懐疑論者の祈り

177-衆-経済産業委員会内閣委員…-1号 平成23年04月27日


○高市委員 おはようございます。自民党の高市早苗でございます。
 既に各委員会で御指摘も多くあったかと思いますけれども、今回の震災被害、それからまた原発事故対応のために、菅内閣は非常に多くの会議を立ち上げました。それによって、国民にとりましても、また国会議員にとりましても、なかなか組織図が見えにくい、そういう状況になっております。
 私の手元に「東日本大震災災害対応に係る政府体制図」という図があるんですけれども、会議ですとか会合ですとかグループといった名称の組織の数が、大小合わせて二十八個に上ります。
 官房長官に伺いたいんですが、この政府体制図という資料には機密性二と書かれてございます。この機密性二というのは、政府内でどういう取り扱いをするべき書類なんでしょうか。

○枝野国務大臣 済みません、ちょっと御通告がなかったので正確なお答えはできませんが、私が初めて閣僚にならせていただいて、行政刷新大臣になりましたときに、自分の大臣室のパソコンのワードをあけると、自動的に右肩にそれが振ってあって、何なんだと。別に機密性があるものではないんだけれども、要するに機密性の低いものとして自動的に、何か、役所の、少なくとも行政刷新大臣のパソコンのワードを開くと、白地のところに、右肩についていたのが機密性二情報ということでございますので、一般的な意味で機密性のないのか低いのかという性質のものだというふうに私は理解をしています。

○高市委員 官房長官のおひざ元でございます内閣府の格付の定義によりますと、機密性一というのは、公表、公開またはそれを前提として作成した情報、職員以外が知り得ても問題のない情報となっております。機密性が高くなりまして、機密性三といいましたら、本府職員のうち特定の職員だけが知り得る状態を確保する必要がある情報、機密文書に相当する機密性を要する情報とございます。
 私が申し上げましたこの政府体制図の機密性二というのは、今、官房長官から機密性が低い情報と御答弁いただきましたけれども、これも、職員だけが知り得る状態を確保する必要があるが、通常、特定の職員に限定する必要がない情報、それから、漏えいにより国民の権利が侵害されまたは行政事務の遂行に支障を及ぼすおそれがある情報と書かれてございます。何でこの政府体制図というものが漏えいによって国民の権利が侵害されたり、行政事務の遂行に支障を及ぼすおそれがある情報に当たるのか。
 まず、官房長官でございますので、内閣府の長は総理でありますけれども、ナンバーツーとして、内閣府、そしてまた各省庁のかなめであられる立場でございます。また、行政刷新のお仕事もされておりました。むしろ、この組織図というのは、もっと国民や国会議員に明らかにされなきゃいけない。
 つまり、私たちも、三月十一日の震災発生以降、また原発事故発生以降、自民党本部でも、それほど報道もされません、表にも出ませんけれども、政府でお取り組みいただいていることをできるだけチェックしながら、足らざるところは補う、お手伝いをしていこうということで、本当に昼夜を分かたず、多くの国会議員が一生懸命政策づくりに取り組んで提言をしてまいりましたので、こういう組織図を機密性二と位置づけていること自体がおかしいんじゃないかと思います。
 いかがでしょうか、官房長官。既に報道されているような第一次の補正予算案の骨子も、自民党本部に来たときには厳秘というマークが押されておりまして、何か、情報の分類ですとかレーティングですとか、そういったことを間違っているんじゃないか、そして、出すべき情報を出さない、そういう体質が菅内閣にあるんじゃないか、そのように思います。
 まず、この機密性二、なぜこういうことになっているのか、そしてまた、この組織図というのはもっともっとわかりやすく国民、国会議員にお示しいただきたい、以上の点について御答弁お願いします。


○枝野国務大臣 御指摘のとおり、全く機密扱いにする必要のない文書だというふうに思いますので、その右肩についているものは今後当然外させますし、そもそも、先ほども申しましたとおり、どうやら役所のいろいろな文書が、普通にワードを立ち上げて打つと機密性二情報とつけられているようでありますので、そういうところが少なからずあるようでございますので、それは、私の立場から全省庁に対してそれを外せという指示を出します。
 その上で、必ずしも、例えば情報公開法の趣旨等にかんがみたときに、厳秘扱いにする必要がないものまで何となく無難にマル秘とか厳秘とかと押す傾向があるということは私も感じておりましたので、そこの扱いについて、本当にそういった機密性が要るものであるのかどうかをしっかりと判断した上で、そういった扱いをするようにという指示も、各省に対して連絡を出したいというふうに思っております。
 当然のことながら、特に今回の原発事故等に絡むようなところについては、あらゆる情報をすべて出すようにということについては、この間も口頭等で折に触れて申し上げてきているところでございますが、これについてもさらに徹底して指示をしたいと思います。

○高市委員 すべてに通ずることです。政権交代してから、特に政治主導ということを打ち出されて、多くの情報が国民の代表である国会議員に伝わらなくなってきております。自民党政権時代でしたら、普通に、どの党から請求があったものでも、別に厳秘だとか機密性だとか判こも押さずに官僚の判断で出していたようなもの、つまり、制度の運用にかかわるようなものですとか、そういった程度の情報ですら、私たちが政府に要求をいたしますと、政務三役の了解がなきゃ出せないということで、本当に情報が国民に示されない状況というのがありますので、官房長官、ぜひともここはしっかりとよろしく対応をお願いしたいと思います。
 それから、今般の福島第一原子力発電所事故につきましては、原子力安全・保安院、それから経済産業省、東京電力、官房長官、原子力安全委員会といったところがばらばらに記者会見を行って、情報が錯綜することで国民が不安になっている、そういった一面も各方面で指摘をされております。
 例えば、先ほどの政府体制図によりますと、経済産業大臣、細野総理補佐官、東京電力で福島原子力発電所事故対策統合本部を立ち上げて、この統合本部というのは、総理が本部長を務める原子力災害対策本部と連携するということになっております。私は、政府と東京電力でこの統合本部を立ち上げたのであれば、毎日の記者会見にしても、先般発表された原発事故の収束に向けた工程表の発表にしても、発信する情報を一元化して、その内容についても官房長官か経済産業大臣が責任を負う形で一括して会見を行うべきだと思うんですけれども、経済産業大臣、どうお考えになりますか。

○海江田国務大臣 今委員から御指摘のありました点、これは何人かの方からもそういう御指摘もいただきました。
 そこで、今週の月曜日からでございます。ですから、せんだって発表いたしました、これは東京電力が発表いたしました事態の収束に至る道筋、工程表と言われておりますが、私どもは工程表という表現は使っておりませんが、その道筋の発表に間に合いませんでしたから、そのときもそういう御意見をいただきましたので、今週の月曜日から、これは東京電力の中ででございますが、統合本部の記者会見には保安院も参加をしております、もちろん東京電力も参加をしております、それから、必要に応じて原子力安全委員会も陪席をいたしますが、全体の取りまとめを統合本部の事務局長であります細野補佐官がやって、これもまたいろいろな御批判もございますが、とにもかくにもそういった体制で情報発信をしていこうということで今行われているところでございます。

○高市委員 この原発事故の収束に向けた工程表の位置づけについて伺います。
 四月二十日の経済産業委員会で、海江田大臣は、「あくまでも作業をやります主体は東京電力ですから、その意味で東京電力がまとめてああいう形で発表していただいた」ということですと答えておられます。その答弁を伺いましたときに、私は、何か工程表の内容とか実現というものについて菅内閣は責任を負わないということなのかなという印象を受けました。また一方で、細野総理補佐官は、工程表の実現に政府が責任を負わないということはあり得ない、このように発言していらっしゃいます。
 また、海江田大臣も、四月二十四日の日中韓経済貿易大臣会合におきまして、韓国と中国の担当大臣に対しまして、この工程表の内容を提示しながら収束に向けた道筋を説明されたという旨は、経済産業省の北東アジア課より伺っているわけです。
 農林水産品のみならず工業製品につきましても、それから被災地だけじゃなくて日本全体の生産者が風評被害に苦しんでおられる中でございますので、工程表を公に発表したり、諸外国の大臣への説明に使用されるのであれば、その内容ですとか実現については菅内閣が全面的に責任を負うものであるということをやはり明言されるべきだと思います。
 これは官房長官に伺いたいんです、内閣のかなめでございますから。この工程表の内容というのは、菅内閣によって、その内容、それから実現というものについてオーソライズされたものだと考えてよろしいでしょうか。

○枝野国務大臣 この原発事故の収束は、政府と東京電力の両者が責任を持って国民の皆さんあるいは国際社会に対して収束させる責任を負っているというふうに思っております。また、それを進めていく上での工程表も、原子力安全・保安院を初め、政府も統合本部のもとで事実上いろいろな意味で共同して、その上で東電としての工程表をつくって提示いたしましたので、この実現に向けて政府としてもしっかり責任を持って進めてまいります。

○高市委員 自民党本部では、先週、電力各社から、現在実施中の緊急安全対策の内容というものを聴取いたしました。
 福島第一原子力発電所では津波によってすべての電源を喪失したということから、電力各社は津波対応に重点を置いた緊急安全対策を講じておられます。これは発電所の構造についても対応していくということで伺っております。
 今回の事故の反省から、津波対応に重点を置いた対策を講じる、これが重要であるということについては私も異論はないんですけれども、せっかく電力各社が構造上の改善も含めて緊急安全対策を実施するということであれば、同時に原発テロ対策、こういったことも強化できるような内容の対策にしていただきたいと私は思います。
 今回の事故を受けて、国家公安委員長、何か新たにお気づきになった点はありますでしょうか。

○中野国務大臣 お答えいたします。
 常日ごろ、特に米国同時多発テロ事件以降、世界各国でテロ対策が強化されている中、特に原子力発電所というのは、やはり我々が最も意識して防護しなければいけない施設であるというふうに思っております。
 今般の東日本大震災発生後、国際テロ情勢に特段の変化があるということは把握をいたしておりませんけれども、いかなる事態にも備える体制というのはより一層強化していかなければならないと思います。
 今、二十キロ圏などを中心にして二十四時間体制で警戒警備に万全を期しているところでありますが、あわせて、おっしゃられましたように、津波とはいえ、原発のどこに弱点があるのかというのは、今回のケースも大変我々としては重視をして、守るべきポイントはどこかということなどについて、さらにより一層精査をしてやってまいりたいというふうに思っております。

○高市委員 原子炉建屋そのものへのテロ攻撃ということだけではなくて、今回、電源の喪失によって非常に深刻な事態が起きたということが世界じゅうに明らかになりました。そうなりますと、これから、電源設備、送電網、こういったところに重点を置いたテロ対策というのもぜひともお願いをしたいと思っております。
 特に国家公安委員長には、原発テロに対処するための警察と自衛隊の共同訓練、これにはこういった電源設備や送電網をねらったテロにも対応できるプログラムというものを考えていただきとうございますし、官房長官には、そしてまた海江田大臣には、電力各社に緊急安全対策の指示を出しておられますけれども、電源設備、送電網、こういったところの強化、テロという視点も、せっかく構造的な対応をされるのであれば、ぜひとも盛り込んで追加的な指示をお願いしたい。これはお願いをいたしておきます。
 もう時間がなくなってまいりましたが、枝野官房長官に伺います。
 自民党では、先週までに、当面の電力需給対策についてという第一次提言を取りまとめました。これは、自民党のエネルギー政策合同会議で議論を重ねまして、私自身は事務局長として執筆作業に携わりました。
 夏の電力需給対策をしっかりやっていこうということになると、さまざまな法的に対応しなきゃいけない問題もあります。役所も多岐にわたることですので、ぜひとも枝野官房長官にお渡ししたい、御説明したいということでアポイントメントをとろうとしたんですけれども、断られまして、それでも金曜日に海江田大臣が会ってくださいました。
 この緊急提言、第一次提言を、官房長官、お読みいただきましたでしょうか。

○枝野国務大臣 詳細を細かく詰めて今覚えているかと言われると、必ずしもそうではありませんけれども、一通り目は通させていただきました。

○高市委員 官房長官は、電力需給緊急対策本部の本部長でもございます。ここが出した夏期の電力需給対策の骨格を拝読したんですけれども、例えば、自家発電設備の活用と書かれてございますね。それをしっかり行っていこうと思うと、例えば大気汚染防止法ですとか消防法、電気事業法、建築基準法、工場立地法、こういったものを見直すもしくは運用を改善しなければ、今でしたらちょっと基準が厳し過ぎて、実際には動いていない自家発電機があるとか自家発電機を設置しようと思っても緑地率が決まっているのでできない等、いろいろな問題がございます。
 こういった法的な問題に対処をされる準備はございますでしょうか。

○海江田国務大臣 先日、金曜日でしたね、高市委員がわざわざ経産省までお越しいただいて、そのときに私読ませていただいて、特にこれは貴重な提言だということで感じ入って、そのことを委員にも直接お伝えをいたしましたが、従来でしたら、こうしてください、ああしてくださいという項目が列挙してあるわけでございますが、これを実現するために今の法律のどこを直さなければいけないか、あるいは今の政令などのどこを直さなければいけないかということが非常に丁寧に書いてございましたので、私は、それをしっかりと受けとめております。
 それで、今、この電力需給の本部の会議を、間もなく、実はきのう、おととい開く予定が開かれておりませんので、開かれた折には私からしっかりその案を提案して、その実現に向けて努力をしていきたい、そう思っております。

○高市委員 需要対策についても、労働基準法を初め、多くの法的な課題があることを提案いたしております。
 今、大臣のお答えがございました。ぜひ、各省にわたる問題ですので、本部長であります官房長官にもしっかりと対応していただきたいと思います。
 本日は、どうもありがとうございました。