしまわれますので、一時立ち寄りというような言葉を使っております。ごく限られた時間、やはりこれはまだ線量も多いわけでございますから、そのごく限られた時間、本当に必要なものを取りに行くという機会をつくりたいと思っておりますが、残念ながら今いつからそれがスタートできるということは申し上げられない段階でございます。しかし、本当に地元の方々からいろんな意見を伺いますと、これは大至急やらなければいけないということだと認識をしております。

○岩城光英君 とにかく早く避難されている方々の期待にこたえていただきたいと思います。
 そして、計画的避難区域、これは事故発生から一年の期間内に積算線量が二十ミリシーベルトに達するおそれのある区域と、このように定義されますが、こういうことを考えますと、やっぱりこの区域が指定された後、例えば家畜の餌をやりに週に二、三日ごとに戻るとか、あるいは放射線量の低いところから勤務地に通ったりすることはできるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(海江田万里君) 今、岩城委員が御指摘の点は、まさにこの計画的避難区域のことでございます。これから退出をするということでございますから、その意味ではこの方々、特に牧畜業などの方々は、そういう牛ですとか、そういうお話も聞いております。ですから、これからこれはおよそ一か月をめどにそういう方々には退出をいただくわけでございますから、そのときそういう家畜類をどうするのかということも、これは本当に今まさに副長官を始め政府方、それから現地の職員も細かなニーズを聞いておりますので、そこのところでしっかりと対応をしていかなければいけないと思っております。

○岩城光英君 とにかく、抽象的な話じゃなくて、いつこういうふうになる、それから、例えば離れるにしてもどのぐらい離れたらいいのか、一か月なのか二か月なのか三か月なのかといったことを具体的に明示していただかないと、本当に、被災されて、あるいは避難されている方々の気持ちを思うと、そこが大事だと思うんですよね。極力その辺を具体的に早く指示していただきたいと思います。
 さて、農林水産物始めあらゆるものが風評被害に苦しんでおります。いろんな例があります。例えば、首都圏のガソリンスタンドの入口に福島から来た車はお断りだと、こういう張り紙があったり、いわきの工業団地にある配送センターが取引停止され休業に追い込まれた、また、会津若松は原発から百キロも離れているんですが、その漆器が被曝しているから要らないと発注を断られた、こういったとんでもない話もあります。もっと悲しいのは、県内のあるところから千葉県に避難した小学生兄弟が公園で遊んでいると、地元の子供たちが放射線がうつると言って逃げていった、本当に痛ましい思いであります。また、福島ナンバーやいわきナンバーの車では荷物を取りに来てくれるな、こういった声も私も聞いております。そして、地元の商店も、商店街も閑散としているんですね。
 地元ではもちろん安全な農産物の即売会をやったり首都圏でそれを開催したりいろいろ努力しておりますけれども、国を挙げてこの風評被害に対する対策をしっかりと取っていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(鹿野道彦君) 今先生から御指摘いただいた点は大変重要なところでございまして、私どもも、とにかくこの消費者の方々等関係者の方々に正確なる情報をやはり提供することだと、このようなことから、農産物について出荷制限等々がなされた際に際しましては、卸売市場なりあるいはまた小売業界の方に科学的根拠に基づいてひとつ流通に乗せてもらいたい、そしてまた消費者の方々に対してはふだんどおりのひとつお買物をしていただきたいと、こんなメッセージを送ってきたところでございますけれども。
 これからも、正確な情報というものをしっかりと提供して、そしてまた同時に、いろんな方々からの御協力の下にフェアを開催をしていただいておるところでございまして、そういう中で、市場に出回っているその農林水産物は安全、安心できるんですよ、大丈夫なんですよというようなことを発信していき、そしてこのことによっていろんな方々の御理解と御協力の中で風評被害を防いでいかなきゃならない、政府挙げて取組をしていかなきゃならないと、こんなふうに考えておるところでございます。

○岩城光英君 農水産物だけじゃなくて工業製品も対象になっている場合もあります。この辺をしっかり対応していただきたいと思いますし、外国のメディアからも日本の情報発信はこれは鈍いんじゃないかと、こう指摘されております。外務大臣、この辺の対応をお願いします。

○国務大臣(松本剛明君) 私どもとしても、官邸を中心に外国プレスに、そして外務省から在京の外交団に、また在外公館から外国政府、有識者、そして外国のメディアなど、あらゆるチャンネルを通じて発信をしているところでございますけれども、引き続き改善、拡充、内容や機会などの拡充に努めていきたいと考えております。
 なお、海外の様々な措置については、現在集めた情報を、収集した情報を公開をすると同時に申入れをさせていただいて、一部では地域が縮小をされたり、また実質的に手続負担が軽減をされたり、また実施時期が猶予をされたりということも出てきておりますが、この点についても更に対応を進めていきたいと、このように考えているところでございます。

○岩城光英君 いろんなことがそうなんですけど、国の方針が遅いんですね。だから、農家も作付けしていいのかどうか分からないで非常に困惑している、そういったことが非常に多いんです。
 原発事故の補償についてもそうです。とにかく着のみ着のままで避難しているんだから、手元にお金がないんだから一時金早く支給してほしい、そういった声がありました。ようやく東電は、仮払い補償金、これを決定したようであります。原発から三十キロ圏内、三十キロ圏外でも計画的避難区域になるとすれば対象になるということで、一世帯百万円、単身者は七十五万円と決定したようであります。
 幾つか質問いたします。
 まず、この仮払い補償金でありますけれども、一世帯当たり一律ではなく家族構成を基準にしてはどうかと、そういった要望がありますけれども、この点についてはいかがでしょうか。

○国務大臣(海江田万里君) 東電の社長も見えておりますからお聞きいただければよろしいかと思いますが、私どもは、今委員が御指摘のような点もございます、しかし何よりも素早くということで私どもからお願いをしまして、一世帯当たりということでそういう金額になったわけでございます。
 これは、そのほかの地震などの大きな災害を受けた場合の一時金のお支払も大体そのような基準になっているということで、それも参考にしただろうと思いますが、詳しくは東電からお聞きいただけますと幸いでございます。

○岩城光英君 あくまでも今回は仮払いということでありますから、これはこの後の補償のときに調整していただけるものと思っております。
 さて、それから、三十キロ圏内ということで今ありますけれども、市町村によってはその一部が三十キロ圏内、あとは三十キロ圏外というところもありますね。非常に難しいと思います。同一の市町村は同じ対応をしてくれという要望があります。この点についてはいかがでしょうか。

○国務大臣(海江田万里君) 委員御指摘のような御意見もあったということも、私もこの耳でしっかりと聞いております。そこで、実は市町村の単位でそういうことができれば一番いいわけでございますが、市町村の中に更に地区のような区分けもございます。そうしますと、この三十キロで線を引きますと言わばコンパスでかいたみたいになって、これではいけませんので、若干の出っ張りといいますか、そういうものもございます。
 しかし、基本的な考え方は、三十キロ圏内はこれは避難でありますとかあるいは屋内退避ということでございますので、そういう法の網が掛かっておりますので、その範囲の中で支払っているというふうに承知をしております。

○岩城光英君 これは後で問題になると思うんですけど、そのそもそも三十キロ圏を指示したときに、どこどこの何丁目何番地までと、こういうふうな特定しておりませんね。これは後で混乱が起きるんじゃないかと私は危惧しております。
 さて、次の質問でありますけれども、福島県のJAの方から農業関連損害について仮払いした上で補償するように求められておると思います。また、地元の漁業関係者の声を聞きましても、とにかく今操業ができないので早めに一時金が欲しいと、こういう声でございますし、また同様に商業、工業、商工会関係者からもそういった切なる声がございますが、この点についてはどう対応していただけますでしょうか。

○国務大臣(鹿野道彦君) 今先生申されたとおりに、まさしく出荷制限を受けられた方々、出荷自粛をなされている方々、そのことによって風評被害に大変苦しんでおられる方々、農業者、漁業者、一刻も早く今先生申された仮払い等々の施策を講じていかなきゃならない。そういう意味では、私どもも、何とか東電の方に理解をいただいて、そして早急に措置を講じていただきたい、このことをお願いをいたしておるところでございます。
 同時に、指針というものが、いわゆる損害賠償のいわゆる紛争審査会もここで立ち上げられたわけでございますので、その指針にしっかりと、その苦しんでおられる農業者なりあるいは漁業者の実態、実情というふうなものを踏まえて、指針に盛り込まれるように働きかけていきたい。
 そして同時に、我が政府におきましても、経済被害対応本部というふうなものが設けられて、今後どう対処していくかというようなことがここで検討されるわけでありますので、農業者、漁業者、苦しんでおられる方々も是非ひとつ同様の扱いをすべきであるということを強く求めているところでございますけれども、そういう形で一刻も早く対応がなされるよう、これからも懸命に努力をしてまいりたいと思っております。

○岩城光英君 これまで各委員会での答弁を整理しますと、原子力損害賠償法によりまして、出荷停止の農水産物は支払の対象となる、それから摂取制限、自粛も相当な因果関係があればその対象範囲になると、そしてまた風評被害、商業とか工業とか観光面など、こういったものも相当な因果関係があれば補償の対象となると、このように答弁されておりますが、これは間違いありませんね。

○国務大臣(海江田万里君) 今幾つかの委員会が並行的に開かれておりまして、そこでそれぞれの政務三役が、今委員がお話のあったような答弁をしているやに聞いておりますが、基本的にはやはり、先ほどお話のありました、この紛争の処理審査会が立ち上がったところでございますので、ここでやはりしっかりとしたアウトラインと申しますか、ガイドラインと申しますか、これをやっぱり決めていただくということが必要だろうと思っております。

○岩城光英君 おかしいんじゃないですか、今のは。だとしたら、それぞれの委員会で副大臣、政務官あるいは大臣が答弁されていることは異なる場合もあるということですか。

○国務大臣(海江田万里君) 政治家としてそれぞれが今の時点で国民の声を聞いて……(発言する者あり)いや、ちょっと最後まで聞いて、最後まで聞いてくださいよ。いうことでございますので……(発言する者あり)

○委員長(前田武志君) ちょっとお静かに。

○国務大臣(海江田万里君) ございますので、それをこれからどうやって実現をしていくかということを、まさに懸かっているわけでございます。(発言する者あり)そうじゃありません。そうじゃありません。どういう形でそれを、それを実行していくかということをこれから政府の中で話をしていくわけでございます。

○委員長(前田武志君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。
 それでは、海江田担当大臣、もう一度答弁を願います。

○国務大臣(海江田万里君) 委員から幾つか指摘がございました。
 時間もないということでありまして、どこの委員会でどういう答弁があったかということも分かりませんが、やはり私は、そういった答弁の一つ一つに誠実にそれを実現するように努めなければいけないと思っておりますし、そういうことを政府の中でしっかりとその実現に向けて。
 私は、おっしゃる、それぞれの委員の方が質問されることも、一日も早く、やはりそういう被害に、実際の被害に遭われた方に対しては支払を行うべきだと、しかもその被害に遭われた方たちがある程度満足のいくお支払をすべきだという主張だろうと思いますので、それについては、片一方で評価委員会もございますから、そういうのも見ながらしっかりと対応していきたいと、そのように申し上げたわけでございます。(発言する者あり)じゃ、後で、それでしたら、きちっと見せていただいて、きちっと見せていただいて、その上で訂正の必要があれば訂正をいたします。

○委員長(前田武志君) 質問者に対してお答えをください。

○岩城光英君 答弁されたことについて、その実現に努力するんじゃなくてちゃんと実現してください。
 それと、念のために申し上げますが、先週の内閣委員会では官房長官がこういう答弁もされております。将来損害賠償が支払われることを担保として、つなぎ資金を農業、漁業者に出すことを農水省、経産省、東電と連携して対応することにしている、融資の形を取っているが、事実上、補償の先払い、仮払いの性格であるとのことです。これも確認をしておきたいと思います。
 いや、答弁されていますので、私の方で質問しませんから、よろしいです。
 それで、いろいろと各団体からの様々な細かい要望が出ております。要するに、三十キロ圏内では今、生産活動、営業活動できないんですね。これは、農業、林業、水産業だけでなく、商工業、そして医療機関、薬局、福祉施設、幼稚園、保育園、様々な事業所がこういった状況にあるわけであります。私たちはそういったものも含めて、また三十キロ圏外でも先ほど言いました風評被害、そういったものに遭っているあらゆる損害を補償していく、そういったことをしっかりと政府として考えていっていただきたいと思っておりますので、これはまたいろいろとこれから議論していきたいと思っております。
 さて、先ほど現地対策本部、原子力災害の現地対策本部についての指摘が脇委員からありました。これは地元における最前線基地であり、福島市に置かれております。原子力災害現地対策本部は緊急事態応急対策実施区域に置くと、こうされておりますが、福島市はその区域に入っていますか。

○国務大臣(海江田万里君) 福島市は現在入っておりません。

○岩城光英君 入ってないのに、なぜこの福島市に置いてあるんでしょうか。

○国務大臣(海江田万里君) これは御案内のように、最初はオフサイトと申しまして、これは発電所のすぐ近くにございました。しかし、そのオフサイトがまさにこの避難地域に該当します。それから、あと二十キロまでこれは屋内の退去地域に該当しますので、その意味で福島県庁のところに引っ越しをしたところでございます。また線量などが低くなりまして、きちっとそこで作業ができるようになれば、これは戻すのは当然であります。

○岩城光英君 この緊急事態応急対策実施区域というのは、その事故があった近くという意味ですよね。なるべく現地に置くと、それがこの原子力災害対策特別措置法に基づいてそうなっているわけでありますが。もしそうであれば、福島市じゃなくて、例えば南相馬市とか、田村市とか、いわき市とか、ここは三十キロ圏外のところもあります、そこに置く。あえて言えば、例えば屋内退避区域でありますけれどもJヴィレッジに置いて、より現地と密接な連絡を取りながら現地での対策を取るというのが筋ではないでしょうか、いかがでしょうか。

○国務大臣(海江田万里君) このオフサイトから次の場所に移転をするというときも、実は先ほど脇委員からこれは御指摘のありましたまさにベントとの絡みでそういう判断になったわけでございますから、これは緊急万やむを得ない措置であったと思っておりますが、確かにJヴィレッジなどは一つの候補地として挙げられるかと思います。
 ただ、もちろんここの現地対策本部の一番大きな役割というのは現地の市区町村の方々としっかりと連携を取るということでございますので、今の場所が適切なのかどうなのか、そのほかの候補地がないのか、委員の御指摘も踏まえながら検討していきたいと思っております。

○岩城光英君 先ほど脇委員から、現地対策本部長が六回替わった、副本部長も三回替わっているんですよ。
 先ほど詳しく説明がなかったから、私の方から申し上げましょう。現地本部長、池田副大臣、松下副大臣、池田副大臣、中山政務官、池田副大臣、中山政務官、池田副大臣、こう替わっております。現地副本部長、黒木保安院審議官、中村保安院審議官、内藤保安院審議官、四月十一日から平岡保安院次長、こんなにころころ替わっていて、それで現地で責任ある対応できるんでしょうか。非常に疑問です。
 それともう一つ、国の防災基本計画で定められた原子力安全委員それから緊急事態応急対策調査委員、これを現地に派遣するということを今までなされていなくて、昨日ようやく福島県にそれぞれ一名ずつ入りました。怠慢以外の何物でもないと思います。いかがでしょうか。

○国務大臣(海江田万里君) この現地対策本部長ですが、これは確かにこれほどころころ替わってはいけませんので、私からこれまで替わったことに対するおわびを申し上げます。
 それと同時に、先ほど、代理ですけれども……(発言する者あり)いいですか、先ほど、代理ではいけませんので、そのたびに本部長に任ずるという辞令を出しております。これが一つ。ですから、それは訂正をさせていただきます。
 それで、ただ、最初から池田副大臣がその任に当たっているわけでございますから、五日から池田大臣にその任に当たってくださいということを私の方からそれはしっかりと任命をしました。もちろん総理の許可を得てでございます、これは。
 それから、原子力安全……(発言する者あり)

○委員長(前田武志君) 質疑者に対して答弁をしてください。
 ちょっと、お戻りください。場内の整理は委員長に任されております。お戻りください、お戻りください。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

○委員長(前田武志君) それでは、速記を起こしてください。
 ただいまの質疑者に対する答弁については、もう少し経緯を理事会において整理をさせていただいた上で、協議の上、決定いたします。
 ちょっと御注意申しますが、質疑者以外の、余りにも多過ぎるものですから、ちょっと答弁者も、このせっかくのテレビ放映、国民に映っているわけですから、双方の緊張した議論が映るようにいたしましょう。
 それでは、続けてください。

○岩城光英君 私は、代理を置かれているという話は、報告は受けておりません。先ほど脇委員に対する答弁で海江田大臣がそうおっしゃられてびっくりしました
 それから、もう一つ。四月五日からは池田副大臣にお願いしているとおっしゃいました。そうおっしゃいましたね。でも、四月九日から中山政務官になっているんですよ。そして、四月十一日から池田副大臣になっているんです。これは間違いだと思います。この辺をしっかり把握して対応していただきませんと、本当に、佐藤知事が話していましたとおり、地元の状況が全く国に上がっていないと。まさにそのとおりだと思います。
 時間が来ましたので、最後の質問に移ります。
 収束の工程表、これがようやく発表されました。地元の皆様方の声を聞くと、遅過ぎる、本当にスケジュールどおりできるのか、一番聞きたいのは、いつになったら家に戻れるのかということです、そして、できればもっと期間を短縮してほしい、こういう思いであります。特に、双葉郡の避難自治体、これは役場機能が県内あるいは県外にも移転しているんですね。役場の職員ももちろん、首長さん始め、大変な苦労をされております。
 いろんな声がありますが、時間の関係上、一つだけ質問させていただきます。避難先での就労、雇用の確保という問題です。
 これは、一時的な避難から、ある程度居住という形の避難へ移行している今、雇用問題という生活の保障は特に重要であります。国としてどのようにこの問題について対応していくのか、このお考えをお示し願います。

○国務大臣(海江田万里君) お答えを申し上げます。
 確かに、この避難をされている方々は着のみ着のままで出てきたわけでございますから、まずやっぱり生活の糧をしっかりと得なければいけないということで、その意味では、一つは、企業の例えば工場などに雇われていた方々、ところがその工場が流されてしまったというようなケースもございますから、その場合は、仮の工場あるいは仮の店舗、こういうものをしっかりと造って、そしてそこで働いてもらうということもございます。それから、これからまさに瓦れきの撤去でありますとか、あるいは本当に新たな災害対策の公共事業ですが、こういうものもございますから、こういうところで優先的に働いていただくということも含めまして、とにかくやはりしっかりと働く意思のある方々には働いていただけるように万全な手当てをしたいと思っております。

○岩城光英君 とにかく、被災されている方々、政府の対応、心が通ってないんじゃないか、そういう思いでいっぱいであります。
 どうか、被災された方の立場に立っての対応を是非ともお願いをいたしまして、質問を終わります。

○委員長(前田武志君) 関連質疑を許します。愛知治郎君。

○愛知治郎君 自民党の愛知治郎でございます。
 本日は、被災地宮城県の選出の国会議員として発言の機会をいただいたことをまずもって感謝を申し上げたいと思います。
 冒頭ではありますけれども、今日はテレビ中継がされておりますので、一言申し上げます。
 今回の大震災におきまして、日本全国から、そして世界各国から本当に大きな多大なる支援をいただきました。また、御激励をいただきました。この場をお借りしまして、県民を代表しまして心から感謝と御礼を申し上げる次第であります。
 さて、もう答弁が長過ぎたんで時間がなくなってしまいましたんで、是非お願いします。答弁は簡潔に、的確にお願いいたしたいと思います。
 私自身も地元をずっと歩いておりまして、また同僚であります同じ地元選出の小野寺五典衆議院議員、秋葉賢也衆議院議員、そして熊谷大参議院議員、熊谷さんは今日こちらに一緒に来ていますけれども、いろいろ地元を歩いていろんなお話を聞いてまいりました。
 おかげさまで物資に関して言えば、先ほど申し上げたとおり、全国から、また世界各国から様々な方々に支援をいただきましたので、またマスコミは全然伝えてくださいませんので、この際だから申し上げますが、私の所属します自民党の関係各位の皆さんも奔走していただいて総量五百トンにも及ぶ物資を調達する、そして現地に届けていただきました。
 そのおかげもありまして大分充足されてきたんですけれども、やはり避難所を回っていて皆さん口をそろえて言われるのが仮設住宅であります、仮設住宅。はっきり申し上げますが、この仮設住宅の設置が余りにも遅い、これは指摘をしなければいけないというふうに思います。この点で大畠大臣、その自覚がありますか、遅いということで。あれば結構です。
 その後に質問に移りたいと思うんですが、それを自覚されているのであれば、何が問題で遅れているのか、またどのようにしてこの問題を解決するのか、そして今現在何をやっているのか、その点についてお答えください。

○国務大臣(大畠章宏君) 愛知議員の御質問にお答えを申し上げます。
 私も昨日、おととい二日間現地に入りまして、知事さん、そしてまた地元の首長さんともこの件についてもいろいろ状況について率直な御意見を賜りました。遅いというのは御指摘のとおりであります。なぜ遅いのかということについて私も調べてまいりました。地元の自治体としては土地の確保をしたと。そして、それを県が確認をして県が発注するわけでありますが、そのところでどうも発注がなかなか滞っているというのも分かりました。
 私としては、このように申し上げました。現在、土地が確保されたというのが、二万六千戸分土地が確保されたということを報告を聞いております。したがいまして、私としては、二万六千戸のこの土地が確保されている分については五月いっぱいまでには完成させると、こういうことを申し上げてまいりました。
 したがいまして、県の方には、まず発注していただかなければ着工ができないということで、県の方に自治体の情報をしっかりと踏まえながらも早く発注していただきたい、少なくとも四月中に発注していただければ五月末までには三万戸の仮設住宅を完成させて引き渡しますと、ここまで明言してまいりました。
 そのようなことで、今回様々な状況がありますが、このテレビ中継も多分一時避難されている方々がしっかりと見ておられると思いますが、一日も早く仮設住宅に住むことができるように全力を尽くしてまいりたいと思います。

○愛知治郎君 今の言い方からすると県のせいみたいな言い方に聞こえるんですが、そんなことはないと思います。
 今改めて五月末までに三万戸という話ありましたけれども、これは口先だけではなくて結果を求められていることであります。しっかりとその三万戸、やれないんであれば責任を取っていただけますか。

○国務大臣(大畠章宏君) 現在、資材が足らないんじゃないかという話でありますが、資材については不足はしておりません。したがって、今お話し申し上げましたように、四月末までに土地の確保をしていただければ、五月末までに三万戸を完成させて自治体に引き渡すということを私の責任として申し上げさせていただきます。

○愛知治郎君 被災地を回っていて、最初は、私もそうですけれども相当ショックを受けていて、まさに茫然自失の状態で言葉を失っていた。そのうち、皆さん、もう切実な願いとしてお訴えをしていた。だんだんそれが、遅々として対策、供給が進まないもので、不安と不満、怒りがだんだん渦巻いてきた。今は皆さん、もう諦めに近い感情で、本当にできるのかなと信用していないんですよ。しっかりとこれは対応していただきたい。継続的に見ていきますから、今言ったことを忘れずにやっていただきたいと思います。
 ただ、これを待っていても、全部、七万二千ですか、最終的には。供給されるのを待っている、それまでずっと避難所に生活しているのはやっぱり酷な話であります。過渡的な措置も考えていかなくてはいけないんですけれども、いろんなところから申出があって、例えば旅館やホテル、そういったところも提供していただいていますけれども、やはり避難所で生活している皆さんは一日でも早く日常生活を取り戻したいんです。
 そのために、例えば民間の賃貸住宅、これをもっと活用していただいて、もう既にそこに避難している方もいっぱいいるんですが、公的な支援ができないのか、その点についてお伺いをしたいと思います。

○国務大臣(細川律夫君) 愛知委員にお答えをいたします。
 この仮設住宅につきましては、これは仮設の住宅を建てるというだけではなくて、民間の賃貸住宅やあるいは公営住宅などを応急の仮設住宅代わりに被災者の皆さんに提供する場合でも災害救助法を適用をいたしまして、費用は国の負担でやるということで進めておりますので、そのようにしていただけたらというふうに思います。

○愛知治郎君 確認しますけれども、今回、例えば県等が民間の賃貸住宅を借り上げて提供するというのがあるんですけれども、もう既に、そんなの待っていられないということで多くの人たちが賃貸住宅を探して住んでいるという、こういう事実があります。また、私の知り合いでもそうなんですけれども、大家さんたちが、これはボランティア精神というか、助けなくちゃいけないということで、家賃を取らずにそういった被災者たちを受け入れているという現状もあります。
 一定の要件をしっかり定めて、そういった家賃に対する公的補助も検討していただきたいと思いますが、どうでしょうか。

○国務大臣(細川律夫君) 災害救助法の適用につきましては、これは一応、前提として県の方、自治体の方が借り上げて、そしてその費用を自治体が払って、そして被害県の方に請求して、そして最終的に国が支払うと、こういうシステムになっておりますが、今委員の御指摘になりました、まずは民間の方が賃貸をされているというようなことについても、これを適用していけるかどうか検討してまいりたいというふうに思います。

○愛知治郎君 是非前向きに、そして迅速に対応していただきたいと思います。
 次になんですけれども、やはり復興に向かって復旧しなければいけない問題として瓦れきの問題があります。瓦れきの問題、山ほど課題があるんですが、今日は費用負担の問題だけ取り上げさせていただきたいと思います。
 先ほど、午前中の質疑を聞いていたときに、総務大臣、阪神のときに瓦れきの撤去の費用は実質的に一〇〇%国が負担をしたというふうな答弁を私は聞いたんですが、違いますか。私の認識でいうと、半分は国が負担をして、残り半分は自治体が負担をして、そしてその負担の九五%は特別交付税で担保すると、そういったスキームになっていると思うんですが、その点、間違いないですか。

○国務大臣(片山善博君) 阪神・淡路のときの瓦れき処理の費用負担のスキームはそのとおりであります。それをこの度は、国の補助率を高めることによってできるだけ自治体のそもそものその支出を減らす、しかもその自治体の支出については地方債で取りあえず資金手当てをして、その償還財源については一〇〇%特別交付税で、その負担を自治体には求めないということにしたいと思っております。

○愛知治郎君 したいと思っていますと、もう決まってと私も聞いているんですが、これ、松本大臣に聞こうと思っていたんですけれども、五〇%から九〇%、これ状況によって違うんですが、国が負担をして、残りは自治体ですけれども、今回は一〇〇%交付税で措置をするという話は伺っています。
 じゃ、この決断をしたのは、いつこの決定がなされたか、お聞かせください。

○国務大臣(松本龍君) お答えをいたします。
 いつということであれば、三月二十九日に私は発表をいたしました。

○愛知治郎君 前の経験があって、今回の状況を見たときに、三月二十九日はもう十八日たっているんですよね。余りにも遅くないですか、その決断をするのが。
 もう一つあるんですけれども、これは行政の対応、国の対応遅くて待っていられないからということで、自主的に瓦れきを処理している方々、大勢いらっしゃいます。その費用負担についてはどのような今回対応をされるのか、お聞かせください。

○国務大臣(松本龍君) お答えをいたします。
 今御指摘の、先ほど総務大臣から言われましたように、阪神以上ということで、元利償還金を一〇〇%交付税措置とするということにいたしました。全額国庫ということで今努力をしているところであります。
 今お尋ねの個人がやっておられるということについては、おとといも岩手県で指摘をされました。昨日も大船渡、陸前高田で言われましたけれども、もう十三日の日に、これはガイドラインとして、全て市町村がかかわることによって個人の負担もバックアップをするということになっております。
 以上です。

○愛知治郎君 今十三日と言いましたけれども、四月の十三日ですよね。もう一か月以上たってから初めてこの、私もQアンドA持っていますけれども、一か月以上たってから出ているんですよ。現場ではもうすぐにでも復旧復興に向けて動き出している。余りにも対応が遅過ぎるんですよ。何でこんなに時間掛かっているんですか。

○国務大臣(松本龍君) 阪神・淡路のとき私も経験をしましたけれども、まさに家から出られないから個人が事業者に頼んで撤去するということはありました。
 私は三月の段階でそのことは個人が負担することはありませんよということはずっと発出しておりましたけれども、そういう意味で、個人でやったけれどもどうなるんだということは、私はそれは個人がやっても市町村がちゃんとやってくださいということはもう三月の時期で言っておりましたけれども、通知がなかなかそこまで行っていなかったというのは今御指摘のとおりだというふうに思いますので、これから広報も含めてしっかりやっていきたいというふうに思います。

○愛知治郎君 決定したのはいつなんですか、その方針決定というのは。

○国務大臣(松本龍君) 決定は三月の二十九日にしております。

○愛知治郎君 それは、先ほどの国の負担と民間の方がやられた負担、同時に決定をしたということですか。(発言する者あり)分かりました。いずれにせよ、その決定もはっきりしない。今ずっと言い続けていると言いましたけれども、しっかりと決定をした上で発信をしなければいけない、いいかげんな情報は要らないんですよ。是非しっかりとした情報を発信をしてください。
 ちょっと時間がなくなったんですけれども、何でそういった決定が遅いのかということは後ほどお話ししたいというふうに思いますが。
   〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕
 この瓦れきなんですけれども、本当に量が多いんです。宮城県だけでも阪神以上の瓦れきがあるということだったんですけれども、自治体等々ではなかなか処理し切れないということもありますので、是非自衛隊の皆さんにも御協力をいただきたいというふうに思うんですが。
 この自衛隊の皆さんですけれども、前官房長官が暴力装置と言っていましたが、今回はそんなことはとんでもございません。皆さん、救命、救援組織として本当にすばらしい活躍をしていただきました。現地で、自治体も機能していない、機能できない部分もありますので、自衛隊の皆さん長期に御支援をいただきたいという声、たくさん寄せられております。この点、防衛大臣、どうにかなりませんか。

○国務大臣(北澤俊美君) お答え申し上げます。
 今般の事案は歴史上かつてないことでありますので十万人体制で今臨んでおりますが、我々とすればまだまだこの十万人体制を継続をしていくと。そうしますと約半数の、自衛隊員の現職の半数近い者が出動しておるわけでありますから、このローテーションは極めて困難なことでありますが、体制を整えて部隊が円滑な活動ができるような体制を現在取っておるということであります。

○愛知治郎君 是非よろしくお願いします。
 今十万人体制についてもいろいろお話ししたい、議論したいことがあるんですけれども、今日は時間がないので、また外交防衛委員会等でしっかりと議論させていただきたいというふうに思います。
 その際なんですけれども、また瓦れきの撤去のときに軽油、これをしっかり確保していただきたい、経産大臣にですね、確保していただきたいと思います。
 といいますのも、今回地元で相当苦労したのはガソリンの問題です。ガソリンが、仙台市内でありますけれども、供給されて回り始めたのは四月に入ってから、四月の四日の週になって初めて回り始めました。また、全県でこれが供給されるようになったのはもう一か月たってからなんですね。余りにも遅いというのが正直なところ感想なんですけれども、何でこんなに遅れたのか、何をやっていたのか、見解を伺いたいと思います。

○国務大臣(海江田万里君) これまで現地からガソリンをという本当に叫びがあったのは私も承知をしております。幾つか理由が考えられますが、一つはやはり現場のSSですね、ここがやはり被害を受けたということが一つ。それから、陸路がやはり遮断をされてしまったということが二つ目。それからもう一つは、特にやはりあの地域では油槽所というところが必要でございますが、これは釜石が大変大きな油槽所でございましたけれども、津波の影響等によって船が岸壁に着けることができなかったと、このような理由が交差しておるかと思っております。

○愛知治郎君 三月の十四日、経産大臣、備蓄の取崩しを、放出を行うという、三日分ですけれども、という話をしました。また、三月の二十一日に、これは二十二日分の備蓄の放出を決定されました。
 私は、備蓄の放出の、備蓄というか供給量の問題じゃないと思っているんです。といいますのも、ガソリン自体は在庫が三月の五日時点で二週間分あると、これは石油連盟に確認したんですが、そういった供給の問題ではなくて、やはり流通の問題だと思っているんです。逆に、こういった備蓄の取崩しを行うという発信をしたおかげで、東京なんかもそうですし、西でも渋滞が起こったと聞いているんですが、多くの方が石油が、ガソリンがなくなるんじゃないかとパニックを起こして、それが供給不足に拍車を掛けたというふうに私はとらえているんですが、その点はどうですか。

○国務大臣(海江田万里君) このガソリンの問題では、実は今三つの点、これは主に東北地方で油が不足をした理由でございますが、あともう一つ、やっぱり京浜地域でも製油所がかなり大きなダメージを得たことも事実でございます。
 ですから、そういうことも含めまして、実は備蓄の取崩しということで、最初は三日とか四日とか、それはごく少ないんじゃないだろうかという意見もあったわけです。その中で、省の中で議論をするとき、むしろその意味では、備蓄というのは別にどこかに一か所に止めてあるわけではないわけでございますから、原油とは違いましてね、まさにそれぞれのところにあるわけでございますから、むしろ実効的にタンクローリーを関西の方から三百台持ってくるということで、これは何とか石連などの協力をいただきまして三百台にほぼ近づきましたけれども、そういう供給面というよりも、もちろん供給面もありますけれども、輸送の面だという意識は強く持っておりました。

○愛知治郎君 まさにそのとおりなんですよ。
 先ほど陸路なんていう話ししましたけれども、実は震災の当日、三月十一日、私は東京におりました。交通手段全て遮断されたので、しばらく身動きが取れませんでした。しようがないので、知り合いにお願いをして、地元で何が必要かということを確認をしまして、マスクを大量に調達、提供をいただきました。そのマスクを運ぶために緊急車両の許可を取って、それに同乗させていただいて地元に帰ったんです。それが三月の十八日でした。もう一週間もたったんですが、東北自動車道を通りましたけれども、ゆがみはあったんですけれども、がらがらでした。ほとんど車通っていませんでした、タンクローリーなんかも見なかったですし。
 その交通規制が大型車について解除されたのが三月の二十二日です。全面的に解除されたのは二十四日だということを聞いておりますけれども、少なくともその四日間、私が行ったときももう十分に通れた状態だったですし、もっと早くに多分道路の状況というのは改善されていたと思うんですが、この点について、やはり対応が遅かったんじゃないかと思いますけれども、見解はいかがですか。

○国務大臣(海江田万里君) そのタンクローリーの話でも、やっぱりかなり、三百台というものを協力をしてくれと、西から東へ回してくれということについては、なかなかこれは、その三百台が都合が付かないということで、最初は何台ぐらいでしたか、二百台ぐらいをまず第一の目途にと。そして、それが達成できまして、今度は二百五十台ぐらいを目途にと。二百五十台出たから、大体これでいいんじゃないかという話もありましたけれども、これはやっぱり目標が三百ですから最後までやってくださいということを言いまして、やはりタンクローリーの手当てが付かなかったということもございます、これは。

○愛知治郎君 いずれにせよ、本当に遅かったんですよ。この問題もじっくり時間を掛けて議論をしたかった。
 もう時間が五分ぐらいしかないので次に進みたいと思うんですが、先ほどの仮設住宅もそうですし、瓦れきの処理もそうですし、ガソリンの供給もそうです。本当に遅いんですよ、何から何まで遅い。
 総理、私の地元、宮城県に入られたのは四月の十日ですか。一か月たって初めて入られたようでありますけれども、これも余りにも遅過ぎないですか。見解を伺います。

○内閣総理大臣(菅直人君) 私は発災の翌日の朝、ヘリコプターの上空から宮城県の沿岸部を訪れました。その二週間後に実は石巻に行く予定にしておりましたが、天候の関係でできませんでした。その後に石巻に出かけていろいろと現場を見、あるいは陸前高田にも出かけてまいりました。
 そういった意味で、私は、それぞれ多くの皆さんが、与野党を含めて現場にいろいろお入りいただき、いろいろな情報を政府なりいろいろなところに伝えていただいていると。遅い、早いという問題いろいろありますけれども、少なくとも冒頭申し上げたように、今日の朝の、例えば自衛隊などは非常に早い段階から現地に入ってくれて、各自治体の皆さんにも大変感謝をいただいておりまして、そういう点では、私は、全体としては相当程度スタートの段階から政府の機関が全力を挙げて動いていると、こういうふうに認識をいたしております。

○愛知治郎君 最初行こうと思っていたけれども、天候を理由に取りやめになった。三月たしか二十一日だと思うんですけれども、私は現地にいましたが、天候は全然問題なかったと思いますよ、そのとき。
 多分、これは自衛隊の関係者、私自身も以前、一時期、防衛政務官やらせていただいたから分かっているんですが、自衛隊の方、総理を運ぶわけですから、万が一のことがあってはいけないということで、万全を期して多分キャンセルをしたということなんでしょうけれども、先ほど脇委員の議論でもあったんですけれども、一番行っちゃいけないときですね、原子力災害の初動のときに無理やり、あのときも多分関係者は行かせないように思っていたと思うんですけれども、総理の一言で多分無理やり行ったと思うんですが、そういうことができるんですよ。それにもかかわらず、三月二十一日にはキャンセルをされたわけですね、総理。

○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど申し上げたように、私がキャンセルしたことはありません。
   〔理事森ゆうこ君退席、委員長着席〕
 天候の問題というのは、私は、ヘリコプターの場合は天候に左右されることがあります。その後の視察は、実はいわゆる飛行機で仙台の方まで、松島基地まで参りましたので、天候は大変良かったわけですが、天候の影響を受けにくい飛行機で、次回、その次のときには参りました。決して私から行けるのに何かキャンセルしたとか、そういうことはありません。

○愛知治郎君 いや、総理が行きたくないと言ったことはないと思いますよ。ただ、天候の理由を言われたときに、それでも行くんだと決断さえすれば行けたんですよ。それはちゃんと分かっていただきたいと思います。
 その石巻に行ったときの視察についてもいろんな話が、議論があったんですけれども、ちょっと時間がもうなくなりましたので、この対応の遅さについてちょっとこのボード、資料を見ていただきたいというふうに思います。(資料提示)
 先ほどの原子力発電所をめぐるその体制ですね、脇委員からも岩城委員からも議論があったんですが、震災発生以降に設置された会議・組織等ということで、これは私が独自に調べたんですが、これで全部かどうかは分かりません、どこで何があるのかもさっぱり分からないんですけれども、いずれにせよ羅列をしてみました。
 例えば、先ほどの瓦れきの処理一つについてでもですけれども、八番と九番、災害廃棄物の処理等の円滑化に関する検討会議と災害廃棄物の処理等に係る法的問題に関する検討会議、こういう会議があります。その上には被災地復興に関する法案等準備室というのもあるんですね。こういうところで一々一々議論をして決断が遅れてしまったんじゃないかと私は思います。
 これは大臣が政治決断をして、今回阪神と比べても非常に災害は大きいと、だから一〇〇%国費で担保すると一言政治決断をして、その役所に担当部署、廃棄物・リサイクル対策部なんてあるんですから、そこに指示をすればすぐ決められることだと思うんです。そうすれば十八日も私は掛からないと思います。
 こういった問題、山ほどあるんですね。もう時間が来てしまったのでこれぐらいにしますけれども、十番、先ほどの議論でもありましたけれども、十番で原子力災害対策本部があって、十四番に福島原子力発電所事故対策統合本部があると、これは国民にはさっぱり何のことか分からない、これを指摘させていただきたいと思います。
 そして、最後になりますけれども、一番最後に東日本大震災復興構想会議、この前発足しましたけれども、それ以外にも復興対策本部や復興実施本部をつくるという話は聞いております。こういった山ほど組織がある中で、我が総裁、自民党の総裁にその中に入ってくれと、協力してくれと言われたところで、我々どういう役割ができるのかさっぱり分からない、受けられるわけがないんです。しっかりとその立場、権限、はっきりした上でそういうことは提案していただきたいと思いますが、総理の見解を伺って、質問を終わりたいと思います。

○委員長(前田武志君) 時間が来ておりますので、簡潔に御答弁お願いします。

○内閣総理大臣(菅直人君) こういう復興に当たっての実施体制を含めて、基本法という言い方もされておりますので、野党の中でもですね、その在り方も含めて御議論に参加をしていただければと、このように考えております。

○愛知治郎君 終わります。