懐疑論者の祈り


第15号 平成23年5月13日 参議院予算委

○委員長(前田武志君) 次に、山本順三君の質疑を行います。山本順三君。
○山本順三君 自由民主党、山本順三でございます。
 まず最初に、今回の東日本大震災において亡くなられた皆さん方、そしてまた被災された皆さん方に心からのお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。
 私どもも、昨日、総務委員会で女川、石巻、視察をしてまいりました。私は、四月四日にも一度、仙台あるいは名取、亘理に入ってまいりましたけれども、二か月たちました。でも、今ほどのお話のとおり、瓦れきの山、これほどまでに高い水が押し寄せたんだと、ちょっと身震いするような、そんな気持ちを込めて町長さんの話等々も聞いてまいりました。
 菅総理も何度か被災地に入られておるということでございますけれども、私どもは、一刻も早く被災地が復旧復興が遂げられるようにもう全力を挙げて立ち向かっていかなければならない、地元の皆さんと一緒に対応していかなければならない、このことをつくづくと感じたところでございます。
 そこで、私ども自由民主党といたしましては、一次補正、苦渋の決断でありました。あの一次補正の財源問題、本会議の賛成討論で衛藤議員が苦渋の決断と申し上げましたけれども、我々が納得できないような財源をベースにして、あのような一次補正を我々が賛成するというのは大変つらいことでありますけれども、今ほど申し上げたとおり、被災地の皆さん方の立場に立って、一刻も早く瓦れきを撤去しなければならない、あるいは住宅を確保しなければならない、そういう気持ちを込めて賛成したわけでありますけれども、これからまだまだその状況を見定めながら二次、三次と対応していかなければならないと思っているんです。
 そこで、まず最初に確認をいたします。
 菅総理は、二次補正についての時期について、全く現段階では白紙だというようなお話でございました。そのことについて確認をさせていただきたいと思います。(発言する者あり)総理ですよ。
○国務大臣(野田佳彦君) まず、予算にかかわりますので、先に御説明をさせていただければというふうに思います。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 委員長の整理に従ってください。
 財務大臣の次に菅総理に答えてもらいます。
○国務大臣(野田佳彦君) ありがとうございます。
 第一次補正については、御党を含めて全党の御賛同をいただきまして本当にありがとうございました。
 山本議員御指摘のとおり、まずは瓦れきの撤去をしなければ次の復興に進めません。これに全力を尽くすと同時に、加えて、復興構想会議で青写真が出てきたり、あるいは被災地のやっぱり実情をよく踏まえなければいけないし、その御意向を踏まえた対応が必要です。岩手県であるとかあるいは宮城県等々で復興計画を作るということも承知をしています。そういうことを勘案をしながら、なるべく早く補正予算の編成に進んでいきたいというふうに思います。したがって、時期を確定的に今現段階で申し上げることはできません。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今財務大臣からもお話がありましたように、次の本格的な復興に向けての予算を組むには、まずは瓦れきの処理や仮設住宅の進行、そしてまた各県、各自治体がいろいろと計画を今立案中であります。そういう立案はもう少し時間が必要だというふうにそれぞれの県からもお聞きいたしております。
 そういったことも勘案しながら、どの時期に二次補正を作成するか、そのことは決めていきたいと。現時点ではまだ決めておりません。
○山本順三君 同じような答弁をお二人から聞く必要はございませんので、しっかりと答えていただきたい。
 そして、今の総理の答弁聞いておりましたら、今の時点では白紙だというような表現でありますけれども、私は本当に残念に思う。昨日、あの女川の安住町長さん、本当に心を込めて、情熱を持って、何としてもこの現状を打開するために町民一体で頑張っていくんだと。そして、一次補正で対応できるかどうか、これはその執行状況を見定めなければならない。でも、もしよしんば二次補正がその一次補正の足らざるところを補うということができないとするならば、それはまさに政治の空白を意味することであります。
 我々は、間断なく、地元の皆さん方の目線としっかり合わせて、これから政治がどうやっていくべきなのか、そのことについて全力を挙げてやっていかなければならない。
 そうなると、実は、よく聞くところ、私ども、民主党の国会運営のリーダーたる人が今国会は六月二十二日で閉会するんだと、そして次の補正予算、二次補正はウン十兆円になるんだ、そういうことがどんどん言葉として出てくる。総理からも、今、六月二十二日に国会閉じたら、そうしたら内閣改造やろうか、そんな話が私どもには聞こえてくる。一体全体、今の政府は何を考えているんだろうか、そのことに対して不信感を募らすわけです。
 私どもは、ゴールデンウイークも皆さんと一緒に審議をしました。これは被災地のためという基本原則を持っての話であります。そういったときに夏休みを取りましょうというようなことがもし結果として出てくるならば、これはまさに我々の大きな大きな政治の空白になる、そして被災地の皆さん方に申し訳ない。夏休み返上でやったらいいじゃないですか。通年国会でいいんです。そして、今の状況をしっかり把握するんだと。
 二次補正というのは、ただ単に一次補正の補完であったりあるいは復興に向けての新しい対応だけにとどまらずに、今、実はあの財源を確保するための特例公債法もまだ通ってないんですよね。そして、我々、三党合意があって、子ども手当どうするんだ、それに対しての減額補正もしなければならない。そういったときに、その国会の閉会日がこのような形で出てくるということ、それに閉じるということがもしあるとするならば、それは政府にとっては大変な問題である。このことは答弁要りません。
 そういうことで、今テレビを見ていらっしゃる方も被災地の皆さん方も、我々を見ているんだ、政府を見ているんだ、そのことについての私は発言をしっかりと受け止めてもらいたい。そのことについて答弁は要りません。(発言する者あり)答弁聞いても一緒でありますから。
 次に、浜岡原発、このことについて、停止要請、しっかりと質問をさせていただきたいと思うんです。
 総理の決定というのは非常に重い決定であります。そして、それが正しい決定なのかどうなのかは、実は私も分かりません。ただし、将来の歴史がきっと判断するんだろうと思います。もしかしたら大英断ということになるかも分からないし、空回りということになるのかも分からない。ただ、私としては、その総理の決定に至るまでの手続、プロセス、これ大きな問題があるということに関連して何点か質問をさせていただきたいと思います。
 あの経団連の会長が総理の決定に対して、唐突感が否めない、自分の意見を公にしてから中部電力に説明するという手順は政治的パフォーマンスにすぎない、原発の停止は中部電力の判断だが、中部電力側は首相の要請でなく命令だと思っているんじゃないか、原発に対する一連の政府対応は極めて拙劣である、このような厳しいコメントを出しておられます。
 そこで、まず最初にお伺いをいたします。
 私どもも実は、極めて唐突である、相変わらずの思い付きかというふうにすら思うわけでありますけれども、総理はこの重大な決定をするときに、誰と、いつ、どのように協議をされたのか、その点を端的にお示しいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(菅直人君) まず一言だけ、先ほどの御質問でありますけれども、三月十一日の発災以来、まず予備費をたしか合わせると二千億近く支出をいたしまして、必要な財源は常に供給をいたしてきました。そして、今回の五月二日の皆さんにも御賛成いただいた第一次補正で四兆円を超える予算を組みまして、そういう形で瓦れき処理等必要なものには十分手当てをしてまいりました。そういう意味では、まさにおっしゃるように、拙速ではなくて、次の本格的な復興に向けて、復興構想会議や各県の意見も十分聞きながら、決して財政的に遅れることがないように手当てをしていきたいと、このことは国民の皆さんにもしっかりと申し上げておきたいと思います。
 今、浜岡原発に対して運転停止を要請をした経緯についてお話がありました。
 私は、この東電福島原発のああした事故が起きて以来、もちろん全ての原発の安全性をしっかりとチェックしろということも言ってまいりましたが、同時に、従来から浜岡原発について地震の起こり得る可能性の高いところにあるという指摘は多くありましたし、現実にこの国会でもそういう指摘も幾つか受けました。そういうところで、私としては、関係者の意見を私自身も聞くように、あるいはそうした指示も出しておりました。
 そういう中で、海江田経産大臣も御自身いろいろと検討された中で、最終的には、海江田大臣のお話も受けて、熟慮を重ねて、国民の安全と安心のためにはこれは運転停止の要請を行うことが必要である、そういう結論に達して、海江田大臣を通して要請をしていただいたところであります。
○山本順三君 驚きました。海江田大臣と相談してということ、それしかなかったんでしょうか。
 確認しましょう。今日は、原子力安全委員会、それから原子力安全・保安院、お二人来ていただいておりますけれども、総理からのこの件についての相談があったのかどうか、一言ずつ端的にお願いします。大臣は要りません。一言ずつ端的にお願いします。
○政府参考人(班目春樹君) 事前の相談は一切受けてございません。
○山本順三君 保安院。
○政府参考人(寺坂信昭君) データの提供などについてのお話はございましたけれども、それ以上のものはございません。
○山本順三君 原子力の安全性については、その安全規制を掛けるときに二つの法律があります。原子炉等規制法と電気事業法です。これに合わせながらこれからこの原発が大丈夫かどうかということを考えている。そういうことが今なされていないから、我々は科学的根拠がないということを今言っているんです。
 ちょっとパネルを見てください。(資料提示)このパネルというのは、実は、総理が地震が起こる確率八七%ということをしきりにおっしゃっている、そして、その八七%というマグニチュード八以上の地震が起こるというのは、これは私の地元、愛媛県の伊方でも三十年以内に恐らく六〇%ぐらいの確率でということで、あれやこれやあるんですね。他の地域でも、三〇パー、五〇パー、八〇パーといろいろあります。ところが総理は、八七%という数字を使ったときに、他の地域どうなんだ、他の地域は大丈夫だ、ほとんどゼロあるいは一桁だと。それは実は違うんですね。三十年以内に震度六強以上の地震が起きる確率、これは八四%です。それと比較すると、ほとんどゼロとか、高いところでも八・三というのがここに数字で表れている。でも、最初にこの紙出てきたときに、福島の第一、第二原発は表記されていなかった。最近マスコミで流れておりますけれども、これ実は、福島第一原発ゼロ、福島第二原発〇・六、そして浜岡原子力発電所が八四。この八四が高いというのは私も価値観を共有します。でも、それによって他の地域は安全だということをおっしゃった。
 安全かどうか。福島はゼロであのような大きな地震が起こった。いや、これは二つ、三つの地震が連動したという答えが出てくるんでしょう。でも、例えば南海地震だろうが東南海地震だろうが、どういう地震が起きるか分からない、そういう状況の中で数字だけが独り歩きをする、このことが非常に私にとっては心配であります。
 さらに、地震調査委員会では、昨日の新聞でありましたけれども、科学的な手法に限界があると認めたと、そして地震発生確率の長期予測方法を見直すんだと、こういう話が新聞に載っていました。一体全体どうなっているんだろう、本当に確率論だけで議論をしていっていいんだろうかどうなんだろうか、そのことが私にとっては非常に不安であります。そして、地元のそれぞれの原発立地県の皆さんも一緒に不安感があおられているような気持ちになります。
 そのことに対して、その科学的根拠を明確にお示しになっていないということはどうしてでしょうか。お伺いいたします。
○国務大臣(海江田万里君) 幾つか山本委員にお答えをいたしますが、事実関係もございます。
 一つは、中部電力の水野社長に対しては、私の名前で、経済産業大臣たる私の名前で要請文を出しました、これは。
 そして、先ほど御指摘のありました原子炉法あるいは電事法、こういう法律も子細に検討いたしました。しかし、これらの法律に基づいた指示なり命令を出すということは、これは今の法律の立て付けでは実際に事故が起きてからでなければ命令なり指示なりは出せないわけでございます。現在はまだ事故が起きておりません。しかし、その事故が起きる蓋然性、これは今委員が御指摘になりましたこの地震の震度の問題、それからもう一つ、総理自身が会見でお話をされましたこの文部科学省の地震調査研究推進本部地震研究調査会の長期宣言、これなどで、地震が起きて、そしてその後その規模が大変大きなものになるということは、これは総理の会見、そして私の会見でお話をしたところでございます。
 あともう一つ、大事な点でございますから、あともう一つ大事なところは、三月の三十日に、これはそのほかの原子力発電所に対しましても、まず緊急の対策を取ってくださいということをお願いを申し上げました。この緊急の対策というのは、地震が起きたときに、先ほどもお話しになりましたけれども炉を冷却をできると、電源が喪失をしたとき、その電源に代わる電源車でありますとかあるいはポンプでありますとか、そこまではそれぞれの原子力発電所において安全が担保されているということを私ども保安院の検査を通じて発表したところでございます。
○山本順三君 そのことは知っていますよ。三月三十日に指示を出して、そしてあの決定が出てきた五月の六日、その日にちゃんと安全だという答えが出ているじゃないですか。そして、あなたはこう言っているんですよ、一層の安心を。一層の安心は浜岡だけですか、他の原発でもより一層の安心を求めなければならないじゃないですか。そのときに、その談話を聞いて私は唖然といたしました。いずれにしても、今、科学的根拠が非常に十分ではないということが私自身感じられます。
 もう一つは、今大臣おっしゃいました、法的根拠も非常に希薄なのであります。命令できないから、多分これは行政指導ということなんだろうと思うんですけれども、今回のこれは行政指導なんでしょうか、総理、この決定は。(発言する者あり)総理に聞いているんですよ、総理の決定ですよ。
○委員長(前田武志君) 担当大臣は海江田大臣ですから、まず海江田大臣に。
○国務大臣(海江田万里君) 私の名前で中部電力のこの、中部電力の社長に要請を行いました。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) お静かに願います。お静かに願います。
○山本順三君 あのね、これ、よく聞いてくださいよ。行政指導で、何の法律的根拠もなくて、そしてその結果として重大な影響が出るんです。それは中電だけじゃないんです。静岡の皆さん方も困っている。牧野議員おっしゃっていましたよ、静岡に企業立地することがなくなるかも分からない、あるいは観光客も来なくなるかも分からない。静岡だけじゃないんです。我々愛媛だろうが、原発立地県にはこの決定によって物すごく大きな影響が出てくる。そういう状況の中でこの重大な決定が法的根拠もなしに出されるということ、私はこれは今の菅政権あるいは民主党政権の非常に危ういところだということをあえて申し上げたいと思うのです。
 そして、そのことが例えばどんなことに出ているかというと、法的根拠がないということでいきますと、例えばあの行政刷新会議、これ、もう今や何かしらそのインパクトが薄まってしまいました。でも、その行政刷新会議のメンバー、民主党の議員さんがどんどんどんどんそのメンバーで入られた。国会法には三十九条という法律があって、そして議員がいろんな委員会に出るときには衆参両方の承認を得なければならない、こういう話でありますけれども、そんなことなしにどんどんどんどん、法律違反と我々は思っているんですけれども、そういう形で物が進んでいく。そしてまた復興構想会議、これも法的位置付けがない。
 そういう状況の中で、また同じようなものがつくられようとしている。それは何かというと、原発の事故調査委員会であります。今日閣議決定されると思っておりましたら、まだ閣議決定はされてないというようにお伺いいたしましたけれども、これ、総理も枝野官房長官も、それから細野補佐官もこうおっしゃっていますよ、自分たちにもかかわってくる問題だと、だからその事故の原因というものをしっかりと調査をして、そして次、事故が起こらないようにしていくんだと、そういうお話があります。
 国交省では、今運輸安全委員会というのがあります。これは法律の根拠のある委員会です。そして、航空機事故であったり鉄道事故であったり、そういったときの責任の所在を明確にする、あるいはまた事故の理由というものをしっかりと把握する、そして次の事故防止のために頑張っていくんだという意味で法律に基づいてこの運輸安全委員会というのができている。
 ところが、これほど大きい災害が出て、そして、実際のところ、事故調査委員会をつくるときに閣議決定で行う、要は内閣の枠内でつくっていこうとする。これ、正式に法律ならば国会同意案件です。そしてまた罰則規定もあるんです。さらには捜査権に近い強力な調査権があるんです。ところが、総理までその対象になる、そういう事故調査委員会であるにもかかわらず、言わばお手盛りのような形でその委員会をつくろうとしている。私は、そこに本当に大きな大きな問題、いわゆる法律に基づいて対応しないからいろんなこういう問題が出てくるんだと。
 今、自民党では塩崎議員が中心になって事故調査委員会、議員立法でつくろうという動きがあります。そして、そのことはより独立性、透明性を担保するんだ、あるいは強い調査権を付与するんだと。それが私は当たり前だと思う。そのことを閣議決定でやるというのは、私はあきれて物が言えないんですけれども、総理はどう思われますか。(発言する者あり)総理の発言を聞くということを、枝野長官、私はあなたに言っていますよ、補充はしてもらいますけれども。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど運転停止をした法律的根拠がないというふうにおっしゃいました。そして、原子炉等の規制法等、それから電気事業法等のそれに沿って安全性が確認されているというふうに、たしかそういう趣旨のことをおっしゃいました。
 それは、福島の原発もそういう形で許可されてきたものがあれだけの事故を起こしたわけであります。そういう意味で、私は国民の皆さんの安全と安心を考えたときに、東海地震というものが今いろいろと議論されている中では最も可能性が高いということは、それはいろいろな機関がありますけれども、少なくとも政府の機関であります文科省を中心としてそういう指摘がある中で、私はそういう観点から要請すべきだ、つまり国民の安全と安心という観点から要請すべきだと。
 ですから、確かにこの二つの法律にのって違反という形ではなっておりませんので、結果として要請、言わば行政指導であることはそのとおりであります。しかし、それは私の政治的な判断、あるいは経産大臣を含めた政治判断でさせていただいたわけでありまして、それの評価は、まさに先生おっしゃるとおり、歴史の中で判断をいただきたいと、このように思っております。
 また、今御指摘のことについて、この事故調査委員会のつくり方についていろいろな形があることはおっしゃるとおりであります。内閣としては、三つの原則、つまりは、これまでかかわった人からの独立性、あのジェー・シー・オーのときにはたしか安全委員会の下につくられたと思いますけれども、そうではない形で独立性を持ち、そして公開、そして行政的な在り方も含めて、技術的な問題だけではなくて包括的な観点から調査をする、それにふさわしい方を委員としてお願いしたいと、このように思っているところであります。
○山本順三君 私が言ったのは、法的根拠に基づいた委員会でしっかりと調査をすべきだと、お手盛りであっちゃ駄目ですよと、だって内閣も調査の対象ですからということを申し上げております。そのことについてはしっかりとこれからも、まだ閣議決定していないようでありますから、我々見定めてまいりたいと、このように思うわけであります。
 それで、もう時間が少なくなってまいりましたけれども、この決定、総理の決定というものが実は他の原発立地県にも大きな影響を及ぼしている。実は私の愛媛県には伊方原発というのがありまして、一号から三号までありますが、その三号を今定期点検中でありまして、七月の十日ぐらいには運転再開を目指しておるわけでありますけれども、これがなかなか地元の理解を得にくい情勢になってきた。
 愛媛県知事言っていましたよ、浜岡を止めたことは恐らく安全基準が変わったんだろうと、だから止めたんだろうと。そうしたら、国というのは、その確率だけで云々するんじゃなくて、原発の新しい安全基準を示すべきだ、でないと地元をなかなか説得できない。我々の仲間である愛媛県議会、これも十一日に臨時議会でもって、同趣旨の意見書を採択をしておる。要は、地元としては、いろんな不安があるけれども、でも、しっかりとした安全基準があって、それにのっとって伊方原発がまさに稼働しているんだと、その安心感持ちたいわけですよ。
 ところが、その安心感というもの、それを担保するのは国の新しい安全基準、それもなしに、いわゆる科学的根拠もなしに八七%という数字がある、八四%がある。でも、ちょっと見たら、あれ、福島は〇%じゃないか。そういうふうな状況の中で、何をもって安心を確保したらいいのか、そのことが非常に今地元でも苦労されているところであります。
 そのことについて、総理の考えをお聞かせ願いたいと思います。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、今回の東電福島原発の事故の調査を通して、このこれまでの基準がそのままでいいということには多分ならないと思います。たしか原子力委員会の方でもそういう趣旨のことをもう既に言われていると思います。
 しかし、先ほど申し上げましたように、いろいろなデータはありますけれども、少なくとも文科省の中で突出して地震の可能性の高いところに立地するというその特殊性でお願いを申し上げたわけでありまして、基本的には基準というものも変わってくるであろうと思っておりますが、浜岡に関して言えば、私の判断あるいは経産大臣の判断で、それを待つのではなくて、ここは停止をしていただくことが国民の皆さんの安全と安心にとって必要だと、このように考えたから決めたわけであります。
○山本順三君 総理はそうおっしゃるんだけれども、国民の皆さん、特に原発立地県の皆さん方はそういう思いが伝わっていませんよ。
 今回の、先ほど申し上げた科学的あるいはまた法的根拠に基づかずに、新しい安全基準も出す前に重大な決定がされた。その影響たるや、各地元に大きな問題が出てきた。そのことをやっぱりしっかり、地方主権が大事だとおっしゃる、地方を大切にするとおっしゃる総理であるならば、その声にしっかり耳を傾けるべきじゃないですか。私はそのことをあえて申し上げておきたいと思います。
 時間がなくなりましたので、最後に一言申し上げます。
 今回のこの決定、私も分からないんです、本当にそれが正しい決定かどうか、先ほど申し上げました。でも、手続が問題だということも申し上げました。
 あの普天間の移設問題のときに、当時、民主党政権の皆さん方、国外へ、いや最低でも県外へというようなお話で、その結果として沖縄の皆さんは大いに喜ばれた。そして、いざ政権に就いてみると、いや、そう簡単な話ではないと、日米関係もあるし、沖縄の感情もあるし、その結果、もう一回辺野古へということになった。今またいろいろと混乱した動きが出てくる。

 要は、ポピュリズムという言葉がありますけれども、国民の皆さん方の喜ぶところだけをアピールしていく、その結果として何が起こるかというと、突然人気が上がるけれども、支持率も上がるけれども、現実に対応したら、あれ、こんなはずじゃなかったよと喜びが怒りに変わっていく。そういうことをあの普天間で我々は見届けましたけれども、今回の総理の決定も、もしかしたらそういう方向になるんではなかろうか。もっと地道な対応が必要であるし、法的な根拠に基づいた政策というものをしっかりやっていただかなければ、自民党の我々は総理に対しては大きな不信感を持っている。自民党だけと思ったら、民主党の大勢の皆さん方も不信感を持っている。そしてまた、国民の皆さんも不信感を持つ。そうなってきたときに、一体全体我々は誰を頼って、国民の皆さんは誰を頼ってやっていくんだと、そのことに対しての今不信感が増殖しておる。そのことをあえて申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
○委員長(前田武志君) 関連質疑を許します。衛藤晟一君。
○衛藤晟一君 引き続きまして、自民党の衛藤晟一でございますが、質問をさせていただきたいと思います。
 今日は、安全保障や原子力の専門家でもあります青山繁晴先生に是非にということで参考人としてお願いをいたしました。どうぞよろしくお願いします。
 早速ですけれども、青山先生は東北の、第一原発をずっと、自分で防護服を着られて専門家の立場として見られてこられたというお話でございます。専門家の立場から、言わばどこまでが天災でどこからが人災だったのかということを一回是非聞かせていただきたいという具合に思います。どうぞよろしくお願いします。
○参考人(青山繁晴君) 今、衛藤先生からお話ありましたとおり、四月の二十二日金曜日に福島第一原発の現場に行ってまいりました。
 福島第一原発の吉田昌郎所長の許可の下、現場をつぶさに拝見しまして、今、衛藤先生が御指摘になったことに絞って申しますと、今まで私たちが目にできなかった情報の一つは、海側のところがどうなっているのか、すなわち津波に直撃されたところが実際はどういう状態になっているかということでありますけれども、東電の作業員の方々と一緒にその海側に回っていきますと、津波の直撃を受けた海側の施設、これはタービン建屋を含めてそれはすさまじい破壊でありまして、私は多少軍事のことも触っておりますけれども、通常兵器ではこのような破壊は起きないんじゃないか、場合によっては小型戦術核のような攻撃でなければここまでの破壊はないんじゃないかというような有様でありました。
 ところが、その反対側の例えば四号炉、四号機におきまして、その下の方、今まで外に出なかった下の方をまたこれ車から降りましてある程度拝見したところ、実は余り破壊されてないんです。
 これを総合的に吉田所長に現場の免震重要棟で確認したところ、すなわち、津波によってタービン建屋などは徹底的に破壊されたけれども、原子炉建屋は実は津波の直撃を受けた段階ではまだしっかりしていたと。完全に無事とは申せません、それは、地震というのは津波だけじゃなくて揺れもありますので、揺れによって配管の辺りにすき間などが、ずれができた事実はあるようですけれども、実は福島第一原発において、津波というのも今まで私たちが知っていた津波と違って、八六九年の貞観津波にあったようなすさまじい破壊力の津波を初めて体験したわけですけれども、千百年以上ぶりに初めて体験したわけですけれども、それによってもなお原子炉建屋と中の格納容器、圧力容器は大半が無事であったと。
 そうしますと、現場を見た限りにおいては、あるいは現場の作業員の方々や吉田所長と議論した限りにおいては、実は天災と呼ぶべきはその今申しました津波と地震の被害にとどめて考えるべきであって、実際は事象、事故が始まった後の判断ミスなどによる対応の遅れによって水素爆発が起きて、放射性物質の漏えいの大半も、全てではありません、正確に申しますが、多くのものもその事後の言わば判断ミスや操作ミスによって起きた人災と考えるべきであろうと、専門家の端くれの一人としては考えるに至りました。
 以上です。
○衛藤晟一君 よく分かりました。そういう意味では、私ども自民党も同時に批判を浴びなければいけないところもあると思います。
 ただ、政権交代のちょうど最中に今のお話があっています。総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会、ここにおきまして、平成二十一年六月二十四日、もう麻生内閣が最後のときであります、もう辞めるというときでありますね、選挙の直前であります。このときに委員の岡村先生がこの福島に関して、地震が大変ですよということを申されております。今お話ございましたように、貞観地震というものが千百年前にありました、それは大変でした、その跡が全部残っているわけですから、津波堆積物が常磐海岸にも残っている、東北大学の調査でもよく分かっているじゃないか、そういうことについてちゃんとやらなければいけないんではないのかという議論をされております。
 それに対して、東電そして保安院は、検討を言いながらそのままにしておいたということは、この天災という津波被害を言わばタービン棟の方でこれを防ぐことができなかったと、言わば電源を全部切る結果になってしまったということは、私どもも反省しなければいけませんけれども、しかし、少なくともこの大半は民主党政権になってからでございます。それだけに非常に残念だという具合に思っています。
 まず、そのことを申し上げて、さて、そうしますと、今、この人災とも言うべき圧力容器それから格納棟それから建屋ということの被害は、ほぼ直接的にはこの津波被害では出なかったけれども、電源が喪失することによって大変な被害に結び付けてしまったと、言わば人災ではないのかということの指摘がありました。これについて今からお聞かせをさせていただきたいと思います。
 三月十一日の午後二時四十六分に地震が発生しました。それから三十分後から津波が始まり、約一時間後には津波でこの非常用電源まで喪失をする、言わば冷却用の非常電源も喪失ということになりました。そのような喪失の中で、政府は、第十五条事案、この原子力の災害特別措置法十五条事案というものが発生したということを報告をしているわけであります、東電から報告があって、それを認めているわけであります。地震発生後二時間した十六時三十六分には、原子炉隔離時冷却系も入れて全ての冷却系がストップをしたということが言われています。その報告があっているわけであります。
 冷却系がストップしますと、菅総理も、原子力詳しいと、専門家だと言っているわけですから、御承知のとおり、千数百度持っている燃料棒に水が、覆われているわけでありますけれども、ここに制御棒が入って核分裂を止めますけれども、熱を持ち続けていますから、まだ崩壊熱がずっと出ていますから、一気に水が止まると水位が下がってまいります。約一時間で燃料棒は露出するという具合になっています。全部露出するというわけではありませんが、露出が始まるのは一時間後だと言われているわけであります。
 そうするならば、十五条事象、すべてのこの冷却の機能がスムーズにいっていないのではないのかということが分かった時点ですぐやらなきゃいけないことは、マニュアルにもすぐありますように、代替の水、それは硼酸が入ろうが真水だろうが何であろうが、とにかく水をすぐ入れてこの燃料棒の露出を防がなければいけないと、これが原発を深刻な事故にしない唯一の方法だということ、はっきりしているわけであります。ところが、実際に一号機への海水注入が始まったのは十二日の二十時二十分であり、水素爆発はこの十二日の十五時三十六分ですから、水素爆発後であるわけであります。何と、この十五条事象が起こりましたよといった後、二十八時間もたった後にこれがなされたわけであります。
 なぜこのように、炉心を絶対に、燃料棒を絶対に露出させてはいけないと、これが原発の基本であるにもかかわらず、このように注水が遅れたのか。それについて、総理とそして保安院の方にちゃんとお聞きしたいと思います。
○国務大臣(海江田万里君) 衛藤委員にお答えをいたしますが、少し衛藤委員のお話には飛躍と申しますか、まさに事実関係というのは丹念に追っていかなければいけないと思うわけでございます。電源が失われてしまったということも、先ほどのお話を聞いておりますと、津波と関係のないようなお話もございましたが、実は電源が失われたということと津波とは大変大きな関係がございます。
 それから、今お話のありました水を入れなければいけないということはそのとおりでございますが、じゃ、どうやって海から水を持ってくるのか、あるいは淡水のタンクもございましたから、まずそれで、淡水のタンクを使って水を注入をいたしましたけれども、先ほども申し上げましたように、しっかりとした、例えば消火口でありますとか、やっぱりそういう弁がありませんと、先ほどお話のありました圧力容器でありますとかあるいは格納容器でありますとか建屋でありますとか、これは結局、中のものを外に出さないため、中には放射性の物質がたくさんございますから、これを外に出さないためにまさに圧力なども加えられているわけですよ。今度は水を入れる場合でも外から中へ入れるわけでございますから、そういう、まあこれは構造上の問題もあろうかと思います。これから直さなければいけないと思いますが、そういうことをやらなければいけない。
 それから、事実、一つだけ。これは確かに水も入れなきゃいけないんですが、その前に、先ほどお話のありましたように、この圧力容器が空だきになりましたから、そうしますと、どうしても気圧が上がってまいります、圧力が上がってまいります。この圧力を何とかして逃がしませんと、これはやはりそこで大きな爆発が起きることになりますから、御指摘のとおりに、まずベントをやって圧力を逃がすということを真っ先の課題として取り組んだわけでございます。それは御理解をいただきたいと思います。
○衛藤晟一君 事実認識が間違っているなんて余り変なことを言わないでください。時間があればちゃんと詰めますよ。ちゃんと言いなさいよ。
 いいですか、要するに私が先ほどから言っているのは、水が止まると基本的には、専門家の意見を聞けば分かります、ほぼ一時間程度で露出が始まりますと。露出が始まったらもう原発は終わりなんですよ。だから水を入れるという具合にマニュアルにちゃんと書いているんですよ。ところが、この水を入れる作業は、いろんな理由を挙げても二十八時間後。
 それから、ベントを何でするか。この理由は二つです。水を入れるときに圧力が高過ぎたら入りにくいということがあると言われているんでしょうけれども、そのことが一つでしょうけれども、基本的には、このベントは、言わばこの圧力器、余り圧力が高まり過ぎると、例えばこの圧力容器の方は七十気圧で運転しています。耐えるのは大体百気圧ぐらいまで。それから、格納庫の方は四気圧で運転している。大体倍ぐらいまでは耐えるという計算をしてやっているわけですから、これ以上になって全体の爆発が起こったらたまらないから圧力を抜くと。
 これは、十五条によるところの二つの最も大きな原子力発電所において気を付けなければいけないこと。これ、重篤事故にならない、言わば深刻な事故にならないために二つどうしてもやらなきゃいけないことなんですね。ですから、非常用電源が切れた時点で、冷却装置がスムーズに働かなくなったと言われた時点でこの作業を全てやらなきゃいけない、すぐやらなきゃいけない、すぐやらなきゃいけない。これはマニュアルにちゃんと書いている。
 ところが、ベントについても実際に始まったのは十二日の午前十時十七分。九時間が過ぎている。そして、やっと海水注入が始まったのが十二日の夜の二十時二十分。何と水素爆発を起こした後なんですよ。こういうことをやってはいけないから水を入れる、そしてベントをして圧力調整していくということが最低必要なことになっているんです。それをちゃんとやらなかった、それを指示できなかった。災害対策本部長になりながら、この原発の災害対策本部長になりながらそれがちゃんとできなかったというのは、総理やあなた方の明らかな人災じゃありませんか。
 さらに、東電に聞きます。何ゆえにこのように海水注入が遅れたんですか。現場のマニュアルにも全部すぐやらなきゃいけないと書いているんです。ベントもすぐやらなきゃいけないと書いているんです。十五条という危機的な状況になったんじゃないか、ちゃんと報告するようになっている。そして、あらゆる手を打たなければいけないという具合になっているんです。東電はなぜそれをやることができなかったのか。東電も答えてください。先に東電が答えてください。
○委員長(前田武志君) 海江田経済産業大臣。(発言する者あり)まず質疑の事実関係について経産大臣から。
○国務大臣(海江田万里君) もちろん私どもはしっかりとした、この検証委員会からお尋ねがあれば、あったことを事実のありのまましっかりお話をすることはそのとおりであります。
 しかし、今委員がお話のありました、まずやはりそこは第一段階とすれば、その圧力が高まっておりますから、それを逃がすためのベントということで、これは菅総理共々ですね、それはもう記録を見ていただければ分かると思いますけれども、その十五条事象が発生をしましてから直ちに、これは実は先ほど、いらっしゃいます班目先生もアドバイスをいただきました。そういう専門家の方々にアドバイスをいただきまして、そういう指示を繰り返し繰り返しやっていたということは事実でございます。これはしっかり記録に残ってございます。
 それから、その次の段階で、まさに、最初は淡水を入れていたわけでございます、これ消防車を使いまして。ところが、その淡水が切れてしまいましたものですから、直ちに海水に切り替えて、海水を入れるべしということ、これも指示から命令ということ、菅総理と私でこもごもやったところでございます。
 そして、どうして遅れたかということは、いろんな事情があろうかと思いますが、実施者であります東京電力にお聞きをいただければよろしいかと思います。
○参考人(清水正孝君) 今、ベントの話と注水の話でございます。
 ベントの実際の作業の現場の状況を申し上げたいと思いますが、現場の状況、電源が喪失されまして、しかも大変放射線量の高いという大変厳しい作業環境でございました。そのような環境の下で、ベントの作業に向けてのいわゆるその作業手順とかあるいは現場線量の確認、あるいは周辺の被曝線量の評価、そして住民の方々のその避難状況というようなことも大変大事でございます。そのための時間が必須だったということが一つございます。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 参考人の声が低いので、もう少しお静かに。
○参考人(清水正孝君) それから、実際の作業におきましても、大変高い線量の下で作業員が例えば交代で作業をしなければいけない、あるいは電源が喪失されているために真っ暗やみの中での作業を強いられたというようなこと、通信手段も失われた等々ございまして、いろいろ連絡等も大変困難を極めた状況だったということで作業に時間が要してしまったということがベントの事情でございます。
 それから、注水でございます。注水も、今、海江田経産大臣おっしゃいましたが、まず、原子炉への注水というのは、これ、まず最優先でございます。それで進めてまいりまして、まずは手近にあります使用できる防火水槽等の淡水によって注水をいたしました。また、当然淡水には限度があることは分かっておりますので、初期の段階から海水の注入に備えてホースの引き回し等々の準備も並行して進めてまいりました。しかしながら、大変残念ながら一号機の爆発ということがございまして、準備していたその海水の注水ラインが損傷するなど、その作業にまた手戻りが生じてしまったというようなことでございます。
 また、大変余震が続いておった、あるいは津波発生の危険性というようなこともございまして、非常に断続的な作業を強いられてしまったというようなことが現場の実態としてございます。
 ということで、最善の努力を尽くしましたが、少し時間が掛かってしまったと、こういう状況でございます。
○衛藤晟一君 清水社長にこんなこと大変悪いかもしれないけど、あなたは実はこれ起こったときに奈良におられて、そしてこの地震が起こったということ、すぐ聞かれたはずです。本当はすぐ帰らなきゃいけませんよ。それがなかなか帰れなくて、奈良から名古屋に行って、小牧に行って防衛省の輸送機に乗ったのが十一時半、夜の。ところが、何をとち狂ったのか我が国の防衛大臣は二十分で引き返させる。そのおかげで、あなたは東電本社にたどり着いたのは翌日の十時過ぎですよね。責任者がこんなことで本当に困る。政府も政府だという具合に思っています。これだけは一言ちょっと、危機管理のなさについて一言だけ申し上げておきます。
 それから、今日は、この原子力安全委員会が出した図の中にあって、本当はほかのところで使おうと思ったんですけれども、この沃素やセシウムが大気中へどう放出されたかというところがあります。明らかにこれは放出総量ですから、これはモニタリングデータからの推定値です。ですから、非常に遅くになってしか出なかった、一か月後しか出なかったんです。
 これを見てもらっても分かると思います。最初の爆発が十二日の夕方、それから十四日、十五日という具合に続いて、大体、爆発から二、三日の間に一気に出てしまっている。あとはほぼ横ばいということは、いわゆる総量としては積み上がらなかったということなんです。ですから、この水素爆発、一号機、二号機、三号機。二号機は地下の方だと言われていますけれども、その中で起こって、そこからずっと出ているんです。だから、基本的に大気中へ出たものは爆発によってなんですよ。だからこそ、どうしても水を入れて燃料棒を露出させてはいけない。燃料棒が露出をするとジルコニウムと反応して水素が出る、そしてそこからもう五分か十分もすれば一部溶解が始まる、燃料の溶解が始まると。
 今、やっと発表で一号の方はほとんどメルトダウンしているというようなことが言われているわけです。ですから、水も入れました。入れたけど、全部途切れるんですよ。一時間以上途切れるんですよ、結局。一時淡水を入れました。非常電源が切れたけれども、いろんな装置で入れました。ところが、淡水が切れました。淡水が切れて、今度は一時間後に爆発ですから、爆発をしてまた五時間後に海水入れるとか、そういうことの繰り返しなんですよ。完全な危機管理が全くなっていないんですよ、残念ながら。
 原子力発電でどうしても避けなければいけない容器の爆発とそれから燃料棒の露出という、どうしても避けなければいけない安全管理の基本がなっていないんですよ。今、理由をいろいろお聞きしましたよ。お聞きしましたけれども、単なる言い訳でしかない。これは本気でちゃんと実証しなければいけないと思っているんです。
 しかも、この最中に菅総理は東電に行くんですよ。みんながばたばたしていて、何とかしなきゃいけない、こういうまさに一分一秒、少なくともどうしても空けちゃいけない、三十分とか一時間というものが全て決めるというこの大事な時期に福島発電所へのこのこ出かけるんですよ。ベント直前の……(発言する者あり)まあ本当に大変だけどですね。十二日の朝七時十一分に総理はこの原発に降りるんです。しかし、このときは既に、十五条事象が前日の四時半には出ているんです、極めて危険だということが出ているんです。必死でベントやあるいは水をどう入れるかということをやろうとしている最中に、のこのこ総理に来られたら困るんですよ、みんな。そしてまた、そんな危険なところに総理が俺が行ってなんというようなことをやられれば、総理に手を取られるんです。いつどうなるか分からない非常時のときに総理がここに行くということ自身がまさにナンセンスなんですよ。常識では考えられないんです。邪魔しに行っただけなんですよ。
 いいですか。この危機管理のなさ、総理としての自覚のなさ。総理は代わる人がいないんです。菅直人は代わる人はいても、総理は代わる人がいないんです。全ての国の権限を集中して持っているんです。そのあなた一人の身じゃないということをちゃんと考えて、こういうところに、まだ安全が確認されていないところに勝手に行っちゃいけないんですよ。しかも、現場では何とかこの危機的状況を乗り切らなければいけないと思って必死にやっている最中に来るということ自身がまさにナンセンスと、もうこれ以上言いようのない、あなた自身が人災のもとをつくったんですよ。
 専門家である青山先生、先生は安全保障の専門家でもあり、原子力の専門家でもございます。その観点から、今私が言ったことについてどう思われるかコメントしていただきたいと思うんです。
○参考人(青山繁晴君) 今、衛藤先生がお聞きになったことについては、私は事実を確認したことだけを述べたいと思います。
 事前に聞いていた話を福島第一原発の現場に行きましていろいろな方々に確認した限りにおいては、三月十二日の午前六時五十分に、総理が福島第一原発にお見えになることについて東電本店から現場に指示が下りてきて、準備してほしいという連絡があったと。その後、その九分後の六時五十九分に海江田経産大臣からベントの指示があったと。その後、午前七時十一分に総理が自衛隊のヘリでお見えになったと。現場で確認できたのは、事実としてはそこまでです。
 したがって、六時五十分に準備するようにと指示があったということは、恐らく福島第一原発の中で総理をお迎えするための準備はせねばならなかったであろうと。だから、そこの部分はほかの作業に加えて必要であったことは間違いないと考えています。
 ただし、これは衛藤先生にもフェアに申し上げたいんですけれども、私が福島第一原発の現場に今回入ったのは検証のためではなくて、私はジャーナリストではありませんので、実務家として入ったのは、あくまで現場を把握して吉田所長以下と今後どうするかを話し合うためでしたから、先ほどの話に戻りますと、六時五十分に東電本店から指示があったことは確認いたしましたが、それによってほかの作業にどの程度影響があったかということは私は現場で一言も聞きませんでしたから、ここでその判断を言うというのはフェアじゃないと思います。
 ただ、さっき衛藤先生がおっしゃった一人の国家安全保障の専門家として申せば、普通はリーダーというのは、むしろこの際は、例えば日本ですと総理官邸の執務室かあるいは官邸のシチュエーションルームにいらっしゃるのが適切ではないかと、これは個人的にはこう思います。ただし、それは福島第一の現場に行ったからそう思うのではなくて、原則としてはそのように考えております。
 以上です。
○衛藤晟一君 ありがとうございました。もう結構です。
 今この状態について、恐らく総理もお分かりだと思います。
 それからあと、実はここのテレビで申し上げたいのは、SPEEDIのデータが出ましたけれども、これは全部遅れてです。この表を皆様方にお出ししましたように、言わば大気中に汚染物質が排出されたのは、水素爆発から大体二、三日の間なんですね。爆発が三日間になって行われましたから、その四、五日の間にほとんどが出ているんです。
 そのときに、緊急として、分からないときに二十キロの避難命令を出すのはいいんですけれども、しかしSPEEDI等は早く出してちゃんとその避難のことをやらないと。そのためにSPEEDIがあるわけですから。ですから、後から出た表は二十キロを超して、この飯舘村とかいろんなところが、この辺は百五十ミリシーベルトあるいは百ミリシーベルト、たくさん出ているんです。早くこれらの方々にお願いせないかぬのです。そして、こんな同心円じゃなくて、ちゃんとそれをやらなきゃいけない。だから、この二十キロの中に入っている川内村の方なんかはもう今はそんな対象じゃないはずなんです。
 だから、この図というものをちゃんと出していって
、このことはまた我が党の委員からちゃんと聞くようになると思いますけれども、こういうものが、本当に人命を大事にしてくれているんだろうか、危機管理が全くなっていないということだけはちゃんと申し上げたいと思う。
 最後に一つ、私は青山先生にお聞きさせていただきたいと思うんです。
 この福島原発、今までの地震を見ますと、大きな余震が大抵起こっています。今後もないんでしょうかね。言わばもう既に一号炉はメルトダウンしているということが言われています。ここでもしこの前みたいに大きくなくても余震としてある程度の津波が来たら私は大変なことになるんじゃないのかと、もっともっと備えることがあるんじゃないのかという具合に思います。
 それについて、是非専門家として先生の見解を求めたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
○参考人(青山繁晴君) 現場に入りましたときに吉田昌郎所長は現場のリーダーとして非常に明確なことをおっしゃってくださったんですが、今、衛藤先生が御指摘の新たな津波と地震が来たときのことを一番心配されておられて、スマトラ島沖地震ですと三か月後にまたマグニチュード八・六の地震があったわけで、私たちの災害に当てはめるとそれは六月の半ばですから、まだ来ていない。
 したがって、今現在も、福島第一原発では一号炉の問題などに加えて、今津波が、地震がもう一度来たらどうなるかということを一番懸念され、来たらどうなりますかとお聞きしましたら、それは致命的ですと。あえてムービーカメラを回している前で、そして吉田所長自ら撮影を認められ、放送も認められ、その上で致命的だという言葉をおっしゃいました。しかし、大切なことがその後に、致命的だけれども、だからこそ構内に新たなしっかりした防波壁、防潮壁を造らねばならないということをおっしゃいました。

 その後、御承知のとおり、六月半ばまでに仮設のものが造られることになりました。その後、吉田所長にも電話してお聞きしましたところ、その防潮堤というのは単に造ればいいのではなくて、津波の破壊力というものを今回私たちは学んだわけですから、それをしっかり取り込まなきゃいけないということと、仮設のものではなく本物の新たな防波堤をすぐに造らねばならないと、それを一番危機意識として持っていらっしゃるということは、現場からの声として国会の皆様方にも国民にも理解していただければと考えております。
 以上です。
○衛藤晟一君 以上で終わります。
○委員長(前田武志君) 関連質疑を許します。川口順子君。
○川口順子君 引き続きまして、自民党の川口順子でございます。
 まず冒頭、非常に簡単なことでございますので、事実関係を松本大臣に一つお伺いをしたいと思います。
 昨年の九月に松本大臣は環境大臣とそして防災担当の特命大臣におなりになりました。八か月、自来たっているわけですが、その八か月間に松本大臣は何回海外出張をなさいましたでしょうか。
○国務大臣(松本龍君) お答えいたします。
 九月の二十日の日に国連生物多様性年に関する国連総会ハイレベル会合でアメリカに参りまして、一週間滞在をいたしました。また、昨年の十二月の初めから、気候変動第十六回枠組条約の関係でメキシコ・カンクンに約一週間行ってまいりました。
 以上です。
○川口順子君 二回ということなんですね。実は、前任者の小沢大臣、何回行かれたか調べてみましたら、一年間に七回行っていらっしゃいます。私は十年ぐらい前に環境大臣務めさせていただきましたけれども、そのときもほぼ小沢大臣と同じペースで行かせていただきました。
 念のために申し上げますが、これは松本大臣が行きたくないということでいらっしゃったのではないと思います。ほかの業務がおありになったということであると私は思います。
 環境大臣、小沢大臣の記録あるいは私の十年前のその数字を見てもお分かりのように、今地球環境問題がありまして、温暖化問題がありますから、世界を飛び回っていなければいけない仕事であります。特に、今年は京都議定書の第二期をどうするか、あるいは第一期終了後をどうするかということで非常に問題が多い年であるわけです。他方で、災害担当大臣はいざというときに日本にいなければ職務を果たせない仕事でございます。これは、本当に私たち日本は幸運だったと思いますのは、三月十一日に松本大臣が日本にいらっしゃったということでございまして、それによって、幸運によって日本は救われたと言わざるを得ません。
 そもそも、考え方として、環境大臣と防災担当の特命大臣を兼務させるというのが間違っていると私は思います。菅総理におかれましては、この兼務を解く、この間違いをお認めになって兼務を解くというお考えはおありになりませんでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 現在、松本大臣に環境大臣と防災大臣を兼務していただいておりまして、特に三月十一日のこの大震災以降、防災大臣としての仕事が極めて多忙であり、環境大臣の仕事は主に副大臣の方で対応していただくという、そういうお話も聞いております。
 しかし、今おっしゃるとおり、できることなら専任の形でお願いしたいというふうに思ってまいりました。そして、本日、そういうことも念頭に置いて内閣法の改正案を内閣として決定をさせていただきまして、大臣の数を三名、それから内閣府の副大臣あるいは政務官、さらには総理補佐官の定数を増やさせていただきたいと。
 御承知のように、これ橋本行革、橋本内閣の行政改革の折に……(発言する者あり)ちょっと静かにしてもらえませんかね、橋本内閣の折に、たしか二十人であったと思いますが、正確かどうか分かりませんが、いろんな役所を一緒にしたことによって現在は総理以外が十七名というふうに制約されておりますので、そういう中で専任に是非なっていただきたいと。そういう意味では、この内閣法についても是非改正を御理解いただければと、こう思っております。
○川口順子君 では、内閣法が通らなかったらばこの兼務を解くおつもりはないということですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 内閣法を是非成立させていただきたいと、改正法ですね、思っておりますが、それがどの時期にどうなるか、そういうことも含めて、今後のことについてはその段階で判断をさせていただきたいと思っております。
○川口順子君 これは菅総理のそもそもの任命時の判断が間違っているということなんです。環境かあるいは防災か、どちらかあるいはその両方を軽く見過ぎたということであるわけです。ですから、先見性がない、あるいは行き当たりばったりだ、思い付きだとさんざん言われる菅総理でいらっしゃいますけれども、これもその一つの例であるというふうに思います。
 これから環境、非常に重要な国際的交渉の状況に入ってきます。防災大臣、一日とも日本を今離れるわけにいきません。内閣法などとおっしゃらないで、日本が国際社会でリーダーシップを取り続けるために、是非、直ちに最初の間違いをお認めになって替えられるということが菅総理がなさるべきことであるというふうに私は思います。
 それで、次の質問に入りたいというふうに思います。
 放射線に汚染された瓦れきが非常に大きな問題になっています。これ、どれぐらいの量があるでしょうか。松本大臣、お願いします。
○国務大臣(松本龍君) お答えいたします。
 福島県の災害廃棄物の量は約二百九十万トンと推計をされておりますけれども、現在、災害廃棄物の仮置場でのモニタリング調査を実施しておりまして、その調査結果を踏まえて、放射性物質による汚染の実態をこれから把握をしてまいりたいというふうに思っております。
○川口順子君 発災後二か月たっているんですね。それで、これからモニタリングをして推定をする。何ともお忙しかったことだろうとは思いますけれども、まあ何とも遅いということであるというふうに私は思います。
 続いてお伺いしますが、環境省は廃棄物の担当でいらっしゃいます。したがって、震災で生じた瓦れきというのは環境省の担当であるというふうに理解していいと思うんですけれども、それでは、今申し上げた放射線で汚染された瓦れき、これも環境省の担当ということでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(松本龍君) 今御指摘の、災害廃棄物処理法上、放射性物質及びこれに汚染された廃棄物は、現在、法律の対象から除外をされております。現行法令は、原子力施設外に放射性物質が飛散し災害廃棄物に沈着するような事態は想定をしておりませんで、このようなものの処理方法は決められておりません。このため、関係府省間で福島県内の災害廃棄物の当面の取扱いについて今取りまとめをしたところであります。
 また、福島県内では、既に市町村によって災害廃棄物の仮置場への搬入が進められております。こうした状況の下で迅速に災害廃棄物を処理するためには、災害廃棄物の処理を担当する私ども環境省が中心となって関係府省と連携しつつ、この関係府省というのは、厚生労働省は作業員の安全に関すること、あるいは経済産業省は発電所の放射性廃棄物の問題等々も含めて、この関係省庁と連携をしていきながらこの問題に対応してまいりたいというふうに思っております。
○川口順子君 配付資料一ということでお配りをしていますけれども、今、松本大臣がおっしゃったとおりでして、廃掃法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、これで「放射性物質及びこれによって汚染された物を除く。」ということになっていまして、環境省の所管から外れているということになります。ということですと、放射線に汚染された瓦れきは経産省の担当になるわけでしょうか。
○国務大臣(海江田万里君) 今、松本大臣からも御答弁がありましたが、原子力施設ですね、ですから今度の場合は東京電力福島第一発電所、このエリアの中でしたら私ども経産省が責任を持ってこれは処理をしなければいけないということでございます。
○川口順子君 ということは、放射線に汚染された瓦れきというのは、法的には環境省の担当でもなければ経産省の担当でもないということになるわけです。これが法律の現実で、こういう法律を作ったということについては自民党も当然に責任があることでありますけれども、今や災害が起きてしまった、問題は、じゃ、どうするかということなんですけれども、菅総理、じゃ、どうなさるんでしょうか。
○国務大臣(松本龍君) 責任の所在をというお言葉だというふうに思っております。
 先ほど言っておりますように、仮置場において今モニタリングをしております。今後の処分方法については、処分の方法、焼却あるいは埋設、あるいは違う手段の処理の仕方等々あると思います。そういう意味では、放射性物質による汚染されているおそれのある災害廃棄物の処理については、まずどのように処理をしていくのか具体的に定めることが必要であって、これから検討してまいりたいというふうに思っております。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) お静かにしてください。
○川口順子君 菅総理、お勉強が終わられたようでございますので、今のその法律の抜け穴になっているということに対してどう対応なさいますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) まさに川口議員がおっしゃったように、この分野についてきちっとした法律の手当てがこれまでできておりませんでした。しかし、現実にこういうことが事態として起きておりますので、福島県内のこうした廃棄物の当面の取扱いについては、五月の二日に関係省庁で取りまとめたところであります。
 そして、現在、災害廃棄物の仮置場を対象とした調査を実施しており、その調査を踏まえて、汚染の実態を把握するとともに処分の方法を関係府省が連携して早急に取りまとめると、つまり、これからきちんと検討して処理の方法を取りまとめたいと、こう考えております。
○川口順子君 今総理がおっしゃった五月二日の資料、これ配付資料の二として委員の方にはお配りをいたしております。
 実は、これを見るとびっくりすること書いてあるんですね。私読んで本当に驚いてしまったんですが、これ何書いてあるかといいますと、福島県の浜通りと中通り、そこにある災害廃棄物、それについては、災害廃棄物です、要するに災害廃棄物全部、これについては、仮置場に置いて処分は当面行わないと書いてあるんです。放射能に汚染された瓦れきについて仮置場に置いて当分処分はしないのなら分かるんですが、あの広い福島県のあのたくさんある瓦れきの中で、全部、浜通り、中通りのものは、災害廃棄物は仮置場に置いて処分しないと書いてあるんです。したがいまして、福島県では当面の間、会津地方のみが岩手、宮城並みに災害廃棄物を処理できるということで、本当に福島県の大半では仮置場から動かすこともできないという実は紙なんです。
 これを、別に法律がないから、法律に基づいた通達でも何でもない単に三省合意の紙として、これが五月二日、連休のど真ん中、人が余り気が付かないときにぺらっと出されたということでございます。まさに、菅内閣、法律に基づかないでいろんなことをやっているということですが、これもまたもう一つの例であるというふうに思います。
 じゃ、菅総理にもう一つお伺いします。
 何でこういう紙を作らなきゃいけなかったのかということです。それで、これから先、菅総理はどういうふうな指示をなさるおつもりでしょうか。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 松本担当大臣の後に菅総理に答弁を願います。
○国務大臣(松本龍君) 五月の二日という時期的なことに関しては、そういう時期に様々な検討の中で出てきたというふうに思っております。
 先ほど、責任の所在ということでありますけれども、立法の措置も含めて、これから関係省庁と連携を取って議論をしてまいりたいというふうに思っております。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど来御議論いただいているように、この問題に関しては法律的な枠組みがこの間存在しておりませんでした。ですから、そういうときには内閣の責任として、関係省庁が集まって、まず法律的枠組みがないけれどもどうしようかと相談するのは、私はごく自然なことだと思っております。
 その中で、現在まずどういう状況にあるかを把握すると同時に、うかつに、どの程度の線量があるかが分からないでそれをいろいろといろんな人が扱うことは、それはそれで危険性もあるわけでありますから、そういうことも勘案しながら、今後の扱いについてきちんと検討をして方向性を決めていきたいと。それは、制度がないからこそ関係省庁が集まってやるというのは私は決して間違っていることではないと、こう思っております。
○川口順子君 今、菅総理、法律がないとおっしゃられました。先ほど私も申しましたように、自民党も責任がありますが、法律ないんです。
 では、法律を作られるおつもりなんですね、総理は。
○内閣総理大臣(菅直人君) この扱いについて法律が必要ということになれば、それは検討することになりますし、現在それも含めて関係省庁で検討いただいているところでありますから、その検討を含めて対応は今後判断していきたいと思っております。(発言する者あり)
○川口順子君 これは総理のお言葉とも思えないんですけれども、法律がなければ、今ないわけですから、じゃ、何かの処分をするにせよ埋立てをするにせよ、根拠がなければできないわけですよね。法律は絶対必要なのに、法律が必要であれば、必要となればとおっしゃっている。政府というのは、内閣というのは法律に基づいて行政を行うものなんです。それを、結果を待って、もしそれが必要となれば。どういうことで総理のお口からそういう答弁が出てくるのでしょうか。法律がなくて政府は何ができますか。
○委員長(前田武志君) 委員の皆様、傍聴席の皆様にお願いいたしますが、質疑の妨げになりますので、もう少し、もう少しトーンを落としてください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 同じ形になって恐縮ですが、そういうことを含めて、もちろんいろんな事柄について法律に基づいて対応することが多いわけですけれども、しかし、中身においてそういうことが必要なのか、例えばほかの手だて、それが政令であるのかいろんなことであるのか分かりませんが、どういう形であり得るのか、それ自体を検討を、省庁間で協議をしているわけでありまして、その中での検討結果によっては、必要ということになれば法律を作ることになりますし、そうでない形で対応できるということになればそうでない形で対応していきたいと考えています。
○川口順子君 菅総理は行政指導がお好きなようですから、行政指導と思っていらっしゃるのかもしれませんけれども、じゃ、仮に汚染された瓦れきがあったとして、それを埋立てするのは嫌だと近隣の町が言ったとしたらどうするんでしょうか。
 中部電力は、行政指導というのは、相手が分かりました、そうしますと言わなきゃできないんですよね。ですから、このケース、汚染された瓦れきをどうぞ埋めてくださいと言う市町村、なかなか難しいと思うんですね。なかなかないと思うんです。ですから、そういうときにどういう手法でできるか、そういう発想もお持ちにならないで、法律が必要ならば作ります。総理の政治主導、一体どこ行っちゃったんですか。政治主導で、これ誰が考えても、理屈の上で根拠の法律がなければ行政訴訟に勝てませんよ、総理。
 ということなんですけれども、いまだに法律が必要かどうかお分かりにならないとおっしゃっていらっしゃるんでしょうか。総理にお伺いします。
○国務大臣(海江田万里君) 川口委員にお答えをいたしますけれども、一つは、原子炉と申しますか、原子力発電所施設の中はこれは事業主であります。ですから、東京電力であります。ですから、まず、放射線を大気中に、環境中に放出をしましたのはこれはやはり事業者たる東京電力でございますから、今それが一つのやり方でございます。それを今相談をしているところでございます。
○川口順子君 経産省は原子炉等規制法によって構内についての廃棄物を処分する権限を持っているというのはもう、先ほどおっしゃったとおり、そんなことは今更伺わなくてもよく分かっています。
 ではなくて、これは福島県の浜通り、中通り、はるかに広いところに散らばった可能性のある汚染瓦れき、これは今あるわけですね、現に。それで、それを処理するかということについて二か月たってまだ決まっていない。これはもう本当に大きな問題だと思います。
 総理、これで総理だという本当に資格があるかどうか、私、今回の答弁を伺って本当に気になりました。心配をしております。
 もう一回、総理、法律を作るという、明快におっしゃってください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 御承知のように、当初は避難区域と言いましたが、現在は警戒区域は基本的には人が自由には入れない形になっております。その中について、これは原子炉の周りでありますから、場合によってはある程度放射能に汚染されたものもあり得るわけでありますが、少なくとも人が入らない地域になっているということで、それに一般の方が触れて危険に及ぶということはありません。(発言する者あり)ちょっと……
○委員長(前田武志君) 声量豊かな方々はもう少しお静かにしてください。
○内閣総理大臣(菅直人君) これはお分かりいただけると思うんですけれども、例えば三省庁は、厚生省と……(発言する者あり)答えていますから。
○委員長(前田武志君) 総理、質疑者に直接答えてください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 厚生省は当然ながら国民の健康のことを考えますし、経産省は原子炉の基本的な管理のことがありますし、環境省はそうした廃棄物のことを考えておりますから、まさに関係した省庁が現在相談をしていると。その相談をした上で、法律が必要であればそのときはそのときで考えましょうと言っているんですから、なぜ私が、逆に、そういう省庁の意見を聞いてやるのが普通であって、私が個人的にこうしろああしろということではなくて、検討をいただいているのが現在の状況です。
○川口順子君 総理は、ほかの関係者の意見を聞きたいときと、聞くべきときに聞かないことと、両方おありになるということがよく分かりました。
 いずれにしましても、法律が必要であるということも理解なさらない総理というふうにここでは申し上げておきます。
 それで、法律を作るための前提としては、じゃ、どれぐらいそれをどういうやり方で処分するとかそういう判断が必要になるわけですけれども、いつまでに先ほど来総理がおっしゃっている各省の検討は終わりますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 議論を始めてこの取扱いが決まったのが五月の二日でありますから、そう遠い時期ではないと思いますが、私としては、その結論が細かく何月何日までに出るという報告は受けておりませんが、そう長い時間は掛からないと、こう認識しております。
○川口順子君 そう長い間ではない、随分曖昧な日本語ですね。これは夏までにはなさるんでしょうね。もう一度、総理。(発言する者あり)
○国務大臣(松本龍君) 五月の二日の指示書から、五月の十五日に……(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) お静かに。
○国務大臣(松本龍君) 明後日検討会をしまして、八人の専門家の皆さん、また知見を持っておられる方々に検討していただきながら、福島県などあるいは関係省庁と連絡をして早急に処理の対処方針を決めてまいりたいと思います。
○川口順子君 早急にということでフォローをしますし、総理におかれては、その後、法律を作るという政治主導をなさるかどうかということをしっかり見ていきたいと思います。
 時間がなくなってきました。二つ申し上げたいんですが、一つは、これは今瓦れきのことをテーマにしました。このほかに、下水汚泥、水、地下水、大気、そこの放射線の問題というのがもう現にありますし、これからまた大きな問題になってきます。
 全く今と同じような話がありまして、というのは、配付した資料一のところにありますが、環境省からは、こういった放射性物質による大気の汚染とか水の汚濁とかそういった問題、土壌の汚染、全部抜けているんですね。ですから、そういう問題について、全部今あったのと同じような問題が起きる。ですから、これは、総理は地域の被災された皆さんのためにしっかりやっていただきたいと思います。
 それから、補正予算、第二次補正予算。この放射線の瓦れきの整備が終わらなきゃ復興できないんですよ、この第一次補正には瓦れきの処理、これは入っていないんです。ですから、先ほどのお二方の、総理及び財務大臣の答弁は十分ではないというか間違っていると申し上げまして、時間ですので私の質問を終わります。
○委員長(前田武志君) 以上で山本順三君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、山本博司君の質疑を行います。山本博司君。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 初めに、東日本大震災でお亡くなりになられた方々に心からお悔やみを申し上げます。また、今なお大変に厳しい状況に置かれている被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げる次第でございます。さらに、この未曽有の大震災と原子力災害の現場で本当に尽力されている皆様に、心から敬意と感謝を表したいと思います。
 公明党は、震災後、山口代表を始めとして、我々国会議員も現地を駆け回り、被災者の方々とお会いしながら、現地の公明党の地方議員と連携をし、要望を聞いてまいりました。その切実な声を受けまして、これまで政府に具体的な提案をしてきたところでございます。
 そうした中、震災から、発生して二か月が経過をいたしました。今なお十万人近い人たちが避難生活を送っておりまして、仮設住宅の見通しもはっきりしない、こういう状態が続いております。被災者の方たち、過酷な避難生活で本当に疲労はピークに達しております。
 そこで、菅総理にお聞きをしますけれども、この二か月を経過をして、避難所の方たちの生活環境、どのように認識をされているでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私もこの間、幾つかの避難所を訪れ、避難されている皆さんあるいはその自治体の関係者、また避難を受け入れている自治体の関係者の皆さんともいろいろとお話を聞いてまいりました。
 もう発災から二か月を超えまして、本当に皆さん、大変な生活を余儀なくされておられます。一般的には食料とかそういうものは若干よく流通するようにはなっているようでありますが、まだ場所によっては、お風呂にたまにしか入れないとか、もちろんプライバシーといったものが維持できない、あるいは子供が学校に行っても避難所ではなかなか落ち着いて勉強ができないとか、本当に生活の上での御苦労をいただいております。何とか、一つは、仮設住宅に移りたい希望の方には移れるようにその作業を、これは国、自治体を含めて全力を挙げているところであります。
   〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕
 また一方では、先の見通しがないと、例えば二次的な避難所で、もしよければホテルとか旅館などで受け入れてもいいというのがあってもなかなかそちらに思い切って行くということにならないということもありまして、そういう点では、東電が工程表を出して一か月近くになりますけれども、そのステップツーが予定どおり完了すれば、そのころまでには、いついつにはこういうことができるできないがある程度明確に避難の方に伝えることができるということも私も出かけたときには申し上げております。
 いずれにしても、大変厳しい生活を余儀なくされている皆さんに、全力を挙げてやれることは何でもやるという姿勢で取り組んでまいりたい、こう思っております。
○山本博司君 七割の方たちが不安を抱えていると、こういうアンケートも出ております。政治は結果責任でございます。この非常事態の宣言、この事態、しっかり総理は対応していただきたいと思います。今、実際避難生活の中でも、上下水道であるとか電気が回復していない、こういうところもまだございます。また、栄養のバランスとか入浴の問題とか、様々な点で避難所ごとの格差もございます。
 憲法の第二十五条では、健康で文化的な最低限度の生活、これを保障をしております。その意味で、衛生面であるとか食事の面、一層注意をして、ガイドラインを作るということも含めてやることが大事だと思います。厚生労働大臣、この点いかがでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) 山本委員にお答えいたします。
 今、避難生活二か月以上たちまして、大変長期化いたしております。避難者の方も体力もだんだんと低下もしてきておりますし、これから梅雨どきあるいは暑くなってまいります。そうしますと、脱水症であるとか、熱射病とか、あるいはまた感染症、あるいは食中毒、こういうことも大変心配されるわけでございます。そういう意味では、衛生面についてしっかり指導もしていかなければというふうに思っております。
 これまで、保健師さんを中心に巡回をいたしながら、いろんな、換気の問題あるいは手洗いの問題とか、そういうことも指導しながら、特にお年寄りについては重点的に支援をさせていただいております。また、管理栄養士さんを中心に栄養面、これについてもしっかり指導をさせていただいて、体力が落ちないようなそういう工夫もさせていただいているところでございます。
 そして、今委員も言われました、健康管理につきまして、ガイドライン、このようなものを作ってはどうかという御提言でございます。多方面の分野を横断するような、そういうガイドラインも今作っているところでございまして、委員の御指摘のような形で進めてまいりたいと、このように思っております。
○山本博司君 しっかり対応していただきたいと思います。
 総理にお聞きをしますけれども、総理は震災関連死という言葉を御存じでございましょうか。もし御存じであれば、いつごろ認識をされましたでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 厳密な定義ということであるかどうかは別として、例えば避難をした方が、従来の、病気の方の場合は病気の治療が十分でないとか、あるいはお年寄りの方で、生活のいろんな意味の肉体的あるいは精神的ストレスによって命を失われる、そういう方がかなり出ておられるということで、そういう方のことを関連死と言うというふうに認識をいたしております。
 いつから認識をしたかということでありますが、これはそれに入るかどうか分かりませんが、最初の発災から数日の間に、いろいろと避難を要請する中で、老人、いわゆる高齢者の施設の中で結果として移動に伴ってその直後に何人かの方が亡くなられたということも聞きまして、発災の余り時間がたたない中でそういうニュースを耳にして、やはり災害関連という形で亡くなられたんだなと認識をいたしました。
○山本博司君 今の総理言われました形で、命が助かって、津波、地震乗り越えられた方々が実際そうやって亡くなっていらっしゃる。例えば、宮城県の気仙沼では、体育館で避難所生活を送っていた八十歳以上の十人が死亡されました。岩手県釜石市でも、浸水で停電した病院に入院をしていたお年寄り十三人が肺炎で亡くなりました。岩手県の陸前高田市でも、介護施設の入所者十五名が避難先で死亡をしました。福島でも、避難指示を受けて移送中や移送後、お年寄り十八人が亡くなっておられます。
 今回の被災者は、津波で大変体をぬらした方がたくさんいらっしゃいます。しかし、ガソリン、燃料がない、暖房のない避難所の厳しい寒さに見舞われたわけでございます。ですから、この一週間から二週間の間で多くの方が亡くなっているということを聞いておりまして、その初動のやっぱり政府の対応、これが間違っていたんじゃないか、遅かったんじゃないかという指摘もございます。
 ある報道機関では、ある地域、災害拠点病院に電話をしてその実態を確認をしたそうでございます。そうすると、三月中に二百八十二人が震災関連死ということで亡くなったのではないかという報道もございます。その意味で、全体の実態は分かりませんけれども、やはりこうしたことがあってはならない、一人の人でも命を救っていく、これが大事ではないかなと思います。
 その意味で、厚生労働大臣、この震災関連死に対する対策、いかがでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) この災害で亡くなったんではなくて、せっかくの、災害で生きられたといいますか、残った、その方が災害関連死ということで亡くなるということは、これは大変残念なことでございます。したがって、そういうことがないような形の努力を私どもはしていかなければと、委員と同じでございます。
 そういう意味で、今委員が具体的に挙げられたことや、あるいはこれまでの災害、神戸のとかあるいは新潟での震災などでも、やはり肺炎などの呼吸器の関係、あるいはまた心不全、これは循環器系、あるいはまたエコノミー症候群などで亡くなられた。したがって、そういうことに特に気を付けてフォローをしていく、そのことがこの災害関連死をなくしていくことだろうと、こういうふうに考えております。
   〔理事森ゆうこ君退席、委員長着席〕
 したがって、慢性疾患を抱えておられるお年寄りの方とかそういう方に対しては特に注意をいたしまして、保健師などあるいはお医者さんなどによって服薬の指導とかこういうことと、それから栄養面の指導など、特にそういうことに気を付けてやっていかなければと、またやってまいるつもりでございます。
○山本博司君 現実、石巻では、こういう在宅でいらっしゃる方々に対して、九千人ぐらいいらっしゃる、同じように避難所でも九千人ぐらいいらっしゃる、医療チームの方々が真剣になって一軒一軒訪問しながら、千四百世帯ぐらい回って訪ねていったということがございました。二百人ぐらいが医療が必要だというふうな状態があったと、そういうことも言われておりまして、真剣にやはり現場では頑張っていらっしゃいます。それを国がサポートしていく、それが大事でございますから、真剣にやっていただきたいと思います。
 この震災関連死に関しましては、本当に対応が遅れております。阪神大震災のときには、兵庫県内の死者六千四百二人のうち九百十九人がこの震災関連死と認められまして、災害弔慰金の対象となっておりました。今回の震災は、被災地域がもう広範囲でございますから、多くの方が増えるんではないかという予想もされております。
 実際、この震災関連死は、各市町村が遺族に基づいて震災との因果関係を調べて判断して、認定されれば五百万円の最大、災害弔慰金が支給されるわけでございます。ところが、具体的に国の統一基準がない、こういうこともございまして、市町村では大変判定作業が困難を極める、こういうこともございます。
 阪神大震災のときには、神戸とか尼崎とか西宮の六市で医師とか弁護士から成る認定委員会がつくられまして、具体的に推進をしたわけでございます。その意味で、今後のことを考えましたら、そういう支援を含めてしっかり災害弔慰金の支給に関しましても推進をすべきと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) 委員がおっしゃるとおりだというふうに思います。
 この震災の関連で亡くなった方、その遺族の方に一刻も早く災害弔慰金を差し上げるということは、これは行政にとってもしっかり早く進めていかなければというふうに思っております。
 そこで、地方自治体でこの関連死かどうかということの認定についてなかなか難しい、したがって時間も掛かると、こういうことでございます。そこで、その際、私どもとして協力できること、これは、これまでに起こった震災で震災関連死ということで認定をされた、あるいは認定されなかった、そういう事例を集めまして、それを今回、被災地の自治体の方に示しております。それを参考に早期に認定をしていただけたらというふうに思っているところでございます。
○山本博司君 しっかりその辺も含めてお願いをしたいと思います。
 今、最も優先すべきものといいますのは、そういう避難されている方々の環境整備、これが大事でございます。仮設住宅の建設とか瓦れきの撤去、こうした形での被災地の復興への道筋を示すと、こういうことが大変必要でございます。そのためにも、雇用創出に直結する瓦れきの処理とか、道路、港湾の復旧に向けた事業などが盛り込まれました今回の第一次補正予算の早期執行、これが急がれるわけでございます。政府はスピード感を持って対応していくと、こういうことを真剣にやっていただきたいと思います。
 こうした復旧に向けた具体策や目標を明示するために政府は被災者支援の基本方針をまとめていくと、こういうことが言われておりますけれども、この方針に関しまして検討状況をお伝えをいただきたいと思います。
○国務大臣(松本龍君) お答えいたします。
 大変重要な御指摘だと思います。私ども、四月の初めから、岩手、宮城、そして福島で九百か所の避難所の状況を把握をしてまいりましたし、四回目の定点観測を各県二点ずつ今やっているところであります。
 そういう意味におきまして、これから、検討もうしているわけでありますけれども、来週をめどに、今二か月たちましたので、当面、五月、六月、七月、大変雨の多い時期、暑くなる時期に向けてこれからの対応ということで、三か月程度の間に国、県、市町村が被災者の生活の平常化ができるように取り組んでいく政策を取りまとめているところであります。現在、政府部内で調整を行っていますけれども、被災各県にも御意見を伺うことが必要だと思っておりますので、それを伺って来週中にも決定をしたいと思っております。
○山本博司君 もう、すぐ対応していただきたいと思います。
 次に、災害弱者の対応ということでお伺いをしたいと思います。
 一番今回震災で直接的な影響を受けられたのが、こうした高齢者の方々とか障害者の方、災害弱者と呼ばれている方々でございます。今回、死者が一万五千名と言われておりますけれども、身元の分かった方の半数以上が六十五歳以上の高齢者とも言われております。また、障害者の方も多く亡くなっておられます。
 今日、聴覚障害の方々の国会の請願ということでお話をお伺いをしました。聴覚障害の方々、実際三県で、ある団体の会員数が千四、五百名いらっしゃるそうでございますけれども、多くの方々、耳が聞こえない聴覚障害の方々がやっぱり津波のそうしたことが分からない、そういったことで、通常の方々の死亡の数と比べて一%近く高いというふうなことも言っていらっしゃいました。その意味で、この災害弱者の方々の支援というのは必要だと思います。
 阪神・淡路大震災での経験を踏まえまして、各自治体では、地域の防災計画において、高齢者、障害者、乳幼児、児童、日本語に不慣れな外国人などの要援護者を災害弱者と、このように規定しまして様々な支援の対象としております。ですので、こうした支援というのは、平時の段階から事前の対策、これが必要でございます。
 平成十七年に災害弱者対策の指針として災害時要援護者の避難支援ガイドライン、これが作成をされました。この中では、援護が必要なお一人お一人の台帳、情報を共有をして、具体的に障害を持っていらっしゃる方々、高齢者の方、一体誰がどういう形で避難計画を持っていくのか個別計画を立てて、各市町村の体制の整備、このことを求めているわけでございます。
 片山総務大臣にお聞きしたいと思います。この要援護者の支援体制の各自治体の実施状況、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(片山善博君) 災害時に援護を要する方々の避難の支援体制というのは非常に重要だと思います。それはもう御指摘のとおりであります。一人一人の方の事情を把握をして、それを共有しておくということが平時から重要だろうと思います。
 御質問ありましたように、取組状況はどうかということでありますが、平成二十二年三月三十一日時点におきまして、この要援護者対策の取組方針を示した全体計画を策定済みと回答を寄せました市区町村の割合がまだ六三・一%でありますが、平成二十二年度中には策定をする予定だと回答した市区町村を含めますと九六・九%になりますので、この成り行きを見ていきたいと思います。それから、要援護者名簿を整備中と回答した市区町村の割合は八八・七%でありますし、個別計画を策定中と回答した市区町村の割合は七二・七%であります。
 進んでいるという見方もできますけど、まだ残っているところが多い現状でありますので、消防庁といいますか、総務省として該当の自治体には早急に整備をするように働きかけていきたいと思います。
○山本博司君 このガイドラインでは、福祉避難所の整備ということもこの中には入っているわけでございます。今回、被災をされた三県、障害者の方々が約三十万人と言われております。また、実際、要介護の方々も二十二万人ぐらい、多くの方々がいらっしゃいます。実際、その方たちが今回、特養が流されたりとか、障害者の方のグループホームが流されたりとか、いろんな形で全国に散らばっていらっしゃるという現状がございます。その意味で、この福祉避難所というのはそういう方々が安心をして避難することができる、そういう意味では大変大事な役割ということでこのガイドラインには書いているわけでございます。
 現時点での福祉避難所の整備状況、また活用状況、このことはいかがでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) 委員が御指摘の福祉避難所という施設でございますけれども、これはその計画によりまして事前に福祉避難所ということを指定をすると、こういうことになっておりまして、今回の震災の三県では、宮城県が百七十七か所、岩手県が七十四か所、福島県が三十七か所、計二百八十八か所の福祉避難所が事前に指定をされておりました。そういう指定をされておりました避難所で、お年寄りの要介護者の皆さんとか子供さんとか障害者の皆さんがこの福祉避難所で避難をされていると、こういうふうに聞いております。
 そこでは、介護職員や社会福祉士の皆さん方が配置もされておりまして、そこで支援が行われるとか、あるいはまた、乳幼児のためには保健師さんとかあるいは保育士の人が派遣をされるとか、そういうことで、特に災害のときに配慮をしなければならないそういう方々へも避難所でそういう支援が行われているということでございまして、なお私どもとしては、引き続きそういう皆さんの更なる支援というのをしっかりやっていかなければというふうに考えております。
○山本博司君 これは、障害者団体の方からやはり強い要望でございます。現状、その指定されたところが、じゃ、今どうなっているかという実態は厚労省の方に聞いても分からないということでございました。やはり今実際使われているところもほとんど満杯状態ということもございます。そういうことも含めて、今後、やはりそうした、どう避難をする方々に対する支援をするかということもしっかり考えていかないといけないと思います。
 防災大臣にお聞きをいたします。
 今回、この震災といいますのは、これまでの想定をはるかに超えるものだと思います。その意味で、この避難支援のガイドライン、なかなか有効に機能しなかったんではないかと。様々な検証が必要でございます。この見直しに関してどうお考えでしょうか。
○国務大臣(松本龍君) お答えいたします。
 先ほど委員御指摘のように、平成十七年三月にできた災害時の要援護者の避難支援ガイドラインというのがあります。これも、今回の震災の実態把握をしっかりしていきながら検討作業に入っていかなければならないと思っています。
 さっきからお話がありました阪神・淡路から十六年たっております。そういう意味では、高齢者が物すごく高齢化率が高くなっている。今年の雪の状況を見ましても、雪下ろしをされて亡くなられる高齢者が多いということもありますので、要援護者の名簿、あるいは様々な先進的な取組をされている事例も含めてこれからの検討課題とさせていただきたい、検討に入っていきたいというふうに思います。
○山本博司君 是非とも推進をしていただきたいと思います。
 次に、仮設住宅に関して、国土交通大臣、厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
 いよいよ仮設住宅着工ということでございますけれども、やはり障害者の方々、仮設住宅に対しても、阪神のときもそうでございましたけれども、大震災のときに孤独死という問題がございました。その意味で、こういう仮設住宅にも、コミュニティーの機能、また在宅のそういうデイケアセンターの機能とかバリアフリーとか、そういう形での障害者、高齢者に対する配慮、これをしてほしいということでございます。
 この点に関して、どういうお考えをやっていらっしゃるんでしょうか。
○委員長(前田武志君) まず、細川厚生労働大臣。
○国務大臣(細川律夫君) この仮設住宅につきましては、仮設住宅を造るときに、これは高齢者等の利用もまず念頭に入れまして、浴室とかトイレ、そういうところに手すりを付けるとか、そういうようなバリアフリーの仕様をできる限り取り入れるということを、これは一般の仮設住宅にも考えてやっております。さらに、委員が言われるようなお年寄りの方あるいはまた障害者の方、そういう要支援の方々に対する仮設住宅というのは、これはまた福祉仮設住宅と、こういうことで、これは段差解消のためのスロープを付けたり、あるいは生活の相談員室というものを設置をしたり、日常生活特別な配慮を要するということで、複数のそういう要支援者を入居できるようなそういう特別仕様の仮設住宅、これを設置をすると、こういうことも可能といたしておりまして、これをどんどん進めていただきたいというふうに思っております。
 そういうことのほかにも、また生活支援のサービスということで、今言われました災害関連死の発生というか、そういうことがないような形で仮設の住宅で住んでおられるところに訪問もしてしっかりケアもできるような、そういうこともしっかりやっていかなければというふうに考えております。
○国務大臣(大畠章宏君) 山本議員にお答えを申し上げます。仮設住宅についての災害弱者への配慮はどうかと、こういう御質問を賜りました。
 そのお答えをする前に、このテレビを見ている国民の皆さんにも御礼を申し上げますが、仮設住宅を建設するときには土地の確保が大変難儀をしていると、こういうことを申し上げました。いろいろと御協力をいただきまして、本日時点で、着工済み三万一千八十四戸、そして完成戸数が一万を今日超えまして一万五百七十一戸になったところであります。そこで、今後とも、土地の確保で非常に苦労しておりますので、是非テレビを見ておられる皆さんにも、個人の土地あるいは農地、工業団地の土地等々、きちっと国の方も借地料をお払いしますので、関係の自治体の方にお申し出をいただきたいと思います。
 そこで、厚生労働大臣からお話がありましたような基準に従ってこの仮設住宅の建設もしているところでありますが、車椅子用のスロープあるいはバリアフリー化というのも考えて仮設住宅を造っているところであります。また、入居に当たっては、地域の自治体の方々にもお願いを申し上げて、妊産婦のいる世帯あるいは乳幼児がいる世帯、高齢者がいる世帯あるいは障害者の方がおられる世帯等を優先して入っていただくということもお願いをしているところであります。
 今後とも災害弱者に十分配慮しながら進めてまいりたいと考えております。
○山本博司君 この仮設住宅も県が主体となって取り組んでいくということでございますから、本当に現実になっているかどうかということが大事でございます。
 やはり今回、高齢者、障害者の方々、災害弱者の方々が避難所、自宅、また全国、様々散らばっていらっしゃるわけでございます。その状態を一つずつ把握をしながらきめ細かなサービスをしていくという意味では、市町村、これが一番大事でございまして、そこに全て様々な事務負担が掛かってしまっている。人もいない、自治体機能も喪失をしているということで全部来ているわけでございます。例えば義援金、皆さんから集めていただいた二千億円も、実際今お手元に行っているのは約二十三億円。やっぱり市町村の方で止まってしまっているということもございます。
 そういうことも含めて大変この対応は大事だと思います。この点、いかがでしょうか。
○国務大臣(片山善博君) おっしゃるとおりでありまして、何といってもやはり市町村が住民の皆さんにとってはもう頼りであります。その市町村が大きな打撃を受けているのが今回の災害の特徴でありますので、県や国がその市町村の足らざるところを補い、また全国の自治体にも呼びかけて人的支援なども全面的に協力をしていただいているというのが現状であります。
○山本博司君 その意味で、そうした地方自治体の市町村の方々を支援をするということで、皆様のお手元に配付をしました被災者支援システム、これは大変、西宮の阪神大震災のときに実際体験をし、そして被災者の支援のために仮設住宅であるとか避難所関連システムとか、また様々な形で活用した大変すばらしいものでございます。
 具体的には無料で提供されておりまして、こうした被災地域、また平時でも地方自治体は使うべきだと思いますけれども、この点、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(片山善博君) 今御指摘の被災者支援システムは、これ阪神・淡路のときに西宮市が開発をしたものでありまして、本当にあの当時、西宮市が被災者の皆さん一人一人の情報を集約して、いろんな分野の支援が円滑に行われる、またその支援の実績が分かるようにするということで、本当にうまく開発されたものだと思います。
 今は財団法人地方自治情報センターがその権利を持っておりまして、これを今議員がおっしゃったように無料で提供しておりますし、これを改変することによって、カスタマイズといいますか、それぞれの使用者がより自分のところ向きに改変することも許容しているというオープンシステムであります。是非これを多くの自治体でありますとかそれから関係団体に使っていただきたいと願っているところでありまして、まだまだなかなかその利用が増えておりませんけれども、今回の被災も契機にいたしまして、平時からこういうものを整備していただくということは大変重要なことだと思います。
○山本博司君 是非とも推進をしていただきたいと思います。
 それでは、浜岡原発に関しましてお聞きしたいと思います。この停止をした法的な根拠、これはいかがでしょうか。
○国務大臣(海江田万里君) 先ほどもお答えをいたしましたが、今回の措置は、原子炉法でありますとかあるいは電気事業法でありますとか、そういう法律は、事故が起きてからの指示でありますとか命令でありますとか、こういう立て付けになっておりますので、今回は法令に基づかない行政指導ということで総理の判断を仰ぎました。総理の判断、大変重い判断がございましたが、名前は私の経済産業大臣の名前で中部電力の水野社長に要請をしたところでございます。
○山本博司君 総理は、法的根拠がない、その中で、分かった上で要請をしているわけでございます。こうしたやり方、立法府である国会軽視でございます。政治主導と、こういう名を借りた行政権の横暴と、こう言ってもいいと思います。やはり、こうした菅総理の政治姿勢、大変大きな問題でございます。やはりしっかりそうした説明責任をしていくということは大切でございます。
 その点で、昨日の報道の、第一原発の核燃料の完全露出の部分に関しての報道を昨日聞きました。このことに関して、東電の民間担当者がこのことを言っておりました。大変これは国民が大きな不安を感ずる部分でございます。大変今まで言っていることと大きく違う、そして、これは二号機、三号機とか、今後の様々な工程表にも影響がある。こういった大事なことを、説明責任を果たすべき総理、また官房長官もいない。国民は非常に不安を感じたわけでございます。これはいかがですか。
○国務大臣(海江田万里君) 記者会見でございました。そして、記者会見、私も一度だけかいま見たことございますけれども、およそ二百人ぐらいの方が二時間、三時間と本当に長時間にわたっていろんな角度から質問をされます。それに対して、東京電力の担当の方あるいは私どもの保安院の人間もそうでございます、誠実にお答えをしているつもりでございますが。
 昨日、実は分かりましたことは、まず一号炉につきましては、これをフラッディングと言います、水棺などという呼び名で言われておりますが、私どもはこれを水で浸して冷やすということを心掛けていたわけでございます。そして、これまで日に五万立米でありますとか、日じゃありません、時間当たりですね、五トン、六トンと入れていたわけでございますが、ところが、どうも水位が上がってこないんじゃないだろうかと。水位計がございました、これまでもございました。これまでも一定のところで動いておりましたけれども、どうもこの水位計が当てにならないんじゃないだろうかということで、ちょうど三日か四日前、あの一号炉の中に実際に作業員が入っていくことができましたので、その作業員が真っ先にやりましたことが、まず水位計をしっかりと正確なものに取り替えようということで、幸いこれが何とかなることができました。
 そして、その結果、一号炉の水位が当初考えておりましたより極めて低いということでございますので、その点につきまして、結果的に炉心が溶融をしていたということでございます。
○山本博司君 何も答えていない。本当にこれはいいかげんですよ。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 指名をしてから答弁してください。
○山本博司君 やはり今国民が、やはり……(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。
 海江田経産大臣、質問は政府がなぜ会見しなかったかということと、(発言する者あり)そして、今の、委員長から指名のなきままに発言をされたこと。
○国務大臣(海江田万里君) はい。
 まず先に、委員長から指名ないままに閣僚席で発言をしたことはおわびを申し上げます。
 その上で、なぜ閣僚がと申しますか総理大臣がそこで記者会見をしなかったということでございますが、これはまだ本当にどういう状況なのか、分かっていることは、当初考えていたことよりも水位が低いということだけは事実として分かっているんです。
 じゃ、本当に炉心が、この燃料棒がどういう状況であるのかということは、実は今想像の世界で言われていることです。水位が低いけれども温度がさほど上がっていないということであれば、少なくとも、これは本当なんです、少なくともこの燃料の上に水があるなということ。ところが、その水の水位が少ないものですから、その意味では恐らくああいう形になっているんではないだろうか、こういうことを申し上げたかったわけでございます。
○山本博司君 私は、愛媛県の伊方原発の二十キロ圏内に実家があります。国民の多くはやはりこの不安、心配な部分があるわけです。ですから、悪い情報とか厳しい情報を国民に知らせる、その義務は政治家じゃないですか。なぜそれを昨日やらなかったんですか。もうそのことはやはり菅政権の、菅総理の政治姿勢、これがおかしいということを申し上げて、質問を終わります。
○委員長(前田武志君) 以上で山本博司君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
○委員長(前田武志君) 次に、中西健治君の質疑を行います。中西健治君。
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。
 損害賠償スキームについて、まず質問させていただきます。
 今回の賠償機構案では、東電の事故の賠償に対してほかの八つの原子力事業者も負担をするということになっているようでございますけれども、将来の事故ならばともかく、現在もう起こってしまっている事故に対してその負担を他の民間の企業に求めるというのはどこに根拠があるのでしょうか。
○国務大臣(海江田万里君) 中西委員にお答えを申し上げます。
 この新たにつくります機構は、まず今、当面、本当に多くの皆様方が東京電力の原子力の事故によりまして損害を被っているわけでございますから、まずその方々のためにしっかり手当てをする機構にしなければいけない、これが一つでございます。
 それと同時に、この機構が行います被害に遭われた方々に対する賠償というのも比較的長時間掛かります。そうした中で、もちろん私どもは徹底した安全の対策を取っていきまして、そしてもう二度とこういうことがあってはいけないという思い、これは大変強うございますが、万々が一に事故があった場合、もちろん今度のような重症な事故でありませんで軽い事故もございます、そういうときのための備えもこの機構が果たすということでございます。
○中西健治君 そんなことは全然聞いておりません。
 過去に起こったことについて、どうしてそのときに責任がなかった別会社が負担をしなければならないのか、その根拠を教えてください。
○国務大臣(海江田万里君) 今もお話をしましたけれども、この組織というのはこれから先も機能をしていくわけでございます。これから先の万々が一のための組織としておつくりをしてございます。
○中西健治君 また全然答えていただいていません。
 今回の事故に対して、どうして八電力が賠償の負担をすることになるのか、その根拠を教えてください。
○国務大臣(海江田万里君) これはまさに、その名前のとおり、原子力の事故による損害賠償のための一つの仕組みでございまして、その中の重要な機構でございますので、今後の、万々が一のための今後のためにもそういう機構をつくったわけでございます。
 ですから、沖縄の電力などのように、原子力を持っていない会社はこれに入らないことになっております。原子力の災害についてのみでございます。
○中西健治君 沖縄電力が入っていないのはよく分かっています。だから八つの原子力事業者というふうに申し上げたんです。全く答えていただいておりません。きっと法的根拠がないということだろうというふうに思います。また、これもお得意のお願いということなんではないかと思います。
 では、株主責任についてお伺いします。
 海江田大臣は経産委員会で、九十三万人いる株主の中にはお年寄りもいて配当を生活費の足しにしようと考えている人もいると、あたかも年齢を考慮して株主責任を問わない、このような発言をしておりますけれども、適切だったと考えているでしょうか。
○国務大臣(海江田万里君) それはどういう方が株主であるかという事実を述べたわけでございまして、今日の朝、確認、確定をいたしました東京電力福島原子力発電所事故に係る原子力損害の賠償に関する政府の支援の枠組みの中では幾つかございます。一つだけ御紹介をしますが、「第六に、全てのステークホルダーに協力を求め、とりわけ、金融機関から得られる協力の状況について政府に報告を行うこと、」と、ここで書いてございます「全てのステークホルダーに協力を求め、」、この全てのステークホルダーの中に当然のことながら株主も入ります。
○中西健治君 ということは、明示的に株主責任を問うということでしょうか。
○国務大臣(海江田万里君) 全てのステークホルダー、株主も含めたステークホルダーに協力を求めるということでございます。
○中西健治君 全く分からない答弁ということでございます。
 私であれば、例えば価格一円で増資を行う、それを政府が引き受けることによって大幅なダイリューションを起こす、そういったことによる希薄化を起こす、そうしたことによって株価を思い切り下げることによって実質的に今の株主に責任を取らせる、そして政府はしっかりと部分的国有化をして東電の経営をコントロールする、そういったことをしていかなければならないというふうに考えておりますが、海江田大臣からは多分そういったことに関しても答弁はいただけないと思います。
 それでは、電力会社が発行する電力債と銀行の融資についての関係をお伺いいたします。
 御存じのとおり、電力債は電気事業法三十七条に明記されているとおり、一般担保付債券と呼ばれ、無担保の銀行融資より上位に位置するという理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(海江田万里君) そのとおりになっております。
○中西健治君 今のは確認でございました。
 ということは、社債権者には累が及ばない形で銀行融資はカット、リスケができるという理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(海江田万里君) 先ほどもお答えをいたしました六つの原則の中に全てのステークホルダー、このステークホルダーの中には当然のことながら社債の保有者も入ってございます。
○中西健治君 銀行の融資をリスケするということで考えますと、すぐ思い付くのが、三月の下旬にメガバンク三行が行った一・九兆円の融資ということになるわけでございます。もう賠償責任が出てくる、そういったリスクがある中であえて一・九兆円の融資を行ったと。よくこんな融資をするなというふうに私も思ったわけでございますが、リスクを分かっていた上で融資を行っているわけですから、こうした銀行融資こそがまず債権放棄の対象になっていくんであろうと私などは思うわけでございますが、おかしなことに、今日の午前中、枝野官房長官、記者会見を行っております。そして、この銀行融資について全く逆のことを言っているわけでございます。
 民間のことだから、民民のことだから特にはコメントしたくない、注意をしなければいけないという注釈も付けながら、三月十一日以前のローンについてはこうしたリスクがあることは分かっているんだから債権放棄の対象になるだろう、そうじゃなければ国民は納得しない、けれども、その三月末に行ったメガバンクの融資に関しては、これはもうリスクが、震災が起こってそれが分かった上でお金を出してもらっているんだから特別扱いしなきゃいけない、こんなことを言っているんです。
 おかしいですよね。これは、政府と銀行団そして東電の間に、この一・九兆円は大丈夫だから、そういう裏取引があったとしか思えないんですよ。いかがでしょうか。
○国務大臣(海江田万里君) まず、その枝野官房長官の発言、私は、御案内のようにずっと一時からここにおりましたし、その前は衆議院の経済産業委員会におりましたので、申し訳ございませんが、聞いておりませんので、よく聞いて、その真意がどういうことかということを確かめてから発言をしたいと思っております。
○中西健治君 枝野官房長官は記者会見で今こちらにおりませんので、これ以上これについては議論はできませんけれども、私どもとしては、この一・九兆円のローンについて政府が介在したのではないか、そして、これは返して、返すよといったようなことについて裏で保証をしていたのではないか、そんなようなことについて徹底して追及していきたいというふうに考えております。
 さて、菅総理、菅総理はエネルギー政策に関しまして白紙で見直すという考えを明らかにされました。白紙で見直すということでございますので、当然のことながら、政府が今国会にも提出しております地球温暖化対策基本法案は取り下げるということでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) エネルギー基本計画というのは、これまでは三年に一度検討するということになっておりまして、現在のものは昨年たしか六月に改定が行われたものであります。その中身はもう御承知だと思いますが、その中身について、例えば二〇三〇年に原子力の比率を五〇%にするといった中身も入っております。もちろんこれは今回の原発事故の前でありますので、今後、原発事故に対する調査委員会等で徹底的な検証をする中で、結果としてこのことも見直さなければならない、そういう意味で白紙で見直すという考え方を申し上げたわけでありまして、他の法律等との関係で申し上げたわけではありません。
○中西健治君 これもやはり思い付きで、場当たり的におっしゃられたのかなというふうに今の答弁を聞いて思ったわけでございます。もしエネルギー政策を白紙に戻すのであれば、原子力に係る施策を盛り込んでいるこの法案は当然取り下げるべきじゃないですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げましたように、もちろんこのエネルギー政策というのはある意味では経済政策あるいは他の政策にも非常に影響を及ぼすところがありますから、例えば成長戦略等も含めてエネルギーの考え方が変われば変わることは当然あります。ただ、そのエネルギー基本計画を見直すということイコール、じゃどの範囲までどの法律なりどのものを変えなきゃいけないか、それは今後の議論によると思いますが、個別の法案をこれによって取り下げる取り下げないということの、そういう関係では理解をいたしておりません。
○中西健治君 白紙に戻すということは、今までかいてあった絵を消すということから始めるということだと思いますので、この地球温暖化基本法もやはり一つの絵がかかれているわけですから、それを白紙に戻すのが当然なのではないかと私は思うわけでございます。
 それでは、この二〇二〇年までの温室効果ガス二五%削減ということがこの基本法に書かれているわけでございますが、それどころか、京都議定書、二〇一二年、来年の目標が掲げられているわけでございますが、これ、達成状況どんな見込みでしょうか、菅総理。
○国務大臣(海江田万里君) 御案内のように、京都議定書の達成、不達成は二〇〇八年から二〇一二年の五年間の排出量及び吸収量の合計で評価がなされるものであり、我が国では目標の達成に向けた努力をしているところでございます。
○中西健治君 エネルギー政策に関しましては、みんなの党は、今こそ電力供給の在り方を大改革すべきであるというふうに考えております。
 原発や火力に頼る、そうした依存をどんどん下げていく、そして新エネルギー、再生可能エネルギーの普及、これを図っていく必要があるだろうというふうに考えているわけですが、そんな中でやはり問題となってくるのが今までの電力供給体制である。やはり発電と送電を分離しなければいけない、そして送電網を開放することによって新規の事業者が出てくる、新しいサービスが生まれてくる、新しい価格が生まれてくる、こうしたことをしていかなければならない。しかも、これは地域独占を排して全国的にやっていかなければならないと我々は考えているわけでございますが、海江田大臣、それについてどうでしょうか。
○国務大臣(海江田万里君) そうした意見には、私どもも承知をしておりまして、今度の東京電力の福島発電所の賠償の仕組みを考える上でも、そうした妨げにならないようにということでこの仕組みも考えてございます。
○中西健治君 是非ともこの発電と送電の分離、そして地域独占を排する、これは是非ともやっていただかなければならないというふうに考えております。
 それでは、東京電力にお伺いいたします。
 東電のリストラについてお伺いします。
 東電は、役員報酬の削減、社員給与の削減で年間五百四十億円、有価証券と不動産の売却などで総額五千億円のリストラ策を検討しているとの報道があります。損害賠償規模を考えると、これはまだまだ手ぬるいものなのではないかというふうに考えております。
 東電社員の退職金は年金を含めて高水準だと言われておりますが、課長級で三千五百万円を超える退職金、そして毎年一兆円前後で推移している連結退職給付債務に手を付ける必要があるのではないかというふうに思っておりますが、年金削減の検討を行っていますでしょうか。
○参考人(清水正孝君) 今の先生の御指摘のとおり、人件費の面につきましては、一般社員の給与二〇%、管理職二五%という削減を決めたところでございますが、今お話がございました退職金、年金の問題につきましては、やはり社員あるいは退職者の老後の生活資金に直結する問題ということで、現時点では検討をいたしておりません。よろしくお願いします。
○中西健治君 現時点では検討していないというのは、これから検討するということですか、検討しないということですか。
○参考人(清水正孝君) 現時点では考えていないということでございます。(発言する者あり)
○中西健治君 それはちょっとおかしいんじゃないでしょうか。
 今声も上がりましたけれども、JALも大幅にやりました。政府の支援を仰ぐのであれば、やはりこの退職債務、年金、手を付けるべきなのではないでしょうか。
○参考人(清水正孝君) 繰り返しになりますが、様々な分野でのリストラは徹底してまいりたいと思いますが、事その退職金、年金の問題につきましては、今申し上げたとおり、現時点では考えていないということで御理解を賜りたいと思います。
○中西健治君 JALは現役で五割、OBで三割の削減ということをしたわけですけれども、こんな今の清水社長の答弁でよろしいんでしょうか。菅総理、いかがお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) この賠償スキームについて、現在、今日の朝の閣僚懇で一応の方向性は打ち出しましたが、その中を含めて、東電自身にも大きな努力、あるいは第一の努力をしていただかなければならないというのは当然だと思っております。
 その努力の中でどのところまで切り込むか、あるいはそういうものがなければ、それ以外のいろいろな形での政府としての対応、あるいは最終的には国民の納得が得られるか得られないか、こういうものもやはり東電御自身にもきちっと判断をしていただきたいと、このように思っております。
○中西健治君 是非ともやはり年金の削減ということを考える、実行するということがなければ国民の理解は得られにくい、得られないということをお伝え申しておきます。
 それでは、もう一つ東電にお聞きします。
 これまで年間で幾ら政界への交際費、そしてマスコミへの広報宣伝費を計上していたのでしょうか。地域独占なんですからそもそも広告などはほとんど要らないはずです。どれぐらいの金額を使っていたのでしょうか。
○参考人(清水正孝君) まず、今の御質問の広告宣伝費、マスコミ関係でございますが、これは平成の二十一年度の実績で申し上げますと約九十億円でございます。
 また、交際費につきましては、御質問がございました政界への交際費という分野ではちょっと整理はいたしておりませんので御容赦いただきたいと思いますが、平成二十一年度の交際費の総額は約二十一億円でございます。
○中西健治君 九十億円という金額も非常に大きいというふうに思いますが、こうしたものを見直さなきゃいけないだろうと思います。
 そして、政界への交際費というのが取り出すことができないというのは、これはちゃんとした経理が行われていないということなのか、それとも時間を掛ければ出すことができるというのか、それとも、まさか隠蔽しようとしている、そういうことじゃないと思いますが、どういうことなんでしょうか。
○参考人(清水正孝君) 決して隠蔽というようなことは毛頭考えておりませんで、そういう分類整理を今までしていないという意味でお答え申し上げました。
○中西健治君 時間を掛ければ分かるということでしょうか。
○参考人(清水正孝君) これは、今までもちょっとその分類整理をしたことがございませんので、ちょっと検討をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○中西健治君 是非とも検討をしていただいて、多分分かることだと思いますので、本委員会に提出いただきたいというふうに考えております。
 風評被害についてお伺いいたします。
 今やもう政府は国民に対して安心を提供できなくなっているという状況になっているかと思います。政府が幾ら安全を訴えても誰も安心をしないという状況になってしまっている。安心がない限り風評被害は続いていくということになりますが、そこで蓮舫消費者担当大臣に御提案をしたいと思います。
 基準をあらかじめ設けてそれより下だから安全ですよと言っても、もう消費者は納得しないという状況なんじゃないかと思います。農産品などに、それぞれに残留放射能がどれぐらいあるのかということを計測してそれぞれの表示をさせる、それも日本全国で全て行う。茨城だけではなくて関西でも行う、九州でも行う。そういった数字を見ることによって消費者は自分で安心できる、安心を確認できる、そうしたことを考えたらどうでしょうか。
○国務大臣(蓮舫君) お答え申し上げます。
 一つの提案であるとは思いますが、一つ一つのお店で手に取った食品に残留放射能の数値をシールなりラベリングすることが本当に消費者の安全につながるのかどうなのか、今聞いた限りでは私はそれはちょっと疑問が付くと思っております。
 それよりも、今政府として行っている、安心なものだけを市場に出していく、それは出荷制限であり、あるいは出荷解除というのを適切に管理を行っていく方が、今私たちが安心を、不安を取り除いていくという形では適しているのではないかと考えております。
○中西健治君 どうもありがとうございました。
○委員長(前田武志君) 以上で中西健治君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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○委員長(前田武志君) 次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門実紀史君。
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史です。
 いわゆる二重債務、二重ローンの問題について取り上げます。
 この間、被災地の商工会議所、漁協、あるいは中小企業の方々とお会いして、異口同音に強い要望として出されるのが、既にある借金を何とかしてもらいたいという問題でございます。地震や津波で店や工場、あるいは機械まで失った被災者の中小業者の方々が新たに借金をして再出発しようとしても、既にある借金がありますからもう借りるに借りられないと、再スタートが切れないという問題でございます。いわゆる二重債務の問題でございますけれども、この解決が緊急に求められております。
 まず、菅総理の御認識伺いますが、これから地域の復興のために頑張ろうという方が、マイナスからのスタートではなく、せめてゼロからのスタートにしてもらいたいと、そういう御要望は私、大変もっともで、当たり前の、当然の要望だというふうに思いますが、政治はそれに対して真っすぐに今こたえるべきだということも思います。総理のお考えをお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(菅直人君) 全てをなくされた方にとって、残っているのが借金だけという状況から立ち上がるのは大変厳しい状況であると、それに対して政府として、あるいは社会としても何とかしなければならない、そういう大変重要な課題であると、こう認識しております。
 どういう形があり得るのか、いろいろと皆さんからも御提案をいただき、また政府の中でも検討を今しているところであります。
○大門実紀史君 また、これは個人の問題にはとどまりません。何百、何千という被災地の中小業者、中小企業が再スタートできないとその町全体の復興ができません。地域経済全体の復興にかかわる大変重要な問題でございます。
 そこで、まず必要なのは緊急避難措置であります。
 一つは、金融機関が債務の返済をまず凍結するということです。この点では金融庁に、金融機関の判断で三年程度の元利含めた返済の凍結はできるということと、その際、不良債権扱いにしない柔軟な対応を取ることもできるということを、これは既に私も当該委員会で確認をして、現在、東北管内の金融機関に徹底をしてもらっている最中でございます。
 二つ目は、一旦凍結をして新たな資金を借りる問題ですけれども、この点では、政府の復興特別貸付、この返済期間と利息がこの間ネックになっておりました。この特別貸付は返済期間が十年ということでございましたが、一時的に以前の借金を凍結してもらっても、新たに借りる場合、その過去の借金と新しい借金をこれ一緒に返済と計画を立てさせられますから、ダブルでは到底十年では返せないということになるわけでございます。
 そこで、先月、質問の中で中小企業庁に対して、返済期間を最大二十年に延ばす必要があるということと、特に店や工場、事業所などを丸ごと失った方々には無利子にすべきだということを求めてまいりました。
 この点どうなったか、海江田大臣からお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(海江田万里君) お答えいたします。
 今既にもう大門委員からお答えがございましたけれども、大門委員、それからそのほかの党の皆様方からも大変強い要望がございました。今は残念ながらこれまでのローンを全く消してしまうというわけにはまいりませんが、私どもは、中小企業庁からこれは政府系の金融機関に、それから金融庁は民間の金融機関に対して、それぞれ大幅なリスケジュールですね、しかも当面は返済なしという形でやるようにという指導を行いました。
 それから、今お話のありました東日本大震災復興特別貸付、これは実はそれぞれの自治体がかまなければいけません。福島県がここにかんでくれまして、実質的にこれは無利子化ができました。それから、これまでの災害復旧貸付は最長十年でございましたが、これも最長二十年にすることができました。
 本当にこれはこの予算委員会を始めとした国会の皆様方の後押しのおかげだと深く感謝をしております。
○大門実紀史君 ありがとうございます。
 この機会に、機敏な対応を取られました中小企業庁金融課の事務方の皆さんの努力を評価しておきたいということを申し上げておきます。ただ、これらの措置はあくまで緊急避難措置でございまして、二重ローンを薄く引き伸ばしただけということにすぎないわけでございます。
 それで、さっき言った何もかも失った被災者の中小業者、漁業の方もそうですけれども、こういう方々を救うには、やっぱり従来の枠組みを超えた思い切ったスキームがどうしても必要だというふうに思います。この間、被災地の商工会議所含めて漁協の皆さん、あるいは経済団体からも金融機関からも出ておりますけれども、債務そのものを買い取る仕組みをつくってほしいという要望が強く出されております。
 例えば、パネルにいたしましたけれども、(資料提示)そういう現場の声を仮に一つのスキームとして、枠組みとして提案をしたいと思いますが、二重債務・解消スキームという名前を仮に付けました。要するに、新たな公的機関として、これも例えばですけど、仮称ですけれども、地域経済復興機構のようなものを立ち上げると。まず、被災した中小業者の過去の借金は、その返済を凍結をすると。その後、新たにつくった機構は地域金融機関からその借金、債権を買い取ると。地域金融機関は買い取ってもらった資金でそれを中小業者に新規融資を行うということでございます。ニューマネーが回り出すわけですね。その後、機構は買い取った債権を、現地の要望ではいろいろございますが、少なくとも十年から二十年、長期間にわたって凍結をする、塩漬けをすると。さらに、被災の状況に応じて債権を減額あるいは免除も検討していくということが必要だと思います。
 こういう買取りのための資金や減額の補填は政府が資金援助するということでやるべきだと思いますし、こういうふうにしますと中小業者は金融機関から借りたお金で再スタートができますし、将来事業が軌道に乗った段階で機構に残った債務の返済を行うということになるわけでございます。つまり、金融機関も事業者も両方とも、今ある借金と債務から解放して、復興に全面的にスタートしてもらうということができるわけでございます。
 ちなみに、今日新聞にも出ておりましたけど、金融庁が被災地の金融機関に公的資金を入れるというのが出ておりますけれども、それはあくまで借り手の中小業者を不良債権で処理しちゃう。処理することを前提にして、処理したときの損失が生まれますから、そのときに地域金融機関を助けてあげるというスキームでございまして、この被災された事業者を助けることにはつながりません。
 今政治に求められているのは、そういう人間を、不良債権とかいって処理するんではなくて、生かすことだと思うんですよね、頑張って生きていってもらうことだというふうに思います。そういう点でいいますと、中小業者を整理、破綻処理するために公的資金で一兆円、二兆円使うぐらいだったらば、こういう生かすスキームに政府の資金を出すべきだというふうに私は思います。
 総理、今被災地の方々が何より求められておられるのは、もう国が責任を持つから前を向いて頑張ってくれという強いメッセージだというふうに思うんですね。それをこういう、例えばこの二重債務についても国がもう責任持つからまず前を向いて頑張ってくれと。それで復興を成し遂げたら税金も入ってくるわけですよね。そういうふうにいい循環が始まるわけでございます。
 是非、被災地の全面復興のためにはこういう思い切ったスキームこそ今検討すべきだと思いますが、総理のお考えはいかがでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) かつて不動産の問題で債権処理をした時期がありまして、そのときはどちらかといえば金融機関の破綻を防ぐ要素もありました。しかし、今、大門委員からは、そうではなくて、二重ローンに苦しむ事業者に、二重ローンにならないようなスキームとしての提案だと受け止めました。大変ある意味検討に値するスキームだと思いますので、しっかりと検討させていただきたいと思います。
○大門実紀史君 そういういい答弁していただくと時間が余ってしまうんですけれども。是非具体化をしていただきたいというふうに思います。
 当面金融機関に返済を待っていただいても、いずれ始まってしまって二重ローンの問題は解決しないわけでございますので、是非こういうスキームを使って、いろいろ知恵も私も出しますので、その中で二重債務、一緒に解決したいということを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○委員長(前田武志君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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○委員長(前田武志君) 次に、藤井孝男君の質疑を行います。藤井孝男君。
○藤井孝男君 端的に質問いたしますので、簡潔にまた分かりやすく御答弁いただきたいと思います。
 実は、昨日の東京電力の記者会見を聞いておりまして本当に私もびっくりいたしました。一号機から四号機、大きな損傷をしましたし、人災だ、天災だ、いろんな要因があるわけですけれども、その中でも一号機はまあそれほど損傷が大きくないという中で、まず一号機から完全冷却を実施して、そしてまた二号機、三号機、四号機というようなそういう計画だったんですね。
 それで、二か月たった昨日、あっさりとメルトダウンを、まさかメルトダウンをしていると思わなかったものがメルトダウンしたということを認めるということになりました。これは何が起きたかというと、この後、先ほど質問にもありましたけれども、不安感をまた惹起させたんですね。と同時に、不信感、東京電力はもちろんですけれども、政府の情報というのは一体何なんだと、二か月たってまたひっくり返るような話が出てきた。これが非常に私は、昨日のこの記者会見、メルトダウン、一号機について、大変もう危惧を感じた、信用がますますなくなったということを申し上げたいと思っています。
 そこで、あと二号機、三号機、四号機、経産大臣にお伺いしますけれども、これもいろんな要因がある。一号機と三号機は水素爆発、ところが四号機について、いろいろ言われているけれども、かなりの損傷を起こしているわけですね。たまたま今朝の東京新聞、大臣お読みになったかどうか分かりませんが、四号機は知らぬ間に損傷ひどく、爆発、火災繰り返す。ずっと、三月十四日はこれ何ともない、健全な姿だった。すると、三月十六日、これ十六日は海側の壁がほとんどなくなっている、屋根は残っているように見えると。それで、今度三月十八日、これほとんど屋根が吹っ飛んでもう骨組みしか残っていない。これは、一号機でさえ二か月たって、損傷が少ないと思ったらメルトダウンしていたと。これ、四号機の原因というのは最初は火災だと言われていた、水素爆発もあったんじゃないかと言われた。しかし、そうではないんだ、どうもほかの要因だという。
 このことについてやっぱり、四号機について今日は絞ってちょっと聞きますけれども、どういう状況なのか御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(海江田万里君) 時間限られておりますので手短にお話をいたしますが、四号機はもう炉には燃料入っておりませんから、燃料プール、使用済みの燃料プールでございます。そして、最初に爆発が起きましたときは、やはりその使用済燃料プールがかなり傷んだんではないだろうかと思いましたけれども、その後、無人の飛行機あるいは無人のヘリコプターなどを飛ばしました。そうしましたら、この四号機のプールの水が比較的きれいだった。まず水があった、そしてかなり燃料棒の上に水があった、そしてその水の線量がさほど高くないということでございますので、今、本当にこれは包み隠さずのお話でございますが、理由が分からないんです。
 ただ、一つ考えられますのは、あの上の方から爆発が起きましたから、あの辺りにはプロパンのガスでありますとか、それから重油になりますのかディーゼルの軽油になりますのか、そこは定かではありませんが、油類が若干貯蔵されていたと。黒い煙が上がりましたので、それは油の重油かディーゼルかの油が燃えたのではないだろうか、こんなようなことが今、予想でございますが、推測をされております。
○藤井孝男君 要するに分からないということですよね。ですから、一号機は大丈夫だと言っていたのがメルトダウンしていたということですから、四号機もまだ原因が分からない。多分プロパンガスだ、重油がたまっていた、水素爆発でないということだけは後ではっきりしてきたと。
 ですから、こういった問題は非常に不信感をまた呼びますから、逐一こういった情報公開、先ほども質問出ていましたけれども、やはり厳しいことを国民にもある程度こういうふうに伝えるということも責任だと思いますので、その点はよくこれからもしっかりと大臣、対応していただきたいと思っております。
 そこで、東京電力さんにちょっとお伺いしますが、このことによって、大臣も認めていますけれども、この工程表、事故収束の、これを見直すということになりましたね、要するに六か月、九か月というふうに、これを見直さざるを得ないという話になる。それで、東京電力さんの方にも聞きたいんですが、確かにその工程表、収束に対する工程表は公開され、またそれも昨日のメルトダウンでやはり見直さなきゃならないだろうという状況の中で、しかし、この福島、それから関係する、影響を受けている地域、県ですね、県民も含めて、その東京電力さんの事故の収束の工程表は分かるんだけれども、その先の、この福島第一原発が再稼働するなんてみんな思っていませんよ、誰も。これはもう廃炉にせざるを得ない。
 そういうことを含めた長期的な考え方について、東京電力さん、何かその計画はあるんですか、分かる範囲内で是非説明いただきたいと思います。
○参考人(清水正孝君) ただいまのお話は廃炉の問題というふうに受け止めました。福島第一の一号機から三号機までのお話でございますが、これは廃炉にせざるを得ないだろうと認識いたしております。
 それで、この具体的な廃炉計画はこれから検討ということになるわけですが、原子炉あるいはその使用済燃料プール、これを安定的に冷却し、それによってそのプラントの状況を詳細に見極めていくということが非常に大事であり必要だと思っております。その上で、工程表、既にお示ししたとおりでございますが、六か月から九か月というような工程の下でその安定的な冷却状態を実現してまいりたいと思っています。それで、その後、その廃炉に向けた更なる具体的な、これは中長期的な取組になると思いますが、それを検討してまいりたいと、このように考えております。
○藤井孝男君 私も、先日、五月三日に被災地へお伺いしましたけれども、第二原発のある福島富岡の遠藤町長とも話しました。結局、もう早く収束をしてほしい、補償もちゃんとやってほしいというのは当たり前のことなんで、これはそうなんだけど、その後の長期的な、中長期的に、大体七割以上の住民が原子力関係にみんな従事、関係しているわけですね。その後の、今後五年掛かるのか十年掛かるのか、本当に復活できる、生活できる、そのときの雇用、そういった問題を含めた形の中でやはりこの廃炉計画そしてまた再生計画というのをやらないと、これはもうただ単に目先のことだけ追いかけていっているんでは結局解決にならない。その点を是非、富岡町の遠藤町長からも強く言われていますので、お伝えをしておきたいと思っています。
 そこで、浜岡原発の件について総理にお伺いいたします。
 先ほど来質問がありますけれども、結局は、要するに科学的根拠がない、法的根拠もないので、いわゆる自発的あるいは自主的な要請であるということでありますが、このことについて、これは他の原発にも影響している。先ほど自民党の委員からの、四国の電力の伊方発電所についても大変影響ある、新しい国の基準、安全基準を作るべきじゃないかという。私はもっともだと思っているんですよ。
 そういう意味では、東京電力の最大の原子力発電所であるいわゆる柏崎発電所、これも言ってみれば、実はこれは水面下、半地下のところに、海面より低いところに原子炉があるという。こういったときの津波対策。あるいは、福島の第一原発と同じように、島根県の、私は不安をあおるつもりはありませんけれども、島根原発の一号機、今定期検査中でありますけれども、これはまさに福島の第一原発のあれと全く同じ原発ですよね。これも昭和四十七年から稼働してもう三十七年以上、こういったものの安全基準は一体どうなっているのか。それと比較して、科学的な、いろんなほかの原発にも影響する、そういったことについてもっと根本的なやはり考え方を持っての今回の浜岡の中止だということなら分かるんですが、その点について総理の御意見をもう一回お伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(菅直人君) 御承知のように、今回の東電福島原発も、従来の基準でいえばそれをクリアしていた原発が、結果としてこれだけの事故に陥っているわけであります。今回、浜岡に関して申し上げているのは、ほかの方にも申し上げていますように、東海地震の、かなり大きい地震の可能性が政府に関係した機関の予測でも相当高い、そういう緊迫した状況にあるという認識の中での、最終的な判断は政治判断でありますが、決して政治判断だから根拠がないというのではなくて、この調査が終わって新たな基準ができるまで今のままでいくのか、やはり緊迫性のあるものはこの段階でも止めるよう要請するのかという、そういう中での判断をしたわけでありますので、それは私は国民の皆さんの安全と安心のための決断だと。是非御理解をいただきたいと思います。
○藤井孝男君 一見、今の総理の答弁というのは、国民に受けやすい、国民の安全だとか、そう言うだけで、言ってみればこれはその場しのぎ、そしてまた要するにパフォーマンス。ですからこれは、エネルギー政策も基本計画もやり直すと言いますけれども、長期的なグランドデザインのないままにクリーンエネルギーだ、あるいは風力だ、あるいは太陽熱だというように、何か一見受けの良さそうなことばっかりを基本的に総理はいつも言っている。結局は、場当たり的な、グランドデザインがないままの私は菅内閣だと思っています。
 そういった意味の責任は非常に大きい。むしろ、ここで一番国益は、総理自らが御退場いただくということが最大の国益だということを申し上げて、私の質問を終わらせたいと思います。
 ありがとうございました。
○委員長(前田武志君) 以上で藤井孝男君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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○委員長(前田武志君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 浜岡原発を止めるという、この海江田大臣と総理の英断を高く評価をいたします。社民党はずっと浜岡原発を止めるように、この委員会でも、あらゆるところでも言ってまいりました。自民党政権下で危険性をずっと指摘されながら実現できなかったことです。原発震災を二度と起こさないということで、今回、国民の命と安全を守るという立場で、原発震災を少しでも減らすという立場でやっていただいたことは高く評価をいたします。
 福島原発もたくさんのことが指摘をされてきました。それを聞かない、見ない、考えないで起きたのが今回の福島原発事故だと思います。政治は国民の命を守るために危険性を減らしていく、だからこそ今回の英断を高く評価をいたします。
 今回の福島原発事故で明らかになったことは、これまでの原子力行政による安全審査が無効であったということだと思います。今までの保安院、原子力安全委員会の審査が駄目だったということを明らかにしました。
 そこで、今回の福島原発の事故の知見、検証をしっかりやった上で、地震、津波の両方について改めて新指針、改めて安全審査をきっちりやるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(海江田万里君) 今バックチェックというのはやっておりますが、しかし、これとはまた別途、安全指針というものを、本当にこれはまさに、東京電力福島第一発電所のこの事故の調査、あるいはこの調査委員会というものとはまた別に、保安院も今ずっとこれまでの過程なども改めてとらえ直しをしているところでございますから、そういうところから得られた知見がありましたら、これは直ちに新たな審査基準と申しますか安全基準の中に反映をしていきたいと、こう思っております。
○福島みずほ君 浜岡原発はバックチェックが最終的に終わっておりません。今回の福島原発の知見を入れて、地震、津波の両方についてはっきり安全だというそういう結果が出るまで再開しないということでよろしいですね。
○国務大臣(海江田万里君) まず、私が中部電力の水野社長にお話をしましたのは、この短期的な、例えばポンプであります、これ可搬ポンプでございますから容量も決して高くありません、そういうものでありますとか、あるいは電源車でありますとか、こういう三月三十日に出しました緊急安全対策はしっかりやっていただいていると。しかし、地震の、あるいはそのすぐ後の津波などの危険性からいうと、この短期的な安全対策、緊急安全対策だけでは不十分でありますから、やはり中長期的な対策もやってくださいと。とりわけ津波に対する対応でございますが、これをやっていただいて、そしてそこで保安院がしっかりとチェックをして、そのときは動かしましょうと、こういうことでございます。
○福島みずほ君 確認で、保安院の最終的なバックチェックがきちっと行われない限り、津波と地震の両方について安全性がはっきり出ない限り動かさないということでよろしいですね。
○国務大臣(海江田万里君) 先ほどもお話をしましたけれども、保安院のバックチェックというのは大分時間が掛かっております。ですから、これ、今の段階でこの保安院のバックチェックがいつということは申し上げることができませんので、それとは別に、先ほどお話をしました、まず中長期的な、短期的な緊急安全保障だけではありませんで中長期的な安全に対する備えもしっかりやってください、そしてその中長期的な安全対策ができれば、そのときはまた安全に基づいて運転をしてくださいと、こういうことでございます。
○福島みずほ君 いや、おかしいですよ。バックチェックで保安院が最終的に安全だと言えないのに、なぜ動かすことができるんですか。命を守るということであれば、はっきり保安院がバックチェックも終了し安全だと言うことができない限り動かすことはできないというふうに思います。
 少なくともこの安全の審査に関しては厳しくきちっと福島原発の知見を入れてやっていただく、これは結構ですね。
○国務大臣(海江田万里君) 委員は分かっておられると思いますが、バックチェックをやりながら動かしている原子力発電所は幾らもございます。その上で、先ほど御指摘のありましたしっかりと安全性をチェックをしていくということは、これはもう言うまでもありません。
○福島みずほ君 バックチェックが終わっていないにもかかわらず動かしてきたことそのものが問題なんです。だからこそ、しっかりそれをやることと、もう原発は二度と原発震災を日本で起こさない決意でしっかりやってください。
 命のことでいえば、次のことは大問題です。飯舘村など、外部被曝量が年間累積二十ミリシーベルトに達するおそれがある地域だとして、全村的な計画的避難が始まりました。一方で、福島県下の学校に通う子供たちに対しては、年間累積二十ミリシーベルトの基準が許容されています。一方は大人も子供も含めて村を挙げての避難、もう一方は、何で学校で二十ミリシーベルトでいいんでしょうか。これは全く矛盾していると思いますが、いかがですか。
○国務大臣(高木義明君) 福島委員にお答えを申し上げます。同趣旨については、前回の予算委員会でも御指摘もございました。改めて申し上げます。
 私たちは、この暫定的な考え方については、福島県から学校再開に当たって示していただきたいという要請に基づいて行ったわけでございます。
 まず第一に、できるだけ放射線量を減らす、こういうことで設定した数値でございまして、直ちに二十ミリシーベルトを浴びるという意味ではありません。
 第二に、これはいまだ福島第一原子力発電所は事態の収束はしておりません。こういった中で私たちは、国際基準である国際放射線防護委員会の勧告を踏まえて、緊急時被曝状況における参考レベルのうち……
○委員長(前田武志君) 質疑者の時間がございませんので、答弁は御簡潔に。
○国務大臣(高木義明君) 最も厳しい値である二十ミリシーベルト、これを出発点に、事故後の復興期における参考レベルである年間一から二十ミリシーベルト、これを暫定的な目安として私どもとしては極力線量を減らしていくと、こういう努力もしなければなりません。
 第三に、これは福島県の置かれている状況も踏まえ、そしてまた子供の心理的なストレスを少なくするという観点からも私たちは配慮を加えて、最終的には原子力安全委員会の助言を踏まえ、そして政府の原子力災害対策本部の取りまとめとしてこれを行ったわけでございます。
 なお、これはあくまでも夏季休業、夏休み終了までの措置でございまして、その間大事なのが、これは原子力安全委員会からも求められておりますけれども、しっかりした……
○委員長(前田武志君) 高木大臣、おまとめください。
○国務大臣(高木義明君) ダストを含めてのモニタリング、そして学校現場で教職員に協力をいただいて毎日の線量を測っていただく、こういうことも私たちはきっちりしなきゃならぬと思っております。
○福島みずほ君 文科相が全く答えていないんですよ。結局、飯舘村は二十ミリシーベルトで全村、大人も子供も避難なんです。そして、学校で下げるといっても二十ミリシーベルトでいいと言ったんですよ。そこが問題なんです。
 インフルエンザが蔓延すれば学校は学級閉鎖をします。私は、それが十ミリ、本当は一ミリシーベルトがベストですが、例えば学校現場が五ミリシーベルトになるまで除染をしたり閉鎖をしてとことんやる、避難もさせる、疎開もさせる。手を尽くして、それが、本当は五ミリでも高いですが、だって労災認定は五ミリシーベルトが基準ですから、何ミリがいいとはなかなか、もちろん一ミリがいいわけですが、それを学校現場で文科省がやって学校再開すべきじゃないですか。一方は避難、一方は学校で勉強しなさいというのはおかしいですよ。文科省が子供の命を捨てていると思います。
 総理、この二十ミリシーベルト撤回、検討やってくださいよ。総理、また決断してください。文科省結構です。総理、どうですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) この問題では相当の議論をこの間もいただいております。もう経緯は今文科大臣からもお話がありましたが、国際放射線防護委員会の勧告を踏まえて、そして原子力安全委員会の助言を得てこうした形を、助言を得て本部の決定といたしております。
 決して二十ミリを、何か全部の子供がそういう状況になっていいということではなくて、できるだけこれを下げるための除染等の努力を既にしておりますし、していくという中での、暫定というのは、これは国際基準そのものが暫定的な扱いということで了解をいたしておりますので、そういう扱いの中で、今後のことについては今後の状況をしっかりと見守ってまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 二十ミリシーベルトでいいと言った文科省、政府、これは歴史上の汚点になりますよ。
 これは本当に問題です。SPEEDIでちゃんと情報を出さなかった、あるいはメルトダウンしていたことを公表が二か月遅れる、やっぱり過小評価したい。そして、飯舘村の例と子供たちの例、違いますよ。学校閉鎖してとにかく除染をするなり、子供の環境をつくってくださいよ。子供たちは未来があるんです。それを守ることが政治だと思います。
 自然エネルギー促進法案、今国会に、閣議決定を三月十一日にしております。原発と徐々に手を切る、原発と手を切る、そして自然エネルギーをきちっと促進していく。閣議決定していらっしゃるわけですから、今国会の成立、社民党は協力をいたします。全面的に協力をいたします。他の野党も、自然エネルギー促進法案、今国会成立するよう協力を求め、日本をやっぱりもっといい社会にしましょうよ、命を守る社会にできるよう申し上げ、私の質問を終わります。